【潰瘍性大腸炎と鍼灸】開業以来、鍼灸治療一本で多くの潰瘍性大腸炎と闘って参りました。| 大阪(豊中市 吹田市)鍼灸院 一鍼堂 |

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神戸三宮院豊中院


潰瘍性大腸炎の鍼灸症例集

この潰瘍性大腸炎に関しては、
現代医学では難病とされているものの、
当院では多くの方の潰瘍性大腸炎の
患者をみてきました。治療経験を積む事で
強い自信と治療原則を得て、
今では 潰瘍性大腸炎は得意な疾患となっています。
もし、潰瘍性大腸炎で悩まれている方は、
あきらめず、一度当院お診せ下さい。

潰瘍性大腸炎は決して治らない病気ではありません!
我々はそう叫び、それを証明して参りたいと思っています。

※ここでは潰瘍性大腸炎に対する
一鍼堂での鍼灸治療の症例を紹介いたします。
巷では症例集と称し、
宣伝まがいの自作自演の内容を多く見かけますが、
当院では、紹介するすべての内容が
事実に基づいた内容であることをここに明記し、
紹介させて頂きます。


下血を伴う下痢が止まらない潰瘍性大腸炎の鍼灸施療改善例

大阪市東成区在住 M.Tさん 40歳 女性 会社員

主訴:潰瘍性大腸炎

既往歴:過敏性腸症候群
    突発性難聴
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施療前の依頼文:
潰瘍性大腸炎による腹痛や下血を伴う下痢、
疲労感、頭痛
薬を飲んでますが下痢がおさまりません。
最近、コロナの影響か自律神経が乱れたのかわかりませんが、
潰瘍性大腸炎の症状が急に悪くなり
一度見てもらいないなと思いメールしました。
今までは安定してたように思います。

季節の変わり目に体調をくずしやすいです。
少しでも体が楽になりたいです。
頭痛も今まではたまにありましたが、
最近はよく頭が痛くなるので診ていただきたいです。
よろしくお願いします。

上記の依頼文を頂き
2020年5月30日(土) 一鍼堂来院


中学生の頃に過敏性腸症候群を発症し
投薬で症状は落ち着いていたが、
20代前半に潰瘍性大腸炎を発症。
腹痛・下血・下痢が1~2年酷かったが、
20代後半~30代にかけては症状が落ち着いていた。
2020年4月後半(39歳当時)に、下腹部痛、下血、下痢を再発。
この頃、丁度 緊急事態宣言が発令され
自宅でのリモートワークを開始。
趣味の旅行やライブ、プロ野球を観に行くなど
予定を色々と立てていたが全てキャンセルになってしまい、
かなりストレスが増長したとのこと。
中学生の頃の過敏性腸症候群を発症した時や
社会人になりたての頃の潰瘍性大腸炎を発症した時、
共にストレスに敏感だった背景があり、
今回も先行きが見えないコロナに対して
ストレスを感じ 過敏性腸症候群の症状が再発してしまった模様。


食生活:食欲あり。1日3食、規則的。
    間食は甘いお菓子を食べることが多い。 

飲み物:氷入りの飲み物を少しずつチビチビ飲むことが多い。

二便:大便は1日6~7行。午前中に集中して出る。
   形は下痢気味。血が混じることが多い。
   排便後は疲労感があり、たまに吐き気を催す。
   
   小便は1日5~7回。
   色は淡黄。尿勢なし。

汗:少汗。額や首、胸に汗をじ

排出物:痰あり。粘ついて切れにくく、咽に絡みやすい。
    透明の時もあれば黄緑色した痰の時もあり。

目:PCで作業している時に疲れやすい。

耳:5年前に左耳に突発性難聴を患っているが
  耳鼻科の治療で完治している。

手足:足の冷えが常々あり。

爪、毛髪:爪は割れやすい。髪がパサつき抜け毛が多い。

睡眠:午前0時 就寝~ 午前9時 起床。
   熟睡感あり。普段いびきをかくことが多い。
  
運動:習慣なし。

舌診:淡紅。舌中~舌根にかけて白膩苔。
脉診:濡緩脈
腹診:両天枢の虚。臍周に表在の邪あり。
弁証:肝鬱気滞、大腸の弱り
取穴:手陽明大腸経の経穴、足厥陰肝経の経穴
施療後: 体スッキリする。
養生指導:ジッと安静にしていても悪化するだけなので、
なるべく時間を見つけて運動して頂くよう指導。

※注意点
気滞の所見を多く見受ける。
施療中の置鍼時間に気をつけてる必要あり。



6月6日(土) 2診目
前回施療から1週間後の来院。
施療後から全身のだるさを感じることがあったが、
ここ2~3日は体調が良い。
便の回数が5~6行/日でややマシ。
頭は雨の日にやや痛みを感じる。

舌診:淡紅。舌中~舌根にかけて白膩苔変わらず。やや潤いが出てきたか。
脉診:濡緩脈
腹診:両天枢の虚変わらず。臍周に表在の邪少しマシ。
取穴:前回同様。



6月13日(土) 3診目
前回施療から1週間。
左天枢付近に痛みを感じることがあったが、
便の回数は落ち着いてきて3~4行/日。形はまだ軟便。

舌診:淡紅。舌中~舌根にかけて白膩苔マシ。潤いが出てくる。
脉診:濡緩脈少しマシ。
腹診:両天枢の虚少しマシ。臍周に表在の邪緩んできた。
取穴:前回同様。



6月20日(土) 4診目
前回施療から1週間。
17日(水)に一度頭痛することがあったが
その日以外は頭痛出ずに済んでいる。
便通は3~4行/日、軟便 変わらず。

舌診:淡紅。舌中~舌根にかけて白苔になる。
脉診:濡緩脈少しマシ。
腹診:両天枢の虚少しマシ。臍周に表在の邪緩んできた。
取穴:前回同様。



6月27日(土) 5診目
前回より1週間。
頭痛出ずに過ごせたとのことで、
便通は2~3行/日になり、便の形が出てきた。

舌診:淡紅。舌中~舌根にかけて白苔マシ。
脉診:濡緩脈マシ。
腹診:両天枢の虚よく埋まってくる。
取穴:前回同様。



7月4日(土) 6診目
前回より1週間。
便通1~2行/日になり、バナナ状の便になってくる。

舌診:淡紅。舌中~舌根にかけて薄白苔に。
脉診:濡緩脈マシ。
腹診:引き続き両天枢の虚よく埋まってくる。
取穴:前回同様。



その後、7月~10月は週1回で施療。
8月に医師の許可のもと潰瘍性大腸炎の薬を減らしてみても
便はバナナ状で、回数も1~2行/日で落ち着いていた。


11月からは、施療間隔を2週に1回ペースに減らしても
症状は落ち着いたままで過ごせており、
2021年6月現在、月1回ペースで施療継続中です。
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【担当鍼灸師(為沢)より】
その後、緊急事態宣言が何度か出て、
ずっと制限のある生活を続きましたが
潰瘍性大腸炎の症状には影響が出ないようになりました。
何とか安定してきて良かったです。

(2021年6月11日 更新)





半年後には仕事復帰が待っている。

兵庫県尼崎市在住 K.F様 20代女性 兼業主婦

主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:胃腸炎

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2017年5月に
腹痛、下痢、出血が続き、
6月下旬の検査の結果 潰瘍性大腸炎と診断。
以降、ペンタサを服用し血便は改善するも、
腹痛、下痢は改善なし。
またこの症状の発症と同時に
生理も乱れ始め、生理痛も酷くなる。
半年後には仕事復帰が待っているので、
何とかしたいとのこと。

【同年7/20、初診来院】
症状は水様下痢に
排便直前の左下腹部痛。
また回数は6回で、特に朝方に多い。
また生理に関しては元々28日周期だが、
発症後は不順になっているとのこと。

治療方針は四診より
脾腎の弱り、瘀血と診立て
足陽明胃経、足太陰脾経の経穴に刺鍼。
刺鍼中よりお腹が温まり、
空腹感が出て来たとのこと。

【7/23、2診目】
症状は不変。
また舌や脈も初診の治療前と変わらず。
診立てはそのままで、
経穴を手太陽膀胱経、足太陰脾経に変更。
刺鍼中に初診時と同じ反応をみる。

【7/27、3診目】
2診目翌日は下痢がきつく、
久しぶりに臭いもきつかった様子。
ただ翌日から軟便に切り替わり、
下腹部痛もやや落ち着いてきたとのこと。
施術は前回と同様。

3診目以降は、
徐々に症状に改善が見られ、
17診目(9/21)には軟便もなくなり、
回数も1回となる。
下腹部痛は生理時に出る程度となる。
また9月上旬に西洋医学の検査があり、
結果は改善傾向にあるとのことで、
ご本人さんも一安心なさる。

18診目(9/28)からは
経穴を足太陰脾経のみに切り換える。
またこのあたりから食欲も出てき、
少々食べ過ぎの日も出てくるので
注意をしながら治療を重ねていく。

24診目(11/2)以降は
腹痛も出なくなり、
同時に生理も28日周期でくるようになる。
ただそろそろ仕事復帰ということもあり、
多少の心配が見え隠れする。

25診目からは
経過も順調なために
2週間に1度の来院頻度に変えていく。
これでも症状が再燃することもなく、
年明けの検査では問題なしとの御墨付きも
貰えたとのこと。
現在は、
今年の3月には仕事がフルタイムになるとのことで、
完全復帰を目指して加療中です。

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【担当鍼灸師の下野より】
症状発症から割と早期の段階で
ご来院頂きましたが、
やはり今までの御体の負担が大きかったのか、
間隔を詰めてご来院頂きました。

まだ20代ということもあって、
お仕事復帰もそうですが
更に先にある妊娠、出産のことを考えていくと
やはり早い段階での改善というのは
重要と考え、
早く改善出来るように施術をして参りました。

今後はお仕事への完全復帰、
そして7月に検査が待っておりますので、
そこまで定期的に御体診させて頂きます。


(2018年2月18日 更新)

発症から30年経った潰瘍性大腸炎が改善した症例。

大阪府豊中市在住 T.M様 62歳女性 教育関係

主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:五十肩

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【初診時の依頼文】
31歳の時第1子出産後に発病。
直腸のみの病変だったためステロイド座薬で寛解。
4年後第2子出産後以前より悪くなり、
その後26年間サラゾピリンを服用し続けているが
寛解と再燃を繰り返すもここ数年は慢性状態が続いている。
多少の粘血が出る程度で、
仕事に差し支えることはないが、食べ過ぎ等により、
胃腸を壊したとき腹痛下痢が長く続くことが何度かあった。
今年主治医の勧めで7月から漢方薬の青黛を服用し始めた。
飲み始めは頭痛・軟便などの副作用的なものに悩まされたが
飲み続けていると確かに粘血がなくなるという実感があった。
しかし夏休み後、食べ過ぎや、不摂生な食べ方のせいか胃腸を壊し
3日前より腹痛・下痢(下血も見られる。)に悩まされている。
現在は青黛の服用をやめている。
墓には片頭痛もちで、頭痛外来で予防薬として
眠前にリボトリールを服用している。
また花粉症もひどく、春のみだがアレルギー症状に悩まされている。
前から一鍼堂で、
潰瘍性大腸炎の患者さんも多く来られていることを
知っていて何度か受診したいと思っていましたが
なかなか踏み出せませんでした。
しかし孫がそちらで治療してもらったところ、
症状が改善していったのを間近で経験し、
今回お願いしてみることにしました。
(本文ママ)
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現在65歳。
30年近く潰瘍性大腸炎を患い、
ご本人さんは改善を諦めかけていたもよう。
ただ、ご依頼文にもあるよに、
お孫さんが当院の鍼灸治療にて
症状が改善したこともあり治療をご希望なさる。

2016年9/11、初診ご来院。
【潰瘍性大腸炎】
普段から軟便で、出血、粘液あり。
西洋医学的には、
大腸のS状結腸から直腸までに潰瘍を確認し、
すでに慢性状態との診断。
また腹痛もきつい。
【その他の症状】
・食事は食べ過ぎてしまう。
・仕事のストレスがきつい。
・コメカミを中心に、頭痛を感じる。

舌診:紅舌色あせ、舌央部裂紋。
脈診:沈細洪脈。
腹診:両脇腹の乾燥きつく、臍下の虚も深い。

四診より
肝腎陰虚と考え
足少陽経、足少陰経の経穴に刺鍼。
置鍼中から、腹痛が取れてくる。

9/17、2診目。
初診以降 腹痛・出血がなくなり、
便も形が出てきている。
また頭痛もなし。
治療方法は初診と同じ。

治療がよく効いており、
年内(16診)までは同様の治療を施す。

2017年1/7、17診目。
正月に過食(特に餅)が多く、
少し軟便傾向になる。
ただ医師の診断では、
「腸がすごく綺麗になっているので、
鍼灸治療を続けてください。」と
お墨付きをいただける。
治療は、腸胃に滞りがあるため、
そちらを改善させる。

2017年に入ってからも
症状の経過はよくなっているため、
2月からは月1回のペースに切り替える。
4月に仕事が多忙で、
ストレスから過食に走ってしまったものの
腸への症状はなく、
日々元気に生活を送られている。

2017年4月末現在も治療は継続中。

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【担当鍼灸師の下野より】
長年の症状ですが、
非常に早く効果が出た症例です。
4月中旬にも医師から話があり、
「鍼が効くとは思わなかった。」と
非常に驚かれたようです。

現在も定期的に治療をしていますが、
お腹のことはすっかりお忘れのようで、
それもまた良い経過の印だと感じています。

(2017年4月28日 更新)


第二子出産後からの潰瘍性大腸炎の再燃

兵庫県明石市在住 M.Sさま 36歳 女性 専業主婦

主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:小児喘息、手指の骨折、アキレス腱損傷

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【来院時の依頼文】
主訴:
潰瘍性大腸炎

病歴:
1999年 腹痛、発熱、下痢で入院。
潰瘍性大腸炎と診断される。
S字結腸左側半分に炎症。
1週間の入院でステロイド治療を行い、退院後はペンタサ服用。

2003年頃から状態が落ち着き
ペンタサ服用回数を減らすも無くすことはできずに6錠服用が続く。
時折下痢があり、その際腰痛も併発。

2008年 長男出産。
状態がかなり落ち着いていたため、母乳ということもあり薬の服用をやめる。
状態は落ち着き、下痢も無く過ごすも首の張りは続く。

2011年 長女妊娠後期に粘液が見られ、
大腸に再び違和感を感じるもクリニックは受診せず。

2012年 出産から半年程して、
これまで無かった下血が見られクリニックを受診。
内視鏡検査で以前の左側S字結腸及び新たに直腸に潰瘍が見られるとの診断。
アサコールを服用始める。下痢はないものの出血は有り。

2014年 母乳をやめると同時にステロイド服用。
2か月程服用で出血がなくなるもまた半年ほどで再び出血。

2015年 5月再びステロイド服用。
ステロイドの数を減らしていくと出血がまた起こり始め、
ステロイドの服用は効果が無いので今はアサコールのみを服用。1日9錠。

下痢は無く便自体の形はありますが、
必ず出血を伴い、1日2~3回の便意が有ります。
その際量は少なめです。
腰痛、左側の首すじの張りもあり、特に背中に痛みを感じます。
尾てい骨付近にもしばしば違和感を感じます。

潰瘍性大腸炎とは別件になってしまいますが、
3週間前から左耳の耳鳴りが始まり耳鼻科にてメニエルと診断されました。

明日よろしくお願い致します。
(本文ママ。)

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2015年10/24、初診。

舌診:やや紅
脈診:枯脈、やや堅くしまる
腹診:臍周の停滞(天枢(両)を中心)が左の肝の相火にかけて連なる

※発症後から、生理痛が重くなった

考察:脾気虚
治療後:腹部を中心に手足が温もってくる。

10/31(2診目)

腹診:両側の天枢〜大巨付近を中心に全体的に縮小する

11/21(5診目)
下血:③→①へ
お子さんの送迎などで忙しくなると、
疲労感が出てくることあり。

12/5(7診目)
日によって下血が出ない時が出てきた。
出ても①程度。

先日の生理中から
・兎糞便(形状がコロコロとしたものになる)
・残便感
・胃の重さ
が出てくる。

生理の際の便の影響をみていくようお伝えする。

12/30(9診目)
二日前に生理がきたが、
下血などもなく便の状態安定していた。

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2016年
2/27(13診目)
2月はお子さんのイベント事などが多く、
多忙な時期だったが、
体調崩すことなく乗り切れた。
一週間程前に生理が来たが便の状態は良く、
ここ数週間は毎朝定期的に排便するようになった。
また毎冬、アレルギーによる鼻づまり、副鼻腔炎を発症していたが、
今年は一度もなく過ごすことが出来た。
腹診:臍周の流れがよく出ており、術者の接した感覚においても違和感がなくなる。




【まとめ】
素体として、脾気虚があり、
多忙となると肝気が張ってきて
脾の動きを邪魔する傾向がありました。
健脾していくことで、
運化や統血の作用が安定するようになり、
下血や便の形状の改善がみられました。
生理に関しましても、
衝・任脈の流れを意識して動かしていくことも一つですが、
それらを支える脾や腎が改善したことが
早期の改善につながったと診ております。

担当鍼灸師:新川

関連リンク
体験談:https://www.1sshindo.com/new_voice/m_s20160305.html

(2016年 5月 3日 更新)




季節の変わり目は要注意!?

兵庫県伊丹市在住 M.Sさま 58歳女性 会社員

主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:逆流性食道炎

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【病歴】
2013年夏頃より軟便が多くなる。
2014年1月頃から粘液便(血が混じる)がでる。
2月に内視鏡検査。直腸が少し赤く、潰瘍性大腸炎と診断。
ペンサタ坐薬を一ヶ月。
6月、粘血便多くなる。ペンサタ坐薬とアサコールを一ヶ月処方。
7月から8月も不調。
9月からペンサタ坐薬とアサコールを現在まで服用。
少なくなってきたがまだ粘血便がでる。
3月始めにかなりの出血有り。現在は少量です。
大腸炎ですが、どちらかと言うと便秘気味です。
漢方の下剤も服用します。
 以上、よろしくお願いします。

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2015年の3月から現在(2016年1月)にかけて継続的に施術中。

当初、病歴や問診での情報を総合的に判断すると、
『季節の変わり目』の時期に悪化している傾向あり。
季節の変わり目=気候の影響
と単純に結びつけず、
その前後の状況を確認していき、
実際の身体の変化と重ね合わせて考察をたてていった。
すると、仕事の負担(学生が長期休暇に入ると割と忙しくなる傾向)や、
私生活などの負担がかかっていたことが判明する。

今までのおおまかな流れを、以下の図にまとめる。

図1

初診から暫くは、粘血便の出方に波があり、
その後5月末~6月末にかけて血便がやや増加傾向にあった。
7月に入り状態が安定したが、9月中旬に悪化。
その状態が一週間ほどで改善し、
その後良い状態が安定し、今年の1月に至る。

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◉注目点 

A.2015年5月末~6月末

B.2015年9月中旬


この二つの時期に身体はどのような反応を示し、
また、どう対処したかを記していく。

A.(2015年5月末~6月末)
考察:気滞血瘀
   来院当初より気滞血瘀の所見があり、
   徐々に停滞していたものが動き出していたが、
   この時期の前までに仕事場でのイベントが多くあり、
   それらの負担が影響していたと考えられる。
症状:便回数は4回/日。下血量が増加し、下痢状便が多くなる。
腹診:臍を中心に15cm~20cmほどの停滞をみる
背候診:脊柱起立筋の緊張が強く、
    腹臥位の状態では上半身が反りあがり、
    体勢を保持しにくいとのこと。
方針:疎肝、活血
その後の経過:一週間の内、出血はほとんど見られることはなくなる。
       肩の凝りや、耳鳴りが治まってくるようになる。 

B.(2015年9月中旬)
考察:脾腎両虚
   8月中は多忙を極めた結果、
   正気が消耗したことが原因と診立てた。
   
症状:10回以上/日の下痢状便。下血あり。微熱あり。
腹診:Aの腹診の状態と比較すると、
   臍の周りに空虚感が漂い、
   按ずると吸い込まれるような感覚あり
方針:補腎、健脾
その後の経過:約一週間ほどで、便の回数が1~2回/日ほどへ減少する。
       微熱が治まり、臍の周りに力が入るようになる。

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【まとめ】
両方の所見とも
初診時からみられた傾向ですが、
その時期や、身体への負担などによって
なにが中心にあるかはその都度確認していく必要があります。
Aの状態の場合、日常的な仕事の負担との戦いという側面がありましたので、
やや症状が長引いた感覚がありました。
Bは症状自体は強く出ましたが、
それまでに疎肝と同時に胃の気を調えたり、
腎気を建てていたことで、
症状が長引かず、その後の状態の良さにつながっていったと考えられます。

施術担当:新川

関連リンク
・潰瘍性大腸炎…兵庫県伊丹市のM.S様の鍼灸治療体験談

(2016年 1月 23日 更新)





大阪市西区在住 K.Tさま 37歳女性 会社員

大阪市西区在住 K.Tさま 37歳女性 会社員


主訴:潰瘍性大腸炎

既往歴:腰椎椎間板ヘルニア

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2013年5/7、初診。
10年程前より発症。
当時はストレス、飲食不節などが重なり
便の回数10回/日以上、下痢、下血の症状あり。
その後一旦沈静化するが、
今年の1月にお仕事が多忙となり、
3月から下腹部の膨満感、
さらに4月から便の回数が4~5回/日へ増え、
便の形状が緩くなり始める。
5月の連休前から下痢、下血が出てくる。

【便の状態】
・便の回数:4~5回/日
・便の形状:下痢状
・下血アリ

舌診:紅点あり

脈診:浮細

腹診:腹部全体に邪熱、肝の相火の実
切経:上廉実キツく熱感伴う
弁証:大腸湿熱証
施術後:細脈がよく取れる。

5/10 (2診目)
・便の回数:3~4回/日
・便の形状:下痢状
・下血の量が少なくなってきた
前回同様に処置。

5/14 (3診目)
前回施術後、
数日は下痢、下血があったが、
本日より
・便の形状:形が出てくる
・下血ナシ

湿熱の所見が改善してきたので、
脾胃の弱りを補うようにすすめる。

6/14 (7診目)
・便の回数:1回/日
・便の形状:正常便
・下血ナシ

その後、
施術間隔を一ヶ月あけても
調子が宜しいので、ご卒業頂く。


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【担当鍼灸師の新川より】
御体の反応として、
大腸の状態を反映する「上廉」穴に、
湿熱の所見が現れておりました。
ストレスがかかると、
飲食の不節を伴う傾向があり、
それらの負担が積み重なることが
原因となっておりました。

元々、お酒やチーズケーキなど
飲食することがお好きなようですので、
今後は散歩などの運動で発散するようにして下さいね。

(2014年 4月 10日 更新)


兵庫県宝塚市在住 R.Tさま 26歳女性 会社員

兵庫県宝塚市在住 R.Tさま 26歳女性 会社員
主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:壊疽性膿皮症、子宮内膜症

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【来院時の依頼文】
2009.6 潰瘍性大腸炎、壊疽性膿皮症と診断される。
下血がひどかったため、ステロイドの点滴を使用して、
少しずつ症状が改善されるも、下痢と腹痛が続く。
2009.8~ 内服薬により症状が緩和されている時もあるが、
4~5ヶ月に1度は下痢と腹痛が続くことがあり、
長いときは症状が落ち着くまでに1ヶ月ほどかかる。

2011.8 子宮内膜症と診断される。
2011.12 手術を行うも再発の可能性が高いとのことで、
内服薬での治療を続ける。


2011.4末頃 潰瘍性大腸炎、子宮内膜症の内服薬での治療は続いており、
腹痛と下痢、下血、お腹が鳴るようになる。
と同時に、食事中及び食後に吐き気がでたり、胃が重く感じるようになり、
食事ができないこともある。

現在、潰瘍性大腸炎の状態は少し落ち着きつつあるものの、腹痛、下痢、
お腹が鳴ることが続いています。

同じく吐き気、ムカつきも先月末から続いています。

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2012年6月1日来院
【便の状態】
・就職活動中から下痢、腹痛の症状があり、
就職後に悪化する(便の回数:10分に一度のペース)。

内服薬により症状が緩解する時期もあるが、
2012年4月頃から再発し、
腹痛、下血、腹鳴アリ。
下痢(茶色、泥状便、回数は5回/日)

【吐き気、むかつき】
・2012年4月頃、潰瘍性大腸炎が再発した時期から、同時に発症。
食事中から食後に多く、夕飯時に顕著。

その他:雨天、荒天時に体調を崩すことあり。

舌診:淡紅、薄白苔~白苔、胖大
脈診:濡、按じて硬し
腹診:肝の相火の実、拒按アリ
切経:後谿(虚)、上廉(虚)、太衝(虚中ノ実)、心兪(虚)、肝兪(虚枯れ)
弁証:肝鬱気滞
取穴:足の厥陰肝経、足の太陽膀胱経の各経穴に刺鍼
施術後:濡脈が取れ、脈力と共に柔軟さが出てくる。

2診目(6月7日)
【便の状態】
・便の形:泥状→形が出てくる。
【吐き気、むかつき】
・ほぼ毎日→二日に一日のペースに減少する。

疎肝することで、変化出てくる。
たまに水泳をされることがあるとのことで、
積極的に運動して頂くようお伝えする。

3診目(6月14日)
【便の状態】
・正常便へ
【吐き気、むかつき】
・三日に一日のペースへさらに減少する。

4診目(6月21日)
【吐き気、むかつき】
台風4号が本州へ上陸した前後より吐き気が強くなる。
外湿の影響と捉え、疎肝と同時に祛湿を行う。

7診目(7月12日)
便の状態、吐き気、むかつきの症状が安定したため、
施術間隔を2週に一度のペースへ空けていく。

その後、外食が続くと吐き気が出ることもあるが、
おおむね安定して過ごされる。

15診目(11月8日)
【便の状態】
・11月初旬の旅行後から便の回数が5~6回/日へ増え、
血便、下痢、腹痛の症状が再発する。

舌診:淡白、薄白苔~白苔、胖大
脈診:弦
腹診:心下の虚、肝の相火の実(右)、臍周に邪熱が絡みつく。
弁証:大腸湿熱証
取穴:手の陽明大腸経、足の陽明胃経、足の太陽膀胱経の各経穴に刺鍼

16診目(11月15日)
【便の状態】
・血便が止まり、便の回数が1~2回/日へ。

その後21診まで診させて頂き、
便の状態、吐き気、むかつきの症状が安定しているため、
ご卒業とさせて頂く。

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【担当鍼灸師(新川)より】
R.Tさんの症状の特徴として、
入学や就職など、環境が変わることや、
お仕事の負担などが原因となり、
発症、または症状が増悪することが見受けられました。

気滞を流していくことを主眼におき、
大腸の経気が邪魔されないよう、
当初は気の停滞を通すようにすすめておりました。
途中、台風の影響により、
気滞と湿邪が絡みあいやすくなっていたことで、
吐き気・むかつきの症状として強く現れました。
それらの結びつきを緩めていくことで、
気の流れが安定して流れるようになり、
過食などの負担がかかっても、すぐに好転するようになりました。

(2014年 4月 8日 更新)





大阪府豊中市上新田在住 Y.Nさん 28歳 男性

大阪府豊中市上新田在住 Y.Nさん 28歳 男性  
主訴:潰瘍性大腸炎

2008年6/18来院。
2007年11月に潰瘍性大腸炎と診断される。
発症時期は、肉や脂物の食事、お酒が多く、体重が10㎏増加した。
症状として軟便または水様便、腹部に違和感、身体が熱い、脚が火照る、
起床時に手足がだるいといったものがみられた。

舌は暗紅、薄黄苔、歯痕アリ。
脈は滑、尺位が一段落ちる。
腹部は全体自汗にして、
臍周、肝相火の邪がきつし。
切経にて、曲池(左)虚中ノ実で自汗、
後谿(左)実、足陽明経実で自汗、公孫実で自汗、
照海(右)拍動、心兪虚中ノ実、第4腰椎ライン自汗。

治療方針は、湿熱の邪をさばくよう心がける。
曲池(左)、後谿(左)に鍼を施し、
抜鍼後、腹部の違和感消失。
足陽明経の自汗が残っていた為、
背部の腰陽関を加える。
治療後、身体から熱が引いていくのを感じ、
身体が軽くなった。
また、 養生指導として、モチモチとした食べ物、
香辛料を控えていただいきました。

2~5診目。
2~3日に1回の頻度で来院。
すでに軟便、水様便は殆ど出なくなった。
たとえ軟便、水様便が出ても、1日で治まるようになり、
腹部の違和感も消失。

6診目以降は週1回来院。
軟便、水様便は全くでなくなった。
7月下旬の検査では、数値異常はなくなり、
医者の腹診による診察においても「大丈夫ですよ」と診断されたとのこと。
また体重も初診時より-8㎏となる。

現在は月1回、体調維持の為に当院で鍼治療を続けておられます。


<施術担当者より>

「大阪で、どこか治してくれる治療院はないのだろうか」と、
来院していただきました。
初めは”本当にこんなんで治るのか?”
と半信半疑だったようですが、回数を重ねていくうちに
身体が良くなっていくのを感じられたようです。
鍼治療を受けられて
”東洋医学ってすごく奥の深いものですね。
もっと早く鍼灸に出会えたら良かったのに。
毎回、一鍼堂さんに来るのが楽しみなんです。”
といった鍼師冥利に尽きる、有難いお言葉をいただきました。

現在、新しいお仕事の事で大変だと伺っております。
無理をせず、疲れを感じられたら、ゆっくりと休んで下さい。
ありがとうございました!

 

奈良県高市郡在住 N.Mさん 40歳 女性

奈良県高市郡在住 N.Mさん 40歳 女性
主訴:潰瘍性大腸炎 回腸嚢炎

18年前に潰瘍性大腸炎を発症。
7年前に潰瘍性大腸炎手術。

2008年3月より、肛門に膿(うみ)が発生。
同年10月、病院にて回腸嚢炎と診断される。
症状は、肛門の周りに膿が出る。肛門の腫れ。
口の渇き、足の冷え、生理は2008年の9月より
不順となっており生理痛あり。

2009年2月1日一鍼堂に来院。
舌はややハンで白黄ニ苔。
脈は右関位の滑が中位~沈位、全体は緩。
腹部胃土に弱りあり。肝の相火にやや邪実。
切診にて、曲池の虚、合谷に熱感と虚中ノ実、足三里の虚深し、
公孫から太白にかけての虚、太衝に虚中ノ実。
脾胃の弱りと考察。
治療穴は足三里、太白。
治療直後より、口の渇きが軽減、足に温もりを感じる。
切診にて合谷の熱と虚中ノ実がマシとなる。
初診はこれにて終了。
2診目まで症状を観察していただく。

2診目。2月5日来院。
治療前の問診にて、肛門の腫れがマシ。
今まで甘いものが多かったが、甘物への欲求が半減。
舌苔の厚さがやや薄くなり、白二苔へ。

3診目。2月10日来院。
治療前の問診にて、全体の膿がマシ。便にも形が出てくる。

以後、回数を重ねる度に膿が減っていき、
9診目に、膿が出ない日が出てきたとのこと。

現在も継続して御体診させて頂いております。
膿の出方も、最大時⑩→②へ減少
。肛門自体の腫れも治まっている。
舌は白二苔だが徐々に薄くなってきている。
切診にて足三里の虚が埋まってきている。
腹部の胃土の虚がマシ。


治療担当者より 
脾胃の弱りが診られたため、
甘いものや胃に負担のかかる食べ物は
極力抑えていただくよう養生指導させて頂きました。
実際Nさんにも食事には気をつけて生活して頂いております。
たまに腰痛が出るようですが、
現在は痛みが出ても翌日には治まっているとのことで
安心しております。

 

大阪市天王寺区東高津町在住 Y.Wさん 30代女性 事務職

大阪市天王寺区東高津町在住 Y.Wさん 30代女性 事務職
主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:アトピー性皮膚炎、リウマチ熱

10年前に精神的多忙から、便回数多くなり血便も出る。
潰瘍性大腸炎と診断され、投薬治療にて症状が一時的に治まっていたが、
2009年9月に再発。
便回数多く、血便あり。
また同時に、胸部湿疹、頭部多汗、目ヤニの症状もあり。

2009年9/28ご来院。
舌診にて、紅舌で舌央〜舌根にかけ白苔あり。
脈診にて、浮滑で脈幅が小さい。
腹診にて、臍周りにお餅の様な塊の邪気があり、熱感あり。
切経にて、後谿(左)虚中ノ実、曲池(左)実、足三里(右)虚中ノ実で熱感、陰陵泉(左)虚中ノ実で熱感、照海(右)枯れ、心兪(右)実、志室(左)虚、大腸兪(右)虚中ノ実で熱感。
湿熱証と考察し、後谿、足三里、陰陵泉に施術。
抜鍼後、舌の白苔消失、脈幅出てき、臍周の邪が小さくなる。
初診はこれにて終了し、翌日の便が変わるか診て頂くようお願いしました。

2診目、9/29ご来院。
便の回数は減り、朝1回、昼以降1回となる。
ただ血便はまだ出る。
頭部多汗、胸部湿疹は消失。
舌の白苔も随分少なくなり、脈幅も出て来る。
また臍周りの邪も随分と緩む。
取穴は前回の処方に、大腸兪を加える。

3診目、10/4ご来院。
前回以降調子良く、便は多くても1日2回となり、血便も減る。
舌の苔も薄白苔となり、臍周の邪もほぼ消失。
処方は前回と同様。

3診目以降調子良く、便の回数も1回になり、血便もなし。
11/9の6診目をもって、当院での施術をご卒業頂きました。



施術担当者(下野)より
平素から味の濃い物をよく食べられており、それが脾胃に負担をかけ、
潰瘍性大腸炎の症状が出ており,
施術では脾胃を調え、また食生活も随分と変えていただきました。
一度、果物の摂り過ぎで症状が悪化したこともありましたが、
その折には
「勉強になりました。何事も限度を超えると良くないのですね。」とお気付きいただき、
以降食事以外の生活習慣にも気を付けて下さいました。
その結果、ご本人が思っておられたよりも早く症状改善し、
ご卒業頂くことが出来ました。

Y.Wさん、ストレスが溜まると食べ過ぎる傾向になりますので、
気を付けて下さいね。
どうしてもストレスがきつい場合は、ご来院下さい。

 東京都府中市在住 M.Yさん 34代 男性 通信・管理職

 東京都府中市在住 M.Yさん 34代 男性 通信・管理職
主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:特になし


2009年1月より
ストレスによる過食が始まり、
その後の一年間で
下痢、下血、便通時の下腹部痛が発症し、
薬を服用後、症状が安定するものの
鬱症状などの副作用で悩まされる日々が続いたとのこと。 
西洋医学の薬による治療ではなく
『根本から治したい!』
ということで、東京から来院され、
宿はホテルに泊まり、
集中的に診させて頂きました。 
2010年2月16日
一鍼堂に来院される。
現在、便の回数:3~5回、形を成さず、血便あり。
直腸付近に痛みの根っこを感じる。
舌診:胖舌
脈診:弦、滑脈
腹診:肝の相火の実、両天枢に虚、胃土に虚。
考察として、肝鬱気滞、腸虚不固証。 
治療後、弦脈が緩み、空腹感が出現する。 
2月17日(2診目)
毎朝必ずあった便がなくなり、出血が減少する。
冷えが軽減され、気分が和らぐ。
直腸付近の激痛が治療後消失する。 
 
2月19日(4診目)
便の形が下痢状から、
形があるものに変わる。 
本日治療後、
仕事の都合により、
一旦帰京する。 
 
2月23日(5診目)
東京での仕事が一段落し、再度来院。
御本人曰く、
仕事を離れ大阪に滞在したこと、
また東京での仕事を再開して
「ストレスが引き金となっている」
「今までの生活習慣は乱れがひどかった」
とのこと。
生活習慣から見直していくことを確認し、
治療をすすめていく。
[東京にて]
便の回数:5回、出血は半減、半分は形のある快便だったとのこと。 
2月24日(6診目)
治療後、精神的に解放される。
(M.Yさまは、施術を受けられる度によく心身ともに緩む事がありました)
便の回数:3回へ減少
出血:5→2へ 
2月26日(8診目)
便の回数:2回
出血:0,5~1
内容:軟便が混じるがほぼ良便。
気分的に大分マシになっているとのこと。 
大阪での治療を継続させるため、
こちらでもパソコンを使って
お仕事をされておられましたが、
負担がかかると便通の状態にも影響あり。 
負担がかかっても症状が出ないように
治療をすすめていく。 
 
3月16日(25診目)
娘さんがご病気のため、
当初の予定より
早く帰京されることになる。 
暫くして、大阪での用事を作って頂き、
その際一鍼堂に来院。 
3月22日(26診目)、3月26日(27診目)
東京では、非常に心身共に多忙で
飲酒、脂物を多く摂取したが、
便の回数:2回
下血:なし
と調子良く過ごされたとのこと。 
しかし、
その生活が続くと負担が出易くはなる。
なるべくそれらの負担がかからないように
生活して頂くようお話しする。 
東京での仕事を再開するため
卒業とさせて頂きました。 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
担当鍼灸師(新川)より
元々グルメな方でして、
ストレス発散に東京の美味しい店を
歩き回っておられたそうで、
それが脾胃の弱りを助長させたと考えられます。
生活習慣は御体の状態に直結しておりますので、
御体の状態を良くしても養生を軽視すれば、
負担がかかるのは明らかです。
また、M.Yさまには、
なにがどのように負担になるかを事細かく教えて頂き、
それらの情報を基に
より精度の高い治療を行うことが出来ました。 
M.Yさまには遠方より来院頂き、
また常に前向きに治療を受けて頂いたことに
心より感謝致します。

 

大阪府豊中市北条町在住 F.Nさま 30代女性 主婦

大阪府豊中市北条町在住 F.Nさま 30代女性 主婦

主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:急性胃腸炎、C群溶連菌感染、パニック障害

5年前に岐阜から大阪へ転居。
その後、子育てのストレス、
環境の変化などの影響により
3年前の秋から潰瘍性大腸炎発症。
1ヵ月間、便意及び出血を伴う便が続く。
1年半前にも再発し、血が混じる便が2ヵ月ほど続く。
今年の夏に再発され
2009年8月30日、一鍼堂来院。

脈、軟滑。
腹診にて、季肋部、肝の相火に実。
胃土を中心にうすく虚。
考察:大腸経の弱り、気滞

治療後、頚の張りがとれ、軟滑脈とれる。

9月4日(2診目)
30分間に3回ほど出血していたのが
1回に減少。
足の冷えマシ。便の形はなし。
考察:陽明経の弱り

9月11日(3診目)
眠り易くなり、体調宜しいとのこと。
出血消失。
便の形はなし。引き続き陽明経の弱りを補う。

9月18日(4診目)
前回治療後、3日経ってから便の形がでてくる。
調子宜しいとのことで間隔をあけながら治療を継続させて頂く。

9月30(5診目)
便が固まってきた。出血もなし。
調子宜しいので、2週間に一度のペースで来院して頂く。

その後経過良く過ごされましたので、
12月22日(10診目)
にて御卒業して頂きました。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
治療担当より(新川)
環境の変化や、ストレスにより
大腸経に負担がかかり発症したと診立てました。
気滞の情報もありましたが、
肝の相火の反応が初診時にて取れており、
あとは陽明経の反応を中心に補った結果、
症状安定されておりました。

F.Nさん
初診時は当院の場所のことで
ご迷惑おかけしました。
大阪での生活、楽しんで下さいね。

大阪府吹田市在住 Y.Iさん 35歳 女性 ピアノ講師

大阪府吹田市在住 Y.Iさん 35歳 女性 ピアノ講師
主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:パニック障害

2009年のご結婚を期に下痢の回数が増え、
2010年3月上旬には出血があり、
病院を受診したところ潰瘍性大腸炎と診断される。
以降、投薬治療をするが改善無く、鍼灸施術をご希望される。

2010年5/10、初診ご来院。
主症状:便回数は1回だが下痢で出血あり。
その他の症状:食欲不振、体重減少、
左小指の痺れ・痛み、顔面の湿疹。

舌:紅舌で少白苔。右側に剝落多し。
脈:細枯脈で右は脈力弱し。
腹:胃土周辺に邪を診る。
切経:
後谿(左)虚中ノ実、曲池(右)実で自汗、足三里(左)虚中ノ実、
上廉(上巨虚)実きつし、公孫(右)虚、陰陵泉(左)虚で自汗、肝兪実、督脈十二椎下実で熱感あり。
証:肝気犯脾と考察。
施術後、舌の剝落消失し、脈が太くなる。
体も心なしか軽くなったとのこと。

5/11、2診目ご来院。
前日の治療後、強烈な眠気に襲われ、2時間程度昼寝する。
目覚めた直後から、小指の痺れ・痛み消失し、空腹感も出てくる。
2診目の朝の排便時には、下痢はしているものの出血はなかった。
舌:紅舌で薄白苔。剝落も随分と減る。
脈:細枯脈消失。緩脈で右は弱し。
腹:胃土の邪マシ。
施術:初診時同様の施術を行う。

5/18、3診目ご来院。
2診目以降、3日間は下痢なく、出血に関しては初診以降なし。
食欲は以前より出てき、顔の湿疹も随分と減った様子。
施術は今までと同様。

4診目以降は、1回/週のご来院。
調子良く、初診時の症状は全く出ていなかった。

6/26、8診目ご来院。
前日より軟便がでるようになる。
その他に、頚痛、頭痛、口唇の荒れ、腹張が診られる。
舌:紅舌きつく、右側舌央部に薄白黄苔。
脈:枯脈きつし。
腹:右肝相火の邪を診る。
施術:肝鬱気滞と考察。
治療直後、脈の枯脈、頚痛、頭痛は消失する。

翌日、お電話で体調をお伺いし、軟便が消失したとのこと。
8診目以降は体調良く過ごされ、17診目の10/26には、
内視鏡検査でも改善していると診断されました。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

担当鍼灸師(下野)より

ご結婚を期に様々なことに気を使うようになり、
またご自身のお仕事でもストレスを感じ易くなった様で、
それらが根本の原因となっておりました。
施術を続けていくことで御体は勿論のこと、
ストレスを感じなくなった等
精神的な面でも御体が変わったと実感して頂きました。

また、妊娠をご希望されていたのですが、
潰瘍性大腸炎ということで半ば断念されていたのですが、
改善させることでそちらも問題なくなりましたので、
改善出来て良かったと安堵しております。

今では潰瘍性大腸炎の症状は全くなく、
お元気に過ごされているようです。

京都府京都市伏見区在住 Y.Kさん 36歳 男性 管理職

京都府京都市伏見区在住 Y.Kさん 36歳 男性 管理職
主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:パニック障害

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【御依頼文】
2010年7月くらいから便に血がつくようになったので8
月に病院で内視鏡検査を受けて潰瘍性大腸炎と診断。

一般的に言われているほど深刻ではないのですが、
(アサコール)を飲んでいても未だに血がつく事がある。
(本文ママ。)

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御依頼文にあるように、2010年の7月に潰瘍性大腸炎の症状を発症。
その年の暮れには一時症状が落ち着いたようだが、2ヶ月すると今まで以上の
出血と腹痛があったようで、それからは改善がみられない。

2011年11/9、初診ご来院。
潰瘍性大腸炎の症状は、下痢、出血(鮮血色)、腹痛。
便回数は3行/日で毎食後に出る。
また元々下痢をしやすい体質で、特に乳製品を摂ると確実に下すとのこと。
望診:動きは機敏。肌の色はやや黄色味がかっている。
舌診:紅舌で少白苔。右の舌尖から舌辺に歯痕あり。
脈診:浮緩滑。
腹診:胃土から臍周にかけ団子のような邪で、表在に冷えを感じる。
切経:合谷(左右)実、手三里(左)やや実、霊道(左右)やや実で自汗、
後谿(左<右)虚中ノ実、内関(右)実、足三里(左)実、上廉(左<右)実、
公孫(右)虚中ノ実、陰陵泉(左)やや虚、照海(右)やや虚、背部全体自汗、神道実、肝兪(左<右)実、筋縮実、胃兪(左)実、大腸兪(右)実。
考察:肝鬱気滞。
取穴:足厥陰肝経、督脈の経穴。
施術後:脈の滑脈緩み、腹部胃土の邪、表在の冷え消失。
養生指導:香辛料が好きなようだが、控えて頂くように指導。

 

11/12、2診目。
初診後、下痢は落ち着きやや軟便に。また便回数も朝・昼の2回になり、出血は今までより少なくなる。
舌診:紅舌で薄白苔。歯痕はなし。
脈診;浮位に細脈。
脈診:胃土の邪、表在の冷えはないが、臍周に邪あり。
方針:初診同様。
取穴:足厥陰肝経、足太陽膀胱経の経穴。

11/16、3診目。
2診目以降、1度だけ下痢があり、その他は軟便。便回数は前回同様だが、出血はなし。
舌診:紅舌やや暗く、薄白苔。
脈診:滑脈。
腹診:胃土から臍にかけ棒状の邪。
方針:同様。
取穴:手太陽小腸経、足太陽膀胱経の経穴。
養生指導:肝気が昂ぶりやすい為、趣味などを気分転換をして頂く。

11/21、4診目。
3診目後、下痢はなくやや軟便。便回数は2回で、出血はなし。
舌診:紅舌だが紅さマシ、薄白苔。
脈診:滑脈。
腹診:胃土の表在にうっすらと邪。
方針:同様。
取穴:3診目同様。

12/12、5診目。
久しぶりのご来院となったが、下痢、出血、腹痛はなし。
ただ依然として軟便が続き、便回数も2回。
舌診:紅舌で白苔。
脈診:滑脈。
腹診:臍周に邪。
方針:脾胃を補う。
取穴:足厥陰肝経、足太陰脾経、足太陽膀胱経の経穴。

12/21、6診目。
続いていた軟便は少し硬さが出てき、回数も日によっては1回のみの時もある。
舌診:紅舌で舌尖赤く、薄白苔。
脈診:緩脈。
腹診:臍周に邪。前回より小さくなる。
方針:前回同様。
取穴:前回同様。

12/26、7診目。
施術3日後頃に1日だけ軟便が出る。
舌診:淡紅舌で薄白苔。
脈診:やや緩脈。
腹診:臍周に邪はほぼ消失。
方針:5診目同様。
取穴:足厥陰肝経、足太陰脾経、督脈の経穴。

2012年1/10、8診目。
年末年始は全く問題なく過ごせていたが、1/6頃から下痢をするようになる。
詳しく問診を進めていくと、カレーを2日連続で食べられたようで、
尚且つ2日とも昼・晩の2食がカレーであった。
舌診:紅舌きつくで白苔。
脈診:一息5至の数滑脈。
腹診:臍周の邪きつい。
方針:湿熱証。
取穴:足陽明胃経、足太陽膀胱経、督脈の経穴。

1/17、9診目。
施術終了2時間後に下痢あり。ただご本人曰く、溜まっていたものがスッと
出ていく感覚があったようで、その後の便の状態は良いとのこと。
舌診:淡紅舌で薄白苔。
脈診:緩脈。
腹診:臍周の表在にうっすらと邪を診る。
方針:脾胃を補う処方に戻す。
取穴:足陽明胃経、足太陽膀胱経の経穴。

1/27、10診目。
ご本人曰く、全てにおいて良好。便は下痢もなく回数も1回/日となる。
舌診:淡紅舌で薄白苔。
脈診:やや浮いて緩脈。
腹診:臍周の表在にうっすらと邪を診る。
方針:前回同様。
取穴:足陽明胃経、督脈の経穴。

3/6、11診目。
体調、便共に宜し。体も非常に軽くなってきた。
舌診:淡紅舌で薄白苔。
脈診:緩やや滑脈。
腹診:天枢穴付近にうっすらと邪を診る。
方針:前回同様。
取穴:足太陰脾経、督脈の経穴。

1ヶ月以上間隔があいても、体調良く過ごされておりましたので、検査のある
5月までは様子をみて頂くようにお伝えしております。

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【担当鍼灸師(下野)より】
幼少の頃から胃腸が弱く、よく何かあるとお腹を下していたようで、
社会人になり、責任ある役職に就いたあたりから
頻繁に便を下すようになったとのことです。
施術としては、先ずは肝気の滞りを捌き、その後に根本の脾胃を補うように
致しました。途中、食生活が乱れたことから証状の悪化がありましたが、
その後はその経験を糧に、食生活を変えて頂きました。
ご本人曰く、季節の変わり目に症状が悪化するとのことでしたが、
今年の4月は、何事もなく、無事に過ごせたようです。

大阪府大阪市鶴見区在住 Y.Mさん 16歳 男性 学生

大阪府大阪市鶴見区在住 Y.Mさん 16歳 男性 学生

主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:なし

2013年5月、部活中に腹痛が起こり下痢をする。
その後も下痢が続いたため 内科を受診したところ「カゼ」と診断されるが、
依然として症状の改善がみられない。不安に思ったご両親が、6月に総合病院を
受診させたところ潰瘍性大腸炎と診断され、以降 投薬による治療が始まる。
投薬開始直後は便の形状は変わらないものの、回数は少し減っていたものの、
1週間後には元の回数に戻る。その後も潰瘍性大腸炎の症状だけでなく、
体重の減少も出てきた為に 何か治療方法はないかとのことで御来院される。

2013年7/8、初診。
主な症状は、水様の下痢で回数は1日10回、臍下の痛み、体重減少。
舌診:淡紅色あせ、舌根部に白黄苔、舌央部剥落。
脈診:緩・滑脈で按じるとつぶれる。
腹診:心下、胃土(中脘、下脘)の落ち込み。
切経:霊道(右)虚深い、曲池(左右)やや実、外関(右)やや虚中ノ実、
後谿(左右)虚中ノ実、三里(右)虚、公孫(左右)虚深い、太谿(右)虚。
弁証:心脾両虚。
取穴:足太陰脾経、足太陽膀胱経の経穴。
施術後:身体が温かく感じる。

7/9、2診目。
夜中に2回排便(トロ状)があったものの、それ以降はなし。
それと共に、臍下の痛みも出なかった。
舌診:淡紅色あせ、舌根部の白黄苔が若干減る。
脈診:初診時に比べ、力あり。
腹診:胃土の落ち込みはマシに。
弁証:初診時同様。
取穴:初診時同様。

7/10、3診目。
夜中にトイレに行くもガスだけになり、回数も一気に3回に減る。
また食欲、気力が出てくる。
舌診:淡紅色あせはマシに、舌根部の苔は少白苔になる。
脈診:緩脈で力あり。
弁証:同様。
取穴:同様。

この後 4診目〜7診目までは週2回のペースで施術に当たる。
経過は良好で、便の形状はしっかりとし、回数は多くて2回。
食欲、気力が湧いたことで通学は片道40分を自転車で行き、
体重の増加も見られてきた。ただ部活(水泳)はまだ心配なので
まだ暫くは控えて頂く。

7/28、8診目。
便の回数が1回の日が増えてきた。
舌診:淡紅〜紅、全体的に薄白苔。
脈診:緩脈。
腹診:季肋部の浮き。
弁証:同様。
取穴:足太陰脾経の経穴のみ。

9診目〜16診目までは週に1回のペースでの施術となり、
便の回数は1回、たまに2回といった状態になる。
また部活も徐々に始めてもらうが、症状への影響はなし。

16診目以降は2週間に1回のペースで施術に当たっているが、
便の回数は1回となり、部活も潰瘍性大腸炎発症前と同じ内容を行っている。
現在も2週間に1回、施術に当たっております。

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【担当鍼灸師(下野)より】

まだ高校生で、部活が最も楽しい時期に潰瘍性大腸炎を発症し、
また治療を受けても改善が見られないことから、本人は勿論ですが
親御さんも随分と精神的に落ち込まれていました。
しかし今では精神的にも、そして肉体的にも以前の状態に戻り、
日々部活を頑張っております。
現在 2年生ということもあり、次の大会(夏)が最後の大会となるため
少しオーバーワーク気味にならないか心配はしておりますが、
そこもしっかりとサポートし、悔いの残らない大会にしてもらいたいと思います。



大阪府豊中市在住 H.Tさん 44歳 女性 主婦

大阪府豊中市在住 H.Tさん 44歳 女性 主婦

主訴:潰瘍性大腸炎

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【御依頼文】
症状が重くトイレ15-20/一日
かなり体力消耗中ですが鍼治療可能でしょうか。

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2010年の夏頃に下血が続くとのことで、大学病院を受診なさる。
大腸カメラ検査の結果 潰瘍性大腸炎と診断を受け、投薬による治療を行う。
その時は一週間で症状が治まり、病院側からも大丈夫でしょうとの判断だったが、2011年の夏頃に再燃。その際も投薬により一月で改善したが、
これ以降は毎年夏頃に再燃をするようになる。
今回(2013年)も夏に再燃し投薬を行うものの、なかなか症状が改善しない
とのことで当院を受診なさる。

2013年9/24、初診。
症状:便の回数が多く(20回程度)、下血がひどい。それに伴い体力低下。
その他:元来 胃腸は弱く、食べても太らない体質。
舌診:紅舌(やや紫)で少白苔。
脈診:やや細く、按じてつぶれる。
腹診:全体に熱がきつく、表在は自汗。
切経:後谿(左右)実、三里(右)やや虚、上廉(左右)実、公孫(右)虚、
臨泣(左)虚中ノ実、太衝(左右)虚中ノ実、太谿(左右)凹みがきつい。
弁証:肝鬱化火。
取穴:足少陽胆経、足少陰腎経の経穴。
施術後:体から熱が抜ける感覚があり、眠気が出てくる。

9/28、2診目。
初診翌日から便の回数は5回まで減り、出血も翌日はまだ出たが
それ以降はほとんど出なかった。
また食事が美味しく感じ、体重も2㎏増えた。
舌診:紅舌、少白苔。
脈診:まだ細いが、按じてつぶれることはない。
腹診:熱は随分となし。
弁証:初診時と同様。
取穴:初診時と同様。

10/3、3診目。
便の回数は3回となり、下血はなし。
舌診:紅舌、簿白苔。
脈診:太さが出て来て緩脈。
腹診:両肝相火の表在に邪を診る。
弁証:肝鬱気滞。
取穴:足少陽胆経の経穴。

10/10、4診目。
便は1回になり、体力も発症前に戻ってきた。
舌診:やや紅舌、簿白苔。
脈診:やや緩脈。
腹診:右の肝相火にうっすらと邪を診る。
弁証:3診目と同様。
取穴:足厥陰肝経の経穴。

10/16の5診目〜12/29の11診目まで便の回数は1回と安定しており、
体重も徐々にご自身のベストまで戻ってきた。

2014年1/9、12診目。
年始が多忙だった事と、生活習慣の乱れから2日続けて下痢をする。
ただ下血はなく、ご本人は疲れによるものかと推測なさる。
舌診:紅舌きつし。
脈診:浮位に枯脈。
腹診:両肝相火に熱きつし。
弁証:肝気上逆。
取穴:足厥陰肝経、足太陽膀胱経の経穴。

12診目施術後からは下痢をする事もなく、体調良く過ごされております。
経過が良好なので、現在は2週に1回のペースで施術に当たります。

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【担当鍼灸師(下野)より】
元来ストレスを溜めやすい性格で、それが症状の原因と考えました。
2010年の症状発症の半年前から、冬時期だけ北陸方面で御仕事をなさっているようで、そちらが非常に気を使い、精神的な負担が大きかったと仰っておられました。今年も2月の半ばから御仕事に向かわれるという事で、今時期に体調を調え万全の状態で向かって頂くように御体を診させて頂きます。

京都府京都市山科区在住 H.Nさま 45歳女性 主婦

京都府京都市山科区在住 H.Nさま 45歳女性 主婦

主訴:潰瘍性大腸炎
既往歴:喘息、糖尿病

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【来院時の御依頼文】
2011.10 下痢が始まり、段々血便になる。

2012. 3 潰瘍性大腸炎と診断される。
     投薬治療を開始したが、副作用のため中止。

2012. 5 入院。
     白血球除去療法。(1回で終了)
     ステロイドパルス。(徐脈になり中止)

2012. 8 イムラン(免疫抑制剤)開始。
     膵炎のため入院。(副作用と思われる)
     レミケード(免疫抑制剤)開始。

2012.11 3回終了後、間接痛が出たため中止。
     レミケードが効いたので、 
     ステロイドの投薬をしながら様子を見ていました。

2013.10 下痢と粘血便がはじまる。

2013.11 プログラフ(免疫抑制剤)導入のため入院。

1ヶ月入院して投薬治療しましたが、
あまり効果が得られないまま12月25日に退院となり、
その後量を減らしながら様子を見ていましたが、
先週完全に投薬中止となりました。
現在は、ステロイド注腸と整腸剤で治療中ですが、
直腸に炎症が広がったため、ひどいしぶり腹と、
一日10回ほどの粘血便で苦しんでいます。
主治医には、次の治療のために入院を勧められていますが、
子供もおり、精神的にもできれば入院は避けたく、
ここに辿りつきました。

(本文ママ)

2011年にお住まいの地域の役員に選出され、
ストレスからお腹の不調を感じたのが
始まりだったようです。
潰瘍性大腸炎と診断された後も
症状は改善することなく、
2013年の10月頃から一段と酷くなる。
御依頼文にもあるように、
お子さんがまだ小さいこともあり
何としてでも入院は避けたいと、
当院での治療を御希望なさる。

2014年2/2、初診。
主な症状は、便の回数が15〜20回、粘血便、
肛門の灼熱感、少腹部痛。
また食事はお粥しか摂ることが出来ず、
それ以外のものを摂ると直ぐに排便する。
舌診:紅舌、白膩苔。
脈診:沈で緩脈。
腹診:両天枢、関元の虚。
弁証:肝脾不和。
取穴:足厥陰肝経、足太陰脾経の経穴。
施術後:体が温かくなり、眠気が出てくる。

2/5、2診目。
施術直後は体調良く感じたが、
潰瘍性大腸炎の症状には変化なし。
舌診:紅舌、白膩苔。
脈診:やや沈み滑・弦脈。
腹診:両天枢、関元の虚、肝相火に邪を診る。
弁証:心腎不交。
取穴:手太陽小腸経、足少陰腎経、足太陽膀胱経の経穴。
施術後:空腹感が出てくる。

2/8、3診目。
施術後は体調良く感じるも、
それ以外は不変。
この頃、鍼灸でも難しいのかと
若干の諦め感を御本人より感じ取る。
舌診:紅舌きつく、白膩苔。
脈診:沈で緩脈。
腹診:両天枢、関元の虚。
弁証:2診目と同様。
取穴:手厥陰心包経の経穴のみ。

2/12、4診目。
3診目終了後、排便する。
便がスッキリ出るようになり、
肛門の灼熱感や腹痛はなかった。
また施術当日だけだが、
夜間の排便がなく、しっかり眠れた。
翌日からは、症状に大きな変化はなし。
舌診:紅舌、白苔。
脈診:少し浮いてきて緩脈。
腹診:両天枢の虚がマシになる。関元の虚は不変。
弁証:同様。
取穴:督脈、足少陰腎経の経穴。

2/16、5診目。
前回の施術後はとても調子良く、
便の回数が10回になる。
また灼熱感もマシになり、
同時に粘血便も減ってきた。
舌診:紅舌、白苔。
脈診:前回と同様。
腹診:関元の虚が、前回よりマシ。
弁証:同様。
取穴:4診目と同様。

2/18、6診目。
便の回数が減り、多い日で10回、
少ない日であれば7回となる。
精神的にも余裕が出てくる。
舌診:紅舌マシ、少白苔。
脈診:緩やや滑脈。
腹診:両天枢の虚はほぼ埋まる。
弁証:同様。
取穴:同様。

2/23、7診目。
調子は随分と良くなったと実感される。
夜間の便もなくなり、便は少ない日で5回。
肛門の灼熱感、腹痛もなし。
舌診:淡紅〜紅舌、少白苔。
脈診:緩脈。
腹診:関元の虚もマシ。
弁証:同様。
取穴:同様。

この後、11診目までは週に2回の施術を行い、
それ以降は週1回のペースで診させて頂いております。
2014年3/23現在、便の回数は3〜5回、
粘血便は少量、肛門の灼熱痛はなしとの状況です。
食事も潰瘍性大腸炎発症前の食生活に戻り、
色々と食べれることが嬉しいと仰っておられます。

(現在も治療は継続中)
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【担当鍼灸師の下野より】
最初の頃は、
入院だけは避けたいと仰っておられましたが、
ここまで体調が良くなると、
なんとしても完治をしたいという
次の目標を掲げられるようになりました。
来院当初は、
家に籠もりがちのようでしたが、
今では外に出ることも増え、
精神的にも余裕が出てきました。

これからも引き続き、御体を診させて頂きます。





兵庫県西宮市在住 M.Hさま 31歳女性 主婦

兵庫県西宮市在住 M.Hさま 31歳女性 主婦

主訴:潰瘍性大腸炎

既往歴:なし
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【来院時の依頼文】
軽症の直腸型潰瘍性大腸炎と診断されています。
現在は薬を飲んでいません。
(便を柔らかくするために酸化マグネシウムを寝る前に一錠)
ステロイドは一度も使ったことはありません。

症状
ぽたぽた下血(トイレが血に染まるということはない)
粘便(白い粘血便)
排便回数は1~2日に一回、下痢はありません。
私が24歳位の時に軽症の直腸型潰瘍性大腸炎と診断され、
28歳で子供を妊娠するまでは、ペンタサ、下血のある時は
直接ペンタサ液を直腸に流し込むという治療をしておりました。
(ステロイドは使ったことがありません)

現在31歳、妊娠がわかってからは
薬を飲まず今まで過ごせていたのですが
(妊娠中も再燃した事がありますが、
その時も薬を飲まずすごしていました)
ここ1~2週間再燃して下血しております。
今まで通っていた病院は西宮の勝呂病院(痔専門)で、
兵庫医大の先生(潰瘍性大腸炎専門)に
外来で見てもらっておりました。
ここ最近は調子が良かったので、
マグネシウムをもらいに行く程度でした。
何年も調子が良かっただけに、
薬を飲まずに過ごしていたので正直もう薬を飲みたくありません。
どうか薬を飲まずにすごせる体に直していただきたいです。
どうぞよろしくお願いします。

病歴:
特に、大きな病気はないですが
20代をすぎた頃から、神経が昂ぶったり
過呼吸になったり、首筋の神経の巡りが悪くて
しばらく横にならないと起き上がれない等、
自律神経のバランスが悪く感じるときが多々あります。
後、朝起きたとき足先が冷えて、
血流が悪いのかなと感じています。
今回は潰瘍性大腸炎で下血が気になるのですが、
根本治療に興味もあるのでどうぞよろしくお願いします。

【2012年7月7日 一鍼堂、初来院。】
上記の依頼文を受け、体の状態を診ていく。
24歳の頃、初めて直腸型潰瘍性大腸炎と診断される。
当時は会社員として勤務しており、
残業も多く多忙だったとのこと。
常時、薬を服用することはなく、
症状が出た時のみ薬を服用していた。
今回は7月2日に少量の粘血の下血アリ。

他の症状は
足の厥冷があり、朝が特にひどい。
平素より月経前に気分に波があり、落ち込み易く易怒する。
緊張し易い性格で、ストレスに弱いと自覚されており
体重も52kg~44kgの辺りで変動し易い。
また、平素より便秘症で
母親も便秘症ということから遺伝ではないかと自覚されている。

舌診:やや紅、舌辺歯根アリ

脈診:緩やや数脈

腹診:胃土と臍周に邪
切経:
曲池~手三里(実キツシ)・孔最(やや実)・合谷(実・枯れ)・二間(枯れ)
列缺(虚)~太淵(虚)・内関(やや実)
陰陵泉(やや虚)・足三里~下廉(実)・解谿(やや枯れ)
肺兪(やや虚)・心兪(やや実)・脾兪(実)・胃兪(実)・腎兪~大腸兪付近(枯れ)
考察:大腸液虧証

施術後:
一身スッキリされ、特に頭がスッキリする

7月21日(2診目)
前回施術後、2週間空くが下血なし。
体調も良く便秘も解消し、毎日便通あり。
施術効果に満足され、何かあればまた連絡頂くようにお伝えし
今回を以て御卒業頂く。
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【担当鍼灸師の為沢より】
軽症だったので、早い段階で改善された症例です。
大腸の陰液を補うことでよく潤い改善できました。



奈良県北葛城郡在住 S.Nさま 54歳男性 会社員

奈良県北葛城郡在住 S.Nさま 54歳男性 会社員


主訴:潰瘍性大腸炎

既往歴:特になし

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2013年5/28、初診。
約一年前より発症される。
便の回数:4~5回/日
当時は中華料理を好み、
外食することが多かったとのこと。
ペンタサを服用し、一時的に緩解するが、
同時に夜間尿が出るようになる。

その後、和食を中心に食生活を変えることなどで、
便の回数:3~4回/日 まで落ち着く。

しかし、2013年3月より
下血、便の形状が不安定になるなど、
症状の悪化をみる。

主な症状
・便の回数:3~4回/日
・便の形:形無く柔らかい
・下血あり

舌診:舌中から舌尖にかけて紅

脈診:細、滑

腹診:臍周の実、肝の相火の実(左)、臍下の虚
切経:公孫 虚深し 
   肝兪に顕著に実
弁証:脾気虚
施術後:肝兪の実がよく抜ける。

5/30 (2診目)
前回施術後、
・便の回数:3~4回/日
・便の形:少しずつだが形が出る様になる。
・下血あり

夜間尿なし

6/6 (3診目)
前回施術後、
・便の回数:3回/日
・便の形:形がはっきりしてきた
・下血なし 

身体が軽く感じるようになり、
血圧:120/70 で安定するようになる。

6/20 (4診目)
前回施術後、
・便の回数:2回/日
・便の形:通常便となる
・下血なし 

調子が良いので、
薬:3錠→2錠へ減薬

6/27 (5診目)
前回の良い状態が続く。

その後、徐々に施術間隔をあけていくが
症状は安定して過ごされる。

2014年 1/23 (11診目)
前回から2ヶ月半ぶりのご来院となるが、
潰瘍性大腸炎の調子は宜しいとのこと。
この頃から月に一度、
泊まりがけの仕事をこなされるようになる。
腰の痛みがあるため、そちらも対応させて頂く。

2/20 (12診目)
潰瘍性大腸炎、腰痛ともに宜しいとのこと。

現在も体調維持の為、施術継続中。

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【担当鍼灸師の新川より】
ご近所に美味しい中華料理屋さんがあり、
一時期よく通われていたようです。
その積み重ねが脾胃への負担を引き起こしていました。

症状が安定してからは、
中華料理もコンスタントに食べられるようになり、
お仕事でも多少無理がきくようになったとのことですが、
あまり無理をなされないように!

毎回、遠方からのご来院ありがとうございます。
今後も体調維持はもちろん、
急な症状にもしっかり対応させて頂きます。





大阪府堺市在住 K.Oくん 12歳男性 学生

大阪府堺市在住 K.Oくん 12歳男性 学生

主訴:潰瘍性大腸


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【来院時の依頼文】
2カ月位前に排便の時に出血、
痔だと思って病院へ行き、
軟膏で1週間血がとまるがまた出血
カメラで直腸に炎症があるため検査
結果は出ませんが、
先生はたぶん潰瘍性大腸炎だろうと言われました
その時出血してなかったので様子を見ることに
また出血したので病院へ行き見てもらいましたが、
症状も軽いので薬も無しで様子を見ることに
今週に入ってから下痢がつづいて出血もしています。
便の回数は1日、一回か二回です。
(本文ママ)
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2013.10月、
排便時に出血が出たため病院へ行くと、
痔の治療を施され1週間症状が落ち着くが再度発症する。
検査にて直腸が炎症しているとの事だったが、
症状が軽いため薬なしで暫く様子をみることになる。
その後、出血の量が増し、下痢が続き、腹痛もあるとのことで、
12月に当院にご来院されました。

【12月15日 初診】
問診にて普段から食事やお菓子を過食する傾向があると伺う。

舌診:淡紅舌・薄黄苔・舌辺部に紅点あり
脈診:滑脈
腹診:全体に実(特に肝の相火と臍周がきつい)
切経:太衝(実)・太白~公孫(実・自汗あり)・肝兪(実)
   心兪(実)・ 脾兪(実・自汗あり)

以上の情報を合わせ、
湿熱が停滞しているものとみて、
そちらを流すように施術したところ、
初診時から、出血・下痢・腹痛の症状が軽減する。

【12月17日 2診目】
出血は少し(ペーパーに少し付着する程度)あるが、
落ち着いた状態で安定はしている。

【12月23日 4診目】
下痢・出血が一時的に消失

【12月29日 5診目】
5診目~年明けの1月12日(6診目)までの間、
出血は2回(程度は2診目と同様)と安定はしている。

その後、
週に一度のペースで診させて頂いており、
3月末に診させて頂いた段階【14診目】では、
下痢の症状は消失。
腹痛・出血に関しては
現在もまだ治療は継続中。
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【担当鍼灸師の本多より】
4月より中学2年生のK君、
毎週お父さんと一緒に遠い所から一鍼堂へと来てくれており、
毎回眠たそうな目をこすりながら施術を受けてくれています。

これまでの施術経過から、
今回の症状の発端は、
ご飯やお菓子の食べ過ぎが原因と分かっているのですが、
「食べ過ぎないでね!」と指導するだけでは、
なかなか止められないようです。
根本に食べ過ぎてしまう別の要因があるとみて、
お父さんにお話をお伺いしながら、
施術を継続しております。




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【潰瘍性大腸炎と鍼灸】開業以来、鍼灸治療一本で多くの潰瘍性大腸炎と闘って参りました。| 大阪(豊中市 吹田市)鍼灸院 一鍼堂 |
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