大阪府大阪市鶴見区在住 S.Mさん 30歳 女性 IT関連
主訴:無排卵月経
既往歴:虚血性腸炎
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2011年9月、貧血が続くのと生理周期の乱れから 婦人科を受診されたところ、 無排卵月経と診断される。 医師からは投薬治療を行い、効果がなければ
ホルモン治療をすると伝えられたが、 ご本人はこれを拒否し、鍼灸での改善をご希望される。
2011年9/17、初診ご来院。
現在のお仕事に転職されてから生活が不規則になり、 特に夕飯が23:00以降と なり、 内容もコンビニのお弁当やカップ麺が多くなる。
それと同時期に、虚血性腸炎や喘息を発症する。
婦人科の症状に関しては、生理周期の乱れ、低体温。
舌:暗淡舌色あせ、薄白苔、歯根アリ。
脈:左寸口浮、全体緩脈で按じて無力。
腹:中脘穴、下脘穴の沈み、季肋部の浮き。
切経:合谷(右)実、曲池(左<右)実、内関(右)実、後谿(左右)実、
三里(右)虚中ノ実、衝陽(左)虚中ノ実、太白(左)虚、公孫(右)虚、
陰陵泉(左)虚中ノ実深し、太衝(右)実、曲泉(右)実、太谿(左右)虚、
陰谷(左右)やや虚、心兪〜肝兪(左右)実、胃兪(右)虚、脾兪(右)虚、
命門やや虚。
その他:両脚の外側への開き。
考察:脾腎両虚。
取穴:足太陰脾経、足少陰腎経の各経穴。
施術後:舌に赤みが出て、脈力も出てくる。体が温かく感じる。
9/24、2診目。
基礎体温は変わらず低いままだが、体は温く感じる。
舌:暗痰舌、薄白苔、歯根無し。
脈:緩が前回より締まるが、まだ按じて無力。
腹:中脘穴、下脘穴の沈みがややマシ。
取穴:足太陰脾経の経穴、足少陰腎経の経穴だが、前回とは経穴が異なる。
10/1、3診目。
基礎体温はやや上昇。だが一週間通して軟便が続き、体調としては悪い。
舌:痰紅舌色あせ、薄白苔。
脈:浮位に枯脈、全体緩脈で按じて無力。
腹:中脘穴、下脘穴の沈みはマシだが、心下部が沈む。
取穴:2診目の経穴と、足太陽膀胱経の経穴。
10/10、4診目。
基礎体温が随分と上昇し、先週より体調も良い。
ただ寝不足が多く、食事もコンビニ弁当が大半だったとのこと。
舌:淡紅やや色あせ、少白苔。
脈:緩脈で右関上に集まる。脈力出てくる。
腹:中脘穴、下脘穴の沈みマシ。心下の沈み消失。
取穴:手陽明大腸経の経穴、足陽明胃経の経穴、足太陽膀胱経の経穴。
10/15、5診目。
今まで30日以上だった生理が、前回から29日で来る。
また生理時の貧血もなし。
舌:紅舌、薄白苔。
脈:脈力、脈幅ともに宜し。
腹:やや緊張が診られる。
取穴:4診目同様。
以降、11月中旬まで定期的に施術に当たらせて頂きました。
婦人科からは排卵していると診断され、
投薬治療は勿論、ご本人が拒んでいた
ホルモン治療を回避することが出来ました。
11月中旬以降はお仕事の関係上来院が出来なかったのですが、 12/25に経過のご連絡を頂き、その際に妊娠しましたと仰っておられました。
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【担当鍼灸師の下野より】 元々、脾の弱りがあったようで、
そこに不規則な食生活によって御体の負担に拍車を掛けたと考えられました。
施術は脾腎を補うように徹底し、十分補うことが出来れば、 食生活の乱れが 原因し停滞している湿邪を捌くようになりました。
S.Mさん、ご期待に応えることが出来て嬉しく思います。
妊娠されたことで、これから御体に不調を感じることがあるかと思いますが、
その際は体調を戻せるよう施術致しますので、是非ご来院下さいね。 |