一鍼堂では日々の臨床の成果として、
皮膚に触れる程度に鍼を置くという
優しい施術によって効果をあげることを可能にしました。
その結果、折針などの危険もなく
また刺鍼時にもほとんど痛みが出ないため、
刺激に過敏な方でも安心して治療する事ができます。
また巷では深く強刺激な鍼を求める傾向がありますが、
本当に治す事を考える場合、
そのような強刺激は必要ないと感じています。
一鍼堂では
一本一本の鍼に大事を置き、
一本の鍼が体に触れる事で
どのような反応が出るかを
徹底的に観察してまいります。
鍼は向き、ゴマ粒1つ分でも効果は
大きく変わる程繊細なものです。
針山のように多くの鍼を刺す治療では、
どの鍼がどのように効いたのかを
正確に把握する事が困難です。
また治療の再現性にも欠きます。
カルテに記録を残しても、
再現出来なければ意味がないのです。
そこで少数針での治療は、
徹底的に病の原因を追究する事に役立つだけでなく、
原因のある穴所から外れた場合は
全く効果が現れないので、
ごまかしの効かない非常に研ぎ澄まされた
施術が可能になってまいります。
決して流れ作業ではないため、
少人数しか診られないという
デメリットはありますが、
あてずっぽうに10本の鍼を打つよりも
集中して1,2本の鍼を体に正確に
合わせて施術する事が
病克服への最も近い道であると感じております。
一鍼堂では鍼の本数の多いという事は
すなわち、我々の治療方針に対する
迷いと思って頂いて結構です。
また、少数穴による施術は、
(少数穴とは、施術に使う経穴、つまりツボの数が少ないということです)
奈良の北辰会代表藤本蓮風先生が
強く叫ばれている方法ですが、
一鍼堂では、その立場に大いに共感し、
少数穴に拘(こだわ)らずも少数穴による治療に
基本を置くという立場を取っております。