大阪府箕面市在住 J.Mさん 32歳 女性:一般事務
主訴:腰椎ヘルニア
2007年11月に左腰に痛みを発症。
整形外科にて、腰椎のヘルニアと診断される。
腰の痛みと共に左脚の後面と左足の足背部に痺れが出る。
腰は前屈時と朝起きて運動開始時に痛みがきつく,
整形外科にてブロック注射・牽引などの治療を施し、
一時的に良くはなるが、時間が経つと
変わらず痛み・痺れが出現する。
整形外科にて2007年11月~2008年3月まで治療をさたが、
2008年3月以降は、何も治療せず放置される。
2008年9/14、以前より通院されていた友達の紹介で一鍼堂へ来院。
舌診にて淡紅舌。
脈診にて、濡滑。
腹診にて、胃土~両季肋部に邪あり。
切経にて、曲池(左)、上巨虚(左)に虚中ノ実。
背部の腰陽関にも虚中ノ実と自汗アリ。
手足陽明経に熱感が診られる。
また太衝(右)に虚中ノ実アリ。
問診事項と照らし合わせたところ、手足陽明経の湿熱が顕著にあり、
肝欝気滞も診られた。
湿熱を主に診立て手足陽明経の経穴に施術。
施術後、足腰の様子診るが変化なし。
肝欝気滞と診立て直し、太衝(右)に施術。
腰の前屈時痛⑩→⑤に減る。
続けて百会にも施術。前屈時痛⑤→③に減少。
2診目。
前回治療から1週間後に来院。
前回治療後腰の痛み、やや戻り③→⑥に。
しかし、前屈時の動きがスムーズになる。
3診目。
前回施術の4日後に来院。
朝に出る運動開始時痛が消失。
手足陽明経の熱感も落ち着いてくる。
4~7診目。
腰の痛み消失。
左脚の後面と左足の足背部に痺れが⑩→⑤に減る。
8診目。
左脚の後面と左足の足背部に痺れが
あまり変わらないため、生活状況を改めて問診。
最近、甘い食べ物を食することが多くなってきているとのこと。
切経情報でも手足陽明経の熱感が戻っていた。
これをヒントに、
施術方針を肝欝気滞証→甘い物を過食→手足陽明経の湿熱
と診立て施術。
左脚の後面の痺れが消失。
痺れの範囲が左足の足背部のみとなる。
養生指導として、甘い食べ物の過食を禁ずる。
10診目。
左足の足背部の痺れ→違和感に変わってくる。
手足陽明経の熱感も大分落ち着いてくる。
12診目。
左足の足背部→拇指のみの違和感に。狭くなってきた。
また違和感も⑩→③に。
13診目。
左足拇指の違和感が、時々軽く出るだけになる。
腰椎ヘルニアによる痛み、痺れほぼ消失し、
患者さまが満足されるところまで
改善されたので、御卒業して頂きました。
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担当鍼灸師(為沢)より
初診時に診立てた証は手足陽明経の湿熱証で
施術しましたが効果がなかった為、
肝欝気滞証に切り替えて施術し効果を得ました。
8診目より、御体の負担が過食によるものに
変わっていたので施術方針を変えました。
同じ痛みでも、その日によって
痛みの原因が異なることがございます。
その都度、御体に合わせた証で施術することが大事になりました。 |