【担当鍼灸師(林)より】
西洋医学は病名をつけるための定義であり、
病気であるなしが明確に区別されますが
東洋医学では病気と健康の線引きを必要としません。
東洋医学とは正気の弱りと、そこにつけ込む
邪のバランスを診ていくもので、
病気の本である邪気と、
体を守る正気は常に相対的な関係にあります。
例えば、ここに正気の弱り、
風邪を引きやすくなった方がいるとすると
風邪を引く前に正気の弱りを守りに入ります。
あえて言うならば、この時点ですでに健康とは
言えないのではないでしょうか。
(もちろん病院検査などでは出ない状況です)
風邪が入ってから対策を練っては遅いのです。
病院では、風邪を引いた時から治療に入り、
風邪が抜ければそれで良しと考えるのでしょうが
(だからこそ大半の西洋医学は強い薬を使い続け、
そのため抵抗力が落ちることに
責任を負ってくれません。
結果強い薬こそ重宝されます。)
東洋医学ではそのように考えません。
常に受け手の生気状況を主役に置きます。
ここでは、風邪が抜ければ、今後は、
風邪が入らないように正気を
固めていくこと自体が治療になるのです。
病名がついたから病気ではなく、
何でも病名をつけ、カテゴリーに分するのが
現代の悪い癖ですね。
健康とは正気がよく体を守り、
邪に侵されていない状況こそを言うのかもしれませんね。
また、心身の状態も体の五臓への状態が反映されるものです。
心と身は互いにリンクされた関係になります。
この画像は回答の下書きです。
言葉足らずですが、まじめに答えさせていただきました。
尾張様の鋭い質問にはっとさせられる思いでした。 |