大阪府寝屋川市在住 M.Tさま 80代 女性 主婦
主訴:脳梗塞後の後遺症
随伴症状:歩行困難
既往歴:2型糖尿病
2009年10月に脳梗塞をされ、以降自力での歩行が困難となる。
リハビリを行うが改善はみられなかった為、鍼灸にて改善出来ないかとの
ご依頼を頂く。
2009年12/20、息子さんご夫婦に支えられながらの来院。
待合室から施術室への移動も、休憩しながらでないと不可能であった。
舌は老で紅舌色あせ、少白苔。
脈は浮滑やや細脈。
腹診にて、左の脾募、関元穴に虚の反応アリ。
切経にて、百会実、足三里(右)、陰陵泉(右)、公孫(左)、太谿(両)が虚、
背部の心兪(右)実、脾兪(左)、胃兪(右)、腎兪が虚。
脾胃と腎の弱りと考察し、施術を行う。
施術直後はあまり大きな変化は観られなかったが、
翌日の病院でのリハビリの時には、一人での歩行が可能になったとのこと。
2診目、12/26ご来院。
初診時から少し期間が空いた事もあり、再び自力歩行は不可能であった。
ただ舌が紅舌になり、細脈消失していた。
施術方法は初診と同様。
今回は施術直後より自力歩行が可能となる。
3診目、年明け1/10ご来院。
年末年始を挟み、久しぶりのご来院となったが、
自力歩行は可能。
歩けるようになった為、この頃からリハビリでも今まで以上に
長い時間歩くようになる。
その為、膝痛を感じるとのこと。
脈診にて滑脈きつし。
よくよく問診をすると、お正月という事もあり、
お餅をよく食べたよう。
治療は、前回までの「補法」ではなく、
「平補平瀉」を意識して施術。
施術後、膝痛、滑脈が消失したのを確認し終了。
以後、週1回ご来院頂き、御体診させて頂きました。
調子良く過ごされておりましたので、5/8にご卒業されました。
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担当鍼灸師(下野)より
ご本人曰く、脳梗塞を発症する少し前から急に食欲が低下し、
以降あまり食事を摂られなかったようです。
それが脾胃を弱らし、そして腎にまで影響を与えておりました。
初診施術後から食欲が出てきた為、
しっかりと1日3食摂るよう養生指導を行い、実践して頂いた結果、
比較的早くに改善が診られました。
4月下旬には「最近ご飯が美味しく、食べ過ぎで困ります(笑)」と仰り、
脾胃が強くなってきたのを実感して頂きました。
御体が調い元気になると、よく当院の外で御主人と口ケンカを
されておりました(笑)
それを見て「大丈夫か?」と思う反面、「元気になってきて良かった」と
見ておりました。
ただケンカし過ぎて、イライラを溜めることだけは気をつけて下さいね。
また遊びに来て下さい!お待ちしております。 |