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【古医書】霊枢:厥病 第二十四⑤

霊枢:厥病 第二十四⑤について。

【古医書】霊枢:厥病 第二十四④

<近日開催予定のイベント> 「素問を読もう!」勉強会のお知らせ 毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜 (途中からの参加も可能です。) こんにちは盧です。 今日も霊枢を読んでいきましょう。 厥心痛、与背相控、善瘈、如従後触其心、傴僂者、腎心痛也、 先取京骨崑崙、発鍼不已取然谷。 厥心痛、腹脹胸満、心尤痛甚、胃心痛也、 取之大都、太白。 厥心痛、痛如以錐鍼刺其心、心痛甚者、脾心痛也、 取然谷、太谿。 厥心痛、色蒼蒼如死状、終日不得大息、肝心痛也、 取之行間、太衝。 厥心痛、臥若徒居、心痛間動作痛益甚、色不変、肺心痛也、 取之魚際、太淵。 厥心痛、背と相ひきて、よく瘈(けい)し、 後よりその心に触るる如くにして、 傴僂(くる)する者は、腎の心痛なり、 まず京骨・崑崙に取り、鍼を発すれば立ちどころに已む 已まざれば然谷を取る。 厥心痛、腹脹り胸満ち、心尤も痛むこと甚だしきは、 胃の心痛なり、 これを大都・太白に取る。 厥心痛、痛み錐鍼(すいしん)を以て、その心を刺すが如く、 心痛むこと甚だしき者は、脾の心痛なり、 これを然谷、太谿に取る。 厥心痛、色蒼蒼として死せる状のごとく、終日大息するを 得ざるは、肝の心痛なり、 これを行間・太衝に取る。 厥心痛、臥しもしくは徒居すれば、心痛間(い)え動作すれば 痛みますます甚だしく、色変ぜざるは、肺の心痛なり。 これを魚際、太淵に取る。 ●厥心痛とは何であろうか? 難経六十難には 「五臓気相干、名厥心痛。」とある。 参考:難経六十難 五臓が病んだために起こるものであるとする。 また楊玄操は 厥心痛のとき、五臓の病み方について 「諸経絡皆属於心、若一経有病、其脈逆行、逆則乗心、乗心則心痛、故曰厥心痛。」 と述べ心が自ら病むのではなく 他の四臓や経絡が病むことで 結果として 心に症状が起こることを述べている。 傴僂とは、またの名を「せむし」と言い、 背中が弓なりに曲がっていく病である。 現代で言う骨粗鬆症やくる病によって起こるもの と考えられる。 ●また脾の心痛に対してなぜ 腎経の経穴を使うのだろうか? 楊上善は 「脾是土、腎為水、土当剋水、水反乗脾、脾乃与心為病、故遠療腎輸也。」 といい、通常は五行で考えれば、土剋水であるところを 水が暴走したために「水侮土」の関係となる。 (相剋の逆の関係が起こる) そのため水邪をさばくことで脾を建てるのである。 また古医書では「腎邪」という表現がよくみられるが、 この「水」が暴走したものを 述べているものであると思われる。 参考文献 「現代語訳 黄帝内経霊枢 上」東洋学術出版 「霊枢講義 上」学苑出版 「易経と難経」宝栄出版

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