神庭一穴
額の真中、前の髪際より五分上にあり。
灸二三壮あるいは二七壮
狂乱てんかん 驚風 天吊 角弓反張、
舌を吐し人事をしらず、
眩暈、づつう、寒熱、濁涕止ず、目涙出、
驚悸怔忡、不眠、嘔吐、喘渇するを治す。
禁針の穴なり。
上星一穴
一の名は神堂 神庭の後五分、
髪際に入ること一寸陥中、
針三四分留ること六呼、
灸五壮、頭痛、面赤く腫、皮はれ、
鼻中に息肉いで、鼻ふさがり、咳瘧汗不出、
めまひ、目じりいたみて遠くみることあたはず、
吐血、はなぢを治す。
顖会一穴
上星の後へ一寸髪際より二寸上、
灸二三壮あるひは二七壮、
針は禁穴なり、脳虚冷、
あるひは酒食をすごし脳痛んて破るがごとく
風頭眩、顔あをく、衂血、面あかく、
にはかに腫れ、頭皮はれて、白屑を生じ、
鼻塞いて香臭を聞かず、驚悸、目載上し、
昏みて人を知らざるを治す。
〜『鍼灸重宝記』より〜
鍼灸重宝記より経絡要穴之目録の頭面の部から
督脈の経穴 神庭・上星・顖会を抜粋しました。
督脈は奇経八脈の1つで陽脈の海といわれています。
また脳・脊髄・腎と関係が深いと言われています。
