もう夏の日差しですね
もう夏の日差しですね

大原です。
前回まで、
「血液(赤血球)は骨髄ではなく腸で造られる」
という「千島学説」について述べてきました。

前々回(血液の生成に関する学説 その1)
前回(血液の生成に関する学説 その2)

ちなみに、この学説を唱えた医学博士の千島先生が
なぜこのような説を考えるようになったかというと、
動物の内臓を顕微鏡で観察しているときに、
腸で赤血球が産生されているところを
実際に見られたことがきっかけだったようです。

さて、これまでに述べてきた通り、「千島学説」は
「赤血球があらゆる組織に分化する(気の気化作用)」
「飲食不節やストレスなどによって
正常な血液の生成が阻害されると、
あらゆる病気の大きな要因となる」など、
東洋医学に通じる考えが随所に見られます。

その他にも
・万物流転
・可逆性(繰り返し)の原理
など、東洋医学の陰陽論と同じ考えも、
この学説に含まれているようです。

千島先生は、書籍の中で、
哲学と科学は決して無縁のものではない」とし、
目を治そうとするとき、目は頭についており、
頭は体についていることを忘れ、
また体から精神を抜きにして
目だけを治そうとしてはならない」
という、哲学者ソクラテスの言葉も引用され、
「全体は部分の総和以上のものを含んでいる」と
述べられています。

千島学説の内容が、東洋医学の考え方と
親和性をもつのは全くの偶然ではなく、
千島先生自身、東洋医学にも非常に
精通されていたからのようです。
また、西洋医学と東洋医学の
考え方のちがいについても
書籍の中で述べられ、
冷静に分析されている印象がありました。

東西の医学の両方に精通された先生が、
東洋医学に近い考えを
ご自身の学説の根幹となる部分で
述べていらっしゃることは、
東洋医学に従事する者にとって
勇気づけられるような思いがするのと同時に、
西洋医学の知識や考え方も大事だと感じました。


参考文献:

『基礎中医学』 燎原
『血液と健康の知恵』 地湧社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原


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