下積み修行中の小堀のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
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小堀です。
今日は、終始篇を学んでいきます。
凡刺之道、畢于終始。明知終始、五蔵為紀、陰陽定矣。
陰者主蔵、陽者主府。陽受気于四末、陰受気于五蔵。
故為者迎之、補者隨之。知迎知隨、気可令和。
和気之方、必通陰陽、五蔵為陰、六府為陽。
伝之後世、以血為盟。敬之者昌、慢之者亡。
無道行私、必得夭殃。謹奉天道、請言終始。
終始者、経脉為紀、持其脉口人迎、
以知陰陽有余不足、平与不平。天道畢矣。
所謂平人者不病。不病者、脉口人迎応四時也。
上下相応而倶往来也。六経之脉不結動也。
本末之寒温之相守司也。形肉血気必相称也、是謂平人。
少気者、脉口人迎倶少而不称尺寸也。
如是者、則陰陽倶不足、補陽則陰竭、写陰則陽脱。
如是者、可将以甘藥、不可飮以至剤。
如此者、弗灸。不已者、因而写之、則五蔵気壞矣。
凡そ刺鍼法の道というものは、
終始ということの大義を知ることである。
★終始〈馬蒔の説)
終始:大宇宙の根本原理たる、陰陽両輪よりなる
車両をその上に架して走り続ける軌道である。
人は、その軌道の上に正しく乗って行動するときに
健全な生命現象を営むことができる。
本篇は脈状の比較や刺鍼法の原則、
患者の体質や季節による刺鍼の部位・禁忌などを
具体的に述べている。
最後には六経の気血がどのように尽きるかを述べ、
終始と名づけられている。
★補瀉迎随
瀉法を用いる場合は経気の方向に迎え逆らうように、
補法を用いる場合は、経気の方向に随うようにする。
≪提要≫
無病の人は四季の変化と対応して
形・肉・血・気のバランスがとれている。
脈口と人迎の脈象を診ることで
陰陽経脈の有余・不足、バランスが
とれているかどうかを知ることができる。
脈口脈・・手の橈骨茎状突起内側の動脈拍動部
人迎脈・・足陽明胃経で、総頚動脈拍動部
~中略~
凡刺之道、気調而止。
補陰写陽、音気益彰、耳目聡明。
反此者、血気不行。
所謂気至而有效者、写則益虚。
虚者、脉大如其故而不堅也。
堅如其故者、適雖言故、病未去也。
補則益実。実者、脉大如其故而益堅也。
夫如其故而不堅者、適雖言快、病未去也。
故補則実、写則虚、痛雖不隨鍼、病必衰去。
必先通十二經脉之所生病、而後可得伝于終始矣。
故陰陽不相移、虚実不相傾、取之其経。
凡刺之属、三刺至穀気。
邪僻妄合、陰陽易居、逆順相反、沈浮異処、四時不得、
稽留淫泆、須鍼而去。故一刺則陽邪出、再刺則陰邪出、
三刺則穀気至、穀気至而止。
所謂穀気至者、已補而実、已写而虚、故以知穀気至也。
邪気独去者、陰与陽未能調、而病知愈也。
故曰、補則実、写則虚、痛雖不隨鍼、病必衰去矣。
針治療の原則は、気のはたらきの調和が目的である。
刺鍼をして患者が回復したと感じても、
脈象の堅さに変化がなければ実際に病は去っていない。
陰陽、虚実を誤らず病が属する経脈の穴を取って
治療すべきである。
補法を用いて正気を充実させ、
瀉法を用いて邪気を衰退させれば
病痛がただちに取り除かれなくとも
病勢は必ず衰えるはずである。
陰盛而陽虚、先補其陽、後写其陰而和之。
陰虚而陽盛、先補其陰、後写其陽而和之。
三脉動于足大指之間、必審其実虚。
虚而写之、是謂重虚。重虚病益甚。
凡刺此者、以指按之、脉動而実且疾者、
疾写之、虚而徐者、則補之。反此者、病益甚。
其動也、陽明在上、厥陰在中、少陰在下。
膺腧中膺、背腧中背、肩膊虚者、取之上。
重舌、刺舌柱以鈹鍼也。手屈而不伸者、其病在筋。
伸而不屈者、其病在骨。在骨守骨、在筋守筋。
三脈:足の陽明・足の厥陰・足の少陰の三脈。
まず指でその脈を按じ、脈動が堅実で速い場合は
速く刺鍼して実邪を瀉し、脈動が虚弱で遅い場合は
補法を用いる。虚証に瀉法をすると重虚となり悪化させてしまう。
補須、一方実、深取之、稀按其痏、以極出其邪気。
一方虚、浅刺之、以養其脉、疾按其痏、無使邪気得入。
邪気来也緊而疾。穀気来也徐而和。
脉実者、深刺之、以泄其気。
脉虚者、浅刺之、使精気無得出、以養其脉、獨出其邪気。
刺諸痛者、其脉皆実。
故曰、従腰以上者、手太陰、陽明皆主之、
従腰以下者、足太陰、陽明皆主之。
病在上者、下取之、病在下者、高取之。
病在頭者、取之足。病在腰者、取之膕。
病生於頭者、頭重。生于手者、臂重。
生于足者、足重。治病者、先刺其病所從生者也。
刺法の補瀉は必ず脈気の虚実に注意する必要がある。
実の場合は深刺し、抜鍼時は少しだけ鍼孔を按じ
邪気をできるだけ外へ漏らす。
虚の場合は浅刺して脈気を養い、抜鍼時はすばやく
鍼孔を按じ、邪気の侵入を防ぐ。
病が上部にあるときは下部の穴をとって治療し、
病が下部にあるときは、上部の穴をとる。
~中略~凡刺之法、必察其形気。
形肉未脱、少気而脉又躁、躁厥者、必為繆刺之。
散気可收、聚気可布。深居静処、占神往来、閉戸塞牖、魂魄不散、
專意一神、精気之分、毋聞人声、以收其精、必一其神、令志在鍼。
浅而留之、微而浮之、以移其神、気至乃休。
男内女外。堅拒勿出。謹守勿内。是謂得気。~中略~
刺鍼時、鍼を用いる者はあらかじめ自らの神を養って
細心の注意力で患者を観察し、
外界の雑事にかき乱されずに精神を固守し、
その精を内に収めて思いを鍼先の感応に集中させる。
参考文献:
『現代語訳黄帝内経霊枢』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
『鍼灸医学体系⑮』雄渾社
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是非参考文献を読んでみて下さい。
小堀
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