宮村です。
今回は臓腑弁証の肝・胆病弁証の
肝風内動について勉強した内容を書いていきます。

肝風内動
肝風内動は肝陰不足から起こり、
内風の範疇に属します。
肝風内動の原因を大別すると
肝陽化風、熱極生風、陰虚風動の三種類がある。

・肝陽化風
もともと陰虚があり肝陽が高ぶりやすい人が、
情志刺激を受けたり、働きすぎたりすれば、
火が起きて風を発生させている。
すると火と風とが扇動しあって燃え上がれば
気血が逆上し、ついには上盛下虚という病理を招く。
上部を風が騒がせば上だけが強盛になり、
頭痛・眩暈がして立っていられない・四肢の麻痺
筋肉の痙攣・言語障害などの症状が現れる。
下部の陰が欠損するのは下虚であり、
歩行困難・足がふらつくなどの症状が現れる。
肝風が脾を犯したために湿に覆われて痰が生じ、
その痰が清竅をかき乱し経絡を塞げば
突然昏倒する・半身不随・
舌が強張って喋れないなどの症状が起きる。

・熱極生風
外感した湿熱の邪が気分から営血に伝われば
邪熱が燃え上がって肝陰を焼けば、
筋膜は栄養を得ることが出来ないので
拘急収引し、ついには熱極生風という病変を招く。
心は血を主宰して神を蔵し、
肝は血を貯蔵して筋肉を作る。
そのため邪熱が肝陰を焼けば
高熱・抽搐・両目が白目をむくみなどの症状が現れ、
ついには角弓反張などの症状が起きる。
さらに邪熱が心包に入り込めば
精神が乱されいらいらして
不安感にさいなまれ、
夜になると譫言する。
心竅が塞がれて人事不省に陥り痙攣し厥する。
これは心肝両臓が同時に傷害されたのである。

・陰虚風動
熱病の末期に高熱は引いても
陰液が消耗されると筋膜に潤いがなくなるので
舌紅少苔・唇がかさかさする・口が渇く・筋脈拘急
手足の痙攣・筋肉の痙攣などの症状が現れる。
他に年齢が高くなるにつれて陰血が少なくなる場合や
長期に渡る疾患のために血虚となり筋膜に栄養が
行き渡らなくなった場合も虚風内動する。


参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』  東洋学術出版
『中医病因病機学』  東洋学術出版

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

宮村


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