将棋
将棋

大原です。
将棋のプロ棋士5人vsコンピュータ5ソフトによる電王戦が
3月から行われ、フルセットの激闘の結果、
3対2でプロ棋士側の勝利となりました!
電王戦公式ホームページこちら

プロ棋士の勝利は3回目の今回が初めてで、
プロ棋士側は、今回こそは絶対に勝利しようと、
コンピュータ対策を数か月前から行い、
本番の対局までにかなりの時間を費やしたそうです。

この事前のコンピュータ対策が功を奏したようで、
コンピュータソフト特有の弱点をついた指し回しを
プロ棋士側が用いたことが、
見事勝利した背景にあります。

特に、最終局の第5局は、
序盤戦の駒組みの段階にもかかわらず
コンピュータ側が負けを認めるという、
一見ハプニングにも見える
あっけない結末になりました。
(対局は、朝から夜までかかる予定でしたが、
わずか1時間弱で終わりました。)

早く終わったので、予定していたゲスト棋士の出演も
見送られるという事態となったようです。

これは、プロ棋士が、ソフトのあらゆる指し方を見極め、
弱点が出る局面に誘導し、
それが成功した形になったということです。

負けたコンピュータソフトの開発者は、その弱点を
対局の本番が間近に迫った段階で把握したらしく、
対局後のインタビューでは元気のない様子が印象的でした。
プロ棋士が結果にこだわった、大きな勝利だったと思います。

話は変わりますが、
将棋界では、去年、大きな話題が一つありました。
41歳の今泉健司さんという方が、プロ棋士になられたことです。

将棋界の規定で、
原則、25歳までにプロの4段にならないと、
将棋界を退会しなければならいという決まりがあります。
(ちなみにアマチュアの4段と、プロの4段では、
天と地の開きがあります。)

この今泉さんは、3段リーグで、
あと1勝すれば4段というところまでいったものの、
結果、26歳の誕生日を迎えてしまい、退会を余儀なくされます。

その後、別の仕事をしながら、
アマチュアの将棋大会に出場して結果を残していったことで、
プロ棋士への編入のチャンスが与えられます。

その軌跡について書かれた書籍が出ています。
『介護士からプロ棋士へ』 講談社

書籍には、将棋界を退会するときの気持ちや、
ご両親、師弟関係の話、他の仕事に就くときの思いや、
ギャンブルの誘惑など、
やっとの思いで棋士になれた喜怒哀楽が
包み隠さず書かれていて、大変面白かったです。

将棋を知らない方でも、
棋士という職業に興味があれば
面白く読める本だと思います。
皆さんいかがでしょうか?

 


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