足の厥陰肝の脉は、
大指の聚毛の上におこり、
足跗の上廉をめぐり、
内髁を去ること一寸、
髁に上ること八寸、
太陰の後に交り出でて膕の内廉に上り、
股をめぐり陰中に入る、
陰器を環り、小腹に抵り、
胃を挟んて肝に属し胆をまとふ、
上って膈をつらぬき脇肋に布き、
喉嚨の後をめぐり上って、
頑顙に入り、目系につらなり、
上って額に出て、督脈と巓に会す。
其支は目系より、頬の裏に下り、
唇の内を環る。
一支は復、肝に別れて膈上を
つらぬき肺に注ぐ。
此経、血多気少し。
是動ずれば、
腰痛んで俛仰すべからず、
丈夫は頹疝、
婦人は小腹はれ、
甚しきときは嗌乾き、
面塵き、色脱す、是肝を主る。
生ずる所の病は、
胸みち、呕逆洞洩、孤疝、
遺溺、癃閉。
〜『鍼灸重宝記』より抜粋〜
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