緑地公園にて
緑地公園にて(3月下旬)

大原です。
鍼灸の専門学校の、
東洋医学の授業で習う「五行式体表」に、
「五神」という項目があります。
これは、五臓と関係の深い精神活動のことで、
「神」・「魂」・「魄」・「意」・「志」をいいます。

それぞれ、五臓の
「心」・「肝」・「肺」・「脾」・「腎」と
関係が深いとされていますが、
素問の宣明五気篇(第二十三)の
以下の記述がその根拠となるようです。

五蔵所蔵。

心蔵神。肺蔵魄。肝蔵魂。脾蔵意。腎蔵志。

是謂五臓所蔵。

原文のみですが、読んでみると、
大体その内容が分かると思います。

さらに、霊枢の本陣篇(第八)では
「神」・「魂」・「魄」・「意」・「志」の働きや、
これら以外の
精神活動についても記されています。
以下、解説をつけて、原分を抜粋します。
皇帝問于岐伯曰、
(皇帝が岐伯に問う、)

凡刺之法、
(刺鍼の法則は、)

先必本于神。
(「神(人の生命活動を統べる広義の神)」を根本としなければならない。)

血脈営気精神、
(血・脈・営・気・精・神(この「神」は狭義の神と考えられる。)は、)

此五蔵之所蔵也。
(五臓が蔵している生命活動を維持している物質と力だからである。)

至其淫泆蔵離即精失、
(もし七情が度を過ぎて働き、これらを内なる臓から離れさせてしまうと、精は散失し、)

魂魄飛揚、志意恍乱、
(志意は主を失くして恍乱し、)

智慮去身者、何因而然乎。
(思考し判断する能力も喪失するが、何が原因でこうなるのか。)

天之罪与、人之過乎。
(天のわざわいなのか、人のあやまちなのか。)

何謂徳気生精神魂魄心意志思智慮。
(何を徳・気・精・神・魂・魄・心・意・志・思・智・慮というのか。)

謂問其故
(どうか、その道理を教えて頂きたい。)

ここから、岐伯が、
それぞれの精神活動や、
それに大きく関わるものの働きなど
について述べていきます。

いいところですが、長くなりましたので
次回に続きます。


参考文献:

『黄帝内経 素問 上巻』 東洋学術出版社
『黄帝内経 霊枢 上巻』 東洋学術出版社
『基礎中医学』 燎原

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原


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