下積み修行中の奥村のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。
こんにちは。
奥村です。
今回は、太陽傷寒証について学んだことを、
書かせて頂きます。
以前までの記事で書かせて頂きました太陽中風証について、
その主な症候は
①発熱
②汗出
③悪風
④脈浮緩であり、
治療には桂枝湯を処方するということでした。
それに対する太陽傷寒証の主な症候は、
①発熱
②無汗
③悪寒
④脈浮緊
であり、
治療には麻黄湯を処方します。
それぞれの違いについて主なものを説明します。
◎汗について
太陽中風と太陽傷寒の鑑別の一つに、有汗か無汗かというものがある。
太陽中風は、風邪が表を犯しているために現れる証である。
風邪により肌表の衛気の固摂機能が低下すると、
有汗となる。
太陽傷寒は、寒邪が表を犯しているために現れる証である。
寒邪の性質として、
凝滞があるため、
衛気を固め、腠理が閉じる。
無汗となる。
◎脈について
太陽中風の場合、
表の風邪によって、衛気が破られると、
固摂作用が低下し、
汗とともに営気が漏れ出る。
気が脈を充足できないことで、
緩脈となる。
また、表証のため浮脈となる。
寒邪によって脈が収縮されると、
緊脈となる。
また、寒邪は表で凝滞を起こしているため、
浮脈となる。
◎身体疼痛について
太陽病においては、
気の流れが不利になり、
筋脈を滋養できずに身体疼痛が起こる。
太陽中風では、
風邪が太陽の気の流れを滞らせて疼痛が発生していたが、
太陽傷寒では、
寒邪が衛気を凝滞することで、
筋脈が滋養できず痛みが発生する。
◎悪寒について
寒邪が肌表の衛陽を犯すと悪寒する。
傷寒の悪寒は非常に激しく、
布団を何枚被っても寒気を感じる。
◎太陽中風との区別
①病因上からは、風邪に傷められたか、
寒邪に外感したかの差がある。
②病理上からは、衛気が風邪と抗争しているのか、
寒邪に閉じ込められたのかの差がある。
③所見上からは、有汗・脈緩か、
無汗・脈緊かの差がある。
参考文献:
『中国傷寒論解説』
『中医学の基礎』
『中医診断学ノート』東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
奥村