宮村です。
今回は臓腑弁証の脾・胃病弁証の
胃脘積滞について勉強した内容を書いていきます。

胃脘積滞
飲食物が胃に停滞したために、
それが発展して湿蘊熱が発生するという病理変化である。
積滞とは水穀が転化できないという病変であり、
その原因は暴飲暴食や食べ過ぎ、飲み過ぎなどで、
脾胃の受納機能が追いつけなくなったものである。
その病理変化には3種類ある。
⒈ 食が気機を遮って昇降機能に異常をきたしたもの
⒉ 食滞のために湿蘊熱が発生したもの
⒊ 食滞から虚になり脾胃が損傷されたもの

胃に飲食物が停滞すれば、
中焦の気機の疎通が滞り、
脾胃の昇降機能が失調して上下に通行しなくなるので
胸脘部の痞満・腹部が脹満し時々痛むなどの症状が現れる。

胃の和降機能が失調すれば濁気が上逆するので、
げっぷ、胃酸過多が起き、ひどいときは嘔吐する。
食滞が解消されないと蓄積して熱を生じ湿熱となる。

またもともと脾胃が虚しているところに
飲食物が停滞してなかなか治らないものは
停滞という病理から虚の病理へと変化し、
脾虚食滞という虚に実を交えた病理を呈することになる。
このように食滞から虚になる病理と、
虚のため食滞が生じるという病理は、
同時に発生して影響しあうので、いつも発作をくり返し、
なかなか治らないのが特徴である。


参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』  東洋学術出版
『中医病因病機学』  東洋学術出版

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

宮村

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here