長野県のとある湖にて(3年前)
長野県のとある湖にて(3年前)

下積み修行中の大原のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


修行生の大原です。
前回(月経と閉経 その2)の続きです。

前回、月経は、血の海である衝脈や、
血と関わる臓(心、脾、肝)が
関係していると述べました。

すなわち、臓腑が失調して、
衝脈の気血の流れが充実していなければ、
正常な月経が行われずに、
病的な閉経となります。

では、衝脈の流れが充実していないとは
どういうことでしょうか、具体例をあげます。

肝腎不足
肝腎の虚、すなわち先天の腎気不足、
過度の房事、生育過多などで、衝脈や任脈が養われない。

気血虚弱
大病・久病、産後の大量失血や、
過労・飲食の不摂生による脾の生血作用の低下によって
衝任脈の気血が低下し、血海が空虚となる。

気滞血瘀
精神的抑鬱、発作的な怒りによる肝気鬱結・気滞や、
寒邪が胞宮へ侵襲することで、血の運行が不調となり
衝任脈が阻滞する。

痰湿阻滞
痰湿が体内に蓄積し、衝任脈の血の運行が阻滞する。

(以上、『中医基本用語辞典』より)

これらを虚実の観点から分類すると、
①②は虚証、③④は実証と分類できます。

これら4つが病的な閉経をおこす
臨床上の分類とされ、
治療においては、閉経の原因について
虚実を弁別していくことが重要といえます。

また、肝鬱気滞が長期化するなどすると
鬱火が衝脈を挟んで上逆し、
胃の降濁を犯すと妊娠悪阻(つわり)となります。


参考文献:

『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『基礎中医学』 燎原
『中医病因病機学』 東洋学術出版社
『症例から学ぶ 中医婦人科』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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