下積み修行中の奥村のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。
こんにちは。奥村です。
今回は太陽中風証について学んだことを書かせて頂きます。
太陽中風証は桂枝湯証とも呼ばれ、
風邪によって、営衛の調和が乱れることによって起こります。
主な症候は
①悪寒
②舌苔白
③汗出
④脈浮・緩
⑤項頭痛
まずは、病機について説明します。
体表は衛気(太陽の気)が守っています。
前回の記事で書かせて頂いたように、衛気には次の作用があります。
①体表の防衛機能
②身体の温煦
③腠理の調整
そこに、体表から風邪が攻め入ると、
衛気の温煦作用が失調し、悪寒が生じ、寒の症候を示す白舌苔が出ます。
また、腠理が調整できなくなり、開くことで、汗が出ます。
さらに、体表で風邪と衛気が闘うため、表証の症候の浮脈が出ます。
風邪と衛気は共に陽邪・陽気であるため、悪寒の後に、発熱に至る場合もあります。
衛気が破られると、腠理が開き、風邪は体内に侵入します。
ここで、風邪は内にある営気を侵襲し、営気が外に漏れた場合、
血脈を十分に満たせず、緩脈が表れます。
太陽の気(衛気)が邪を受けると、頭部と項部に走る太陽膀胱経の経気の流れが妨げられ、
頭部と後部の滋養ができなくなり、項頭痛が表れます。
このように、風邪が衛気と営気を侵すことで、
衛気は営気を守れなくなり、営気が衛気を助けられなくなります。
この営衛不和の状態を扶けることが必要となります。
治法として、桂枝湯を用います。
桂枝⇒温煦できずに弱っている衛気を温めて扶ける。
生姜⇒衛気に絡みついている風邪を解く。
芍薬・大棗⇒営気を滋養し、扶ける。
甘草⇒営衛不和により虚した胃気を扶ける。
桂枝、生姜、大棗、甘草は甘・辛で、陽気である衛気を扶けます。
芍薬は酸で、陰分を持ち、陰気である営気を扶けます。
参考文献:
『中国傷寒論解説』東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
奥村