下積み修行中の奥村のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。
こんにちは。奥村です。
今回は三焦について勉強したことを書かせて頂きました。
三焦という言葉は一義的な意味が与えられていないと考えたので、
それについて、複数の文献から引用してまとめます。
『中医基本用語辞典』によると
・六腑のうちの一つ。
・上焦、中焦、下焦の総称。
・胸腹腔内に分布する最大の腑。
・他の六腑と異なり、器官としての実体を持たない。
・実体ではなく、「機能」として捉える。
・上焦とは横隔膜より上を指し、心肺と頭面部が含まれる。
・中焦は横隔膜より下と、臍上の上腹部を指し、脾胃が含まれる。
・下焦は臍下の下腹部を指し、大腸、小腸、腎、膀胱などが含まれる。
・肝腎気血・命門原気は全て下焦に置かれている。
・原気を五臓六腑に輸送する通路。
・水液代謝の通路。
・三焦主諸気:宗気・営気・衛気・胃気など全ての気の通路。
『鍼灸医学事典』によると
・水穀を消化し、気血を生じ、栄養を各部に送り老廃物の排泄をはかる。
・焦とは、熱をもって食物を気血に化するという意味。
・心包とともに、実体のない臓器として論争されてきた。
『基礎中医学』によると
・外は皮毛に内は臓腑に連なり、臓腑器官を包み込み間隙を出入し、
全身にくまなく分布した膜状の組織
・衛気、津液の通り道
・形状を特定しがたい
・人体の臓腑を上中下の三つの部分に分け、
各部分での機能を説明するのにも用いる。
・上焦は心、肺によって宗気を全身に散布する。
・中焦は脾、胃によって水穀の精微を吸収、運化する。
・下焦は二便を排泄する。
まとめると、
三焦という言葉は複数の使い方で使われていると考えられます。
①機能としての三焦(一つの器官として捉える三焦)
基礎中医学では、膜状の組織とされていましたが、
他の二冊では実体がない器官とされていました。
三焦を機能体として捉え、気や津液の通り道と考えます。
②臓腑を上中下に分けた総称としての三焦
上焦、中焦、下焦の臓腑の総称としての三焦です。
・上焦の心肺による気血を全身に送る生理機能。
・中焦の脾胃による水穀の精微の吸収、運化。
・下焦の臓腑による排泄など。
臓腑の機能を統轄する存在としての三焦という言葉になります。
また、上中下焦のそれぞれを繋ぐ通り道としての三焦という意味も
含まれています。
参考文献:
『中医基本用語辞典』
『中医診断学ノート』東洋学術出版社
『鍼灸医学事典』 医道の日本社
『基礎中医学』 燎原書店
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
奥村