下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。
修行生の大原です。
さて今回は、
温病の主な治法について述べていきます。
ただし、これらの治法は、
決して温病のみに適用されるものではなく、
あらゆる外感病の症侯に用いられます。
・解表法
表邪を駆除し表証を解除する治法で、
腠理を疏泄して邪を外出する。
温病初期の邪在衛分に用いる。
具体的には、
風熱には疏風泄熱、暑熱には透表清暑、
湿熱には宣表化湿、燥熱には疏表潤燥
といった解表法がある。
効果があれば中止し、
発泄による傷津を防ぐといった注意が必要である。
・清気法
気分の邪熱を清泄する。
温熱の邪は気分を犯しやすいため、
温病ではよく使用される。
病位の浅深・病邪の性質などにより、
異なる治法を用いる。
①軽清宣気(けいせいせんき)
邪が気分に入ったばかりで胸膈に鬱している場合、
熱邪を透泄して気機を宣暢する。
②辛寒清気
陽明気分の邪熱熾盛の場合、
気分の邪熱を清泄する。
③清熱瀉火
気分の熱が鬱して化火した場合、
裏熱を直清して邪火を外泄する。
邪が気分にはいっていないときに用いると、
寒涼により邪気を鬱遏する恐れがあるために、
早期から使用してはならない
といった注意が必要である。
・和解法
邪が表にもなく裏にも結しておらず、
少陽や三焦、膜原※に鬱しているときに、
邪熱を透解し気機を宣通して外解和裏させる。
(※膜原(まくげん):胸膜と横隔膜の間の部位を指す。
ここでいう「邪が膜原にある」とは、
病邪が半表半裏の位置にあることをあらわす。)
①清泄少陽
少陽半表半裏の邪熱を清泄する。
湿熱の邪が少陽枢機を阻滞し、
胃気の和降にも影響が及ぶ場合に用いる。
②分消走泄
三焦を通利して湿熱を分消走泄し、三焦気分の邪を除く。
湿熱の邪が気機を鬱阻しているときに用いる。
③開達膜原
膜原の湿濁の邪を疏利透達する。
・祛湿法
湿邪を祛除する。気機を宣通し
運脾和胃して水道を通利し化湿泄濁に働き、
湿熱の病変に用いる。
①宣気化湿
温病の初期で、湿熱の邪が衛分を鬱遏した場合、
気機を宣通して湿邪を透化する。
②燥熱泄熱
湿邪が化熱し中焦に遏伏して気機を阻滞した場合、
辛開苦降により燥湿泄熱する。
③分利湿邪
湿熱が下焦を鬱阻した場合、
滲湿利小便により邪を尿から排泄する。
湿邪と熱邪の軽重と邪の存在部位を把握し、
津液不足の体質には慎重を期するなどの
注意が必要である。
次回に続きます。
参考文献:
『中医臨床のための温病学』 東洋学術出版社
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『基礎中医学』 燎原
*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。
大原