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一鍼堂一同
こんにちは、為沢です。
今回の傷寒論は、弁太陽病脈証并治(上) 九章・十章・十一章です。
九章にて太陽病が治癒する時刻。十章にて太陽中風証が解けて体が癒える時間。
これらの考えは黄帝内経に基づくものと思われます。
十一章では表裏の寒熱について詳しく御紹介致します。
弁太陽病脈証并治(上)
九章
太陽病欲解時、從巳至未上。
和訓:太陽病、解せんと欲するの時は、巳より未の上に至る。
・太陽病欲解時
太陽病が治ろうとする時
・從巳至未上
巳は午前9時〜11時のこと。未は午後13時〜15時のこと。
従って、「午前9時から午後15時まで」という意になる。
提要:太陽病が治ろうとする時刻を推測して述べている。
訳:太陽病は午前9時から午後15時までの間に治ろうとする。
十章
風家、表解而不了了者、十二日愈。
和訓:風家、表解して了了たらざる者は、十二日に愈ゆ。
・風家
太陽病中風証を患っている患者を指す。
・ 表解而不了了者
表解とは表証が消失すること。
不了了とは、身体が爽快でない、精神がすっきりしていない様子。
従って、「表証が消失してもまだ身体がすっきりしない者」という意になる。
・十二日愈
七日で太陽経を巡り終わり、さらに五日(傷寒例第三にて後日説明)も経てば
疾病は治癒するはずであるから「十二日に愈ゆ」と言っている。
提要:
風家の表証が消え、
正気が回復して治癒するまでに要する時間を述べている。
訳:
太陽病の中風証を患っている人で、
表証が消失した後も身体がまだすっきりしない場合は、
十二日も経てば治癒する。
十一章
病人身大熱、反欲得衣者、熱在皮膚、寒在骨髄也。
身大寒、反不欲近衣者、寒在皮膚、熱在骨髄也。
和訓:
病人、身大熱なるに、反って衣を得んと欲する者は、
熱皮膚に在り、寒骨髄に在るなり。
身大熱なるに、 反って衣を近づけんと欲せざる者は、
寒皮膚に在り、熱骨髄に在るなり。
・病人身大熱、反欲得衣者
大いに熱がある様子なのに、衣服を重ねたがる者。
・熱在皮膚、寒在骨髄也
皮膚は身体の外表を指すため、身体の外表に熱がある。
骨髄は身体の内表を指すため、身体の内側に寒がある。
・身大寒、反不欲近衣者
大寒は悪寒のこと。悪寒があるのに、衣服を脱ぎたがる者。
・寒在皮膚、熱在骨髄也
身体の外表に寒があり、身体の内側に熱がある。
提要:
表裏の寒熱について。また寒熱の真仮を弁別している。
訳:
高熱に苦しんでいるのに、かえって衣服を着たがる者は
(仮の現象として)熱が皮膚にあるが、(本質は)寒が骨髄にあることを示している。
悪寒があるのに、衣服を脱ぎたがるのは
(仮の現象として)寒が皮膚にあるが、(本質は)熱が骨髄にあることを示している。
参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『増補 傷寒論真髄』 績文堂
為沢