下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。
修行生の大原です。
前回からの続きです。
(前回までの記事はこちら →温病 その1、 温病 その2)
温病は、外感病の一つであるということは
すでに述べましたが、その主体となる弁証は、
衛気営血弁証と三焦弁証です。
今回は、そのうちの
衛気営血弁証について述べます。
衛気営血弁証は、清代の葉天子が創設し、
「衛は汗し、気に入れば清気し、
営に入っても透熱転気する機会があり、
血に入れば涼血散血する」と述べ、
衛気営血の病変に対する治療法則を
確立したとされています。
・衛分証
温熱の邪がはじめて人体を侵襲し、
肺衛と相争し衛気を阻遏した状態である。
弁証の要点:発熱・微悪風寒・わずかに口渇がある
温病の初期は、
温熱の邪を上に受けてまず肺衛が侵され、
肺の合である皮毛に病変が生じ、
衛気がまず邪に抵抗する。
邪襲肺衛・肺気失宣が衛分証を
特徴づける病機である。
・気分証
邪が裏に入って気機を阻害した病変で、
胃・腸・胆・胸膈など病変部位の違いで症状が異なる。
弁証の要点:壮熱・不悪寒・口渇・舌苔黄
邪が表から裏に入っているが
入営動血には至っていないすべての病変が
気分証の範囲に属する。
邪入気分・熱熾津傷が気分証の病機である。
・営分証
熱邪が深入して営陰を劫灼し心神を擾乱する病変である。
弁証の要点:夜間の高熱・心煩・譫語・舌質紅絳
営は心に通じ、心は神明を主るため、
邪熱が心神を擾乱して意識を障害する。
営分熱盛・熱損営陰・擾乱心神が営分証の病機である。
・血分証
熱邪が深入して耗血・動血をひき起こした病変である。
弁証の要点:舌質が深紅・斑疹・出血
心は血を主り、神を蔵すため、熱邪が入血すると
心神が擾乱して躁擾・意識障害・譫語が生じる。
熱甚迫血・熱瘀交結が血分証の病機である。
熱入血分は病位が最も深く、
温病の極期・末期にみられ重篤である。
血分証の「耗血・動血」とは、
体内の血液が、熱が深く入ることにより、
煮えたぎって対流しているような
様子を想像します。
温邪が深く伝変していく様子が
掴みやすいかと思います。
つづく
参考文献:
『中医臨床のための温病学』 東洋学術出版社
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『基礎中医学』 燎原
*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。
大原