宮村です。
今回は臓腑弁証の心・小腸病弁証の
心陰不足について勉強した内容を書いていきます。
心陰不足
心陰とは心臓の陰津と血液の総称である。
心は陽臓であり、その属性は火である。
心火が高ぶりすぎないようにするためには、
陰血によって潤され、
陰陽が協調していなければならない。
しかし心陰が不足し、
水が火を制御することができなくなると
虚熱が暴れ、心火だけが高ぶるという病変が発生する。
つまり陰が陽を潤すことができず、
虚火が発生するというのが心陰不足の本質である。
心陰が不足する原因として
・熱病によって営血陰津が損傷されたもの
・七情内傷から生じた虚火に焼かれて
営陰が消耗されたもの
・腎陰不足から水が火を制御できず、
相火の勢いが強くなったもの
などがある。
心陰不足になれば、
動悸、不眠、健忘、多夢などの症状が、
さらに熱が精神を乱せば、
微熱、盗汗、心煩、五心煩熱、口の乾き、
舌質紅、脈細数などの症状が現れる。
この病変の転帰は3つに大別される。
・陰虚が陽にまで影響し、心陰心陽両虚となるもの
・虚火が金を焼いて心肺陰虚となるもの
・心火だけが高ぶり、下降して腎と交わることができず、
水欠火旺病変が起きるもの
参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』 東洋学術出版
『中医病因病機学』 東洋学術出版
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
宮村