宮村です。
今回は臓腑弁証の心・小腸病弁証の
心火上炎について勉強した内容を書いていきます。
心火上炎
心経の火熱が勢いを増し、
経に沿って炎上して起こる病変である。
病理変化として
心火の勢いが強まると神が乱され、
精神状態の乱れ、不安感、煩燥、不眠
などの症状が現れる。
もし心火が経に沿って燃え上がれば、
口苦、唇が熱い、舌赤、舌に瘡が出来る、
舌が腫れる、舌から出血するなどの症状が現れる。
また心熱が小腸に移動すれば
清濁を泌別することが出来なくなり
小便が渋る、排尿時痛、尿が赤く濁るなどの症状が現れる。
この病理は情志の内傷や五志の太過から起こる気鬱化火や
六淫の邪の熱化、辛い物の過食、酒、タバコ、
温熱薬の長期服用などはすべて心火上炎の原因になる。
多くの場合は実熱証であるが、
心陰虚がある場合には機能の減退減少と
亢進減少が同時に現れる。
病変の転帰は四つに大別される。
・心熱が小腸に伝わり、臟と腑が同時に発症するもの
・子の病が母に及び、肝火を誘発し、心肝火旺となるもの
・心火が肺を焼き、心肺陰虚となるもの
・心火が下降して腎と交わることができなくなり、心腎不交となるもの
参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』 東洋学術出版
『中医病因病機学』 東洋学術出版
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
宮村