宮村です。
今回は臨床の現場で汗に関する症例があり
考える事がありましたのでそちらをまとめてみました。
まず汗ですが、
体温調節の為の汗をかくのは人間だけというのを御存知でしょうか。
他の動物たちは殆ど汗をかかず、
出しても足の裏などに発汗して滑り止め代わりとして使用したり、
においによるコミュニケーションツールとして使用するのが殆どで
ほとんど汗をかきません。
これは人間が毛皮を持っていないのが大きな原因と考えられています。
東洋医学では
汗は津液が陽気の作用を受けて玄府(汗孔)から流れ出たものとされ
陽気と関係が深く、
余分な陽気や外邪などを汗として排泄していると考えられています。
先程もいったように人間には毛皮がありません。
つまり、冷えやすい=陽気を損傷しやすい
ですが、さらに発汗という手段を手に入れてまで
陽気を発散する。
なぜ人間はここまで陽気を発散する必要が
あったのだろうかということから考えを発展してみました。
まず陽気とはなんでしょうか?
”陽気とは万物を生成する二気の一。
万物が今まさに生まれ出て、活動しようとする気。”
『大辞泉』より
”陰気と相対する意味で用いられる概念であり、
事物の対立における一方の側面を指す。
すべての陽的な属性を有する事物、
あるいは事物の内部の陽に属する
側面を概括して陽気という。
外表を行るもの、軽清なものは、
いずれも陽気である。”
『中医基本用語辞典』より
陰陽学説では
世界の存在そのものが
陰陽という2つの気の対立・統一の結果であると考えている。
陽気とは陰気と対をなし
全てのものは陰陽の天秤によって
成りたっているものと考えるなら
人間は陽に偏りやすく(他の動物より)
その天秤の安定を図るために
人間は毛皮を脱ぎ、
汗をかく必要があったとは考えられないだろうか。
人間以外の動物と人間の大きな違いに
二足歩行がある。
一説には人間がここまで大きな脳を得られたのも
二足歩行のお陰と言われています。
(四足歩行では重い頭を支え難く、
二足歩行になる事で より重い頭を支えれる様になった。)
二本足で立つことで何が変化するのか
私は横から縦にベクトルが変わったんだと仮説しています。
鹿や牛は南か北を向いている確率が高いという話を御存知でしょうか?
とある海外の研究チームから報告された研究で
放牧されている牛や野生の鹿の頭の向きが
ほぼ地磁気に沿った向きになっているというものです。
そこから四足歩行の動物にとっての陰陽とは前後で、
二足歩行の人間にとっての陰陽は上下であると仮説しました。
そのため人間は他の動物より重力に逆らって
上下に陰陽を廻す必要があり、
より強い陽気を必要とし
それを制御するための機構として
発汗という手段をとったのではないか・・・
長々となってしまいましたが、
すべては私の頭の中でぼんやり考えた仮説で
特に根拠はありませんので御了承下さい。
<(_ _)>
参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』 東洋学術出版
『中医病因病機学』 東洋学術出版
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『大辞泉』 小学館
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
宮村
面白いね。
どんどんやっておくれ!
仮説と妄想こそがお勉強の根幹だと思うよ。
ありがとうございます。
調べる内に頭の中で様々なことがリンクして
長々とした文になってしまいました。
また何か気付きがあれば
記事にしていきたいと思います。
testです
TEST