どうも下野です。
前回に引き続き桜の写真です。
本当は京都へ行きたかったのですが、
バタバタしていたら時期を逃してしまいました。
来年の楽しみにしておきます。
では残り僅かとなりました『難経』に参ります。
【原文】
七十八難曰、針有補瀉、何謂也。
然。
補瀉之法、非必呼吸出内針也。
知為針者、信其左、不知為針者、信其右、
当刺之時、先以左手厭按所針滎兪之処、
弾而努之、爪面下之、其気之来、
如動脈之状、順針而刺之、
得気因推而内之、是謂補、
動而伸之、是謂瀉。
不得気、乃与男外女内。
不得気、是為十死不治也。
【現代語訳】
刺鍼に補瀉があるが、どのようなものなのか。
答え。
補瀉の方法は、必ずしも呼吸に合わせて行うものではない。
刺鍼が上手な者は、押手の左手を信じるが、
そうでない者は、刺手の右手だけにたよっている。
刺鍼時には、先ずは左手で刺鍼部位を按じ、
手指で皮膚を弾いて肌肉を張りつめさせ、
爪の甲を押し当てる。
気がこの部位に至ると、拍動のような形となって出現し
爪痕に沿って刺入する。
鍼下に得気を得てから、
鍼を内に入れていくと補法になり、
鍼体を動かして上に引き上げると瀉法になる。
刺入後に得気がない場合、
男性は鍼を浅く抜き、
女性は鍼をさらに深く入れていく。
それでも得気がないようであれば、
病邪が深く侵入しており、
治療の難しい死証に属すことを意味している。
【解説】
当難では
刺鍼における押手と補瀉方法について論じている。
『黄帝内経 素問』の離合真邪論篇には
「吸則内鍼、無令気忤。
静以久留、無令邪布。
吸則転鍼、以得気為故、
候呼引鍼、呼尽乃去。
大気皆出。故命曰写。」
(「吸気の時に鍼を進め、
刺入の際に気を逆らわせないようにし、
鍼を進めた後では、静かに気を候いながら
静かに鍼を留めて邪気が広がらないようにし、
吸気に合わせて鍼を捻転し気を得るのを目標とする。
その後、病人の呼気の際にゆっくりと鍼を引き、
息を吐き尽くした時に抜鍼する。
このように邪の気を出し尽くすのである。
これを瀉という。」)
以上の瀉法についてと、
「呼尽内鍼、静以久留、以気至為故。
如待所貴、不知日暮。其気以至、適而自護。
候吸引鍼、気不得出。各在其処、推闔其門、
令神気存、大気留止。故命曰補。」
(「病人が息を吐き終わる頃合いを
見計らって鍼を進め、
静かにその気を候い、
しばらく鍼を留め得気があるのを目標とする。
鍼を進め、気を候うには
貴い客人を待つ時のように、
時の早晚を忘れるべきで、
得気があった時にはそれを守らねばならない。
病人が息を吸う時を待って鍼を出せば、
気が外に出ることもない。
鍼を出した後は、刺鍼部位をよく揉み、
鍼孔を閉じて真気を体内に保ち、
気が営衛に留まって泄れないようにする。
以上を補とよぶのである。」)
補法について それぞれ述べられており、
これが基礎として後世 補瀉法として発展していく。
当難で述べられている補瀉法は、
主として鍼の操作手技によるものであり、
得気後に鍼を入れるのが補法、
ゆり動かして鍼を引き上げるのが瀉法となる。
つまり、補瀉法の一種ではあるが、
素問に記載されている呼吸による補瀉法とは
異なることであることが理解できる。
あと当難で重要となるのが、
刺鍼時における押手の重要性を説いている。
<参考文献>
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『難経解説』 東洋学術出版社
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 上巻』 東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
下野
京都に行く用事がありついでに桜が見られるヨと楽しみにして出かけました。
この時期に京都に行ったのは初めてです。
ちょうど満開でとてもきれいでした。
でも、人出も満開(?)で平日だったのに土日かと思うような混雑ぶり。
夕方の6時過ぎでも八坂神社から阪急河原町駅に向かう通りは人波にもまれながらでないと進めず、誰かが「もう!人、多すぎーっ!」と叫んでいました(笑)
気が上に上にとあがっていくような、ぼわ~んと緩んだものが町全体に漂っているような感じを受けました。
結局落ち着いてじっくり楽しめたのは、家の一番近くにある街路樹の桜だったり、最寄りの神社の桜でありました。
おコメさん、コメントありがとうございます。
今時期の京都へ行かれましたか。
やはり凄い人だったんですねσ(^_^;)
僕はあの人混みが嫌で、いつも朝早く向かっています。
夜桜は勿論美しいですが、朝日の桜なんかも美しいですし、
何より空気がスッとしていて気持ちがいいですね!
正直、かなり早く出ることになりますが、
機会があれば行ってみて下さい(笑)
僕も今年は地元の桜でした。
京都より若い桜が多いですが、
それらが年々太く、
どっしりと根を張っていく姿に、
力強さと包容力を感じました。
う〜ん、見習わなければなりませんね。