どうも、新川です。
東洋医学の歴史を学んでいきますと、
『金元の四大家』という言葉が出て参ります。
中国の金の時代から元の時代ぐらい
(西暦1200年〜1400年)に活躍された
4人の人物のことです。
・劉完素 ・張従正 ・李東垣 ・朱丹渓
私、中国の歴史に疎いものでして、
一からこの時代の事を調べてみるぞ と意気込み、
手始めに小説から読み始めました。
《チンギスハーンの一族 1 草原の覇者》
チンギスハーンがモンゴル周辺の部族を統一し、
そこから金や西方の国々へ攻め入るところから
物語が始まります。
こちらの小説だけに留まらず、
様々な角度から読み解いていこうかと企んでおります(^o^)
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今回は、著至教論篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。
【著至教論篇 七十五】
【原文】
黄帝坐明堂、召雷公而問之曰、子知医之道乎。
雷公対曰、誦而頗能解。
解而未能別、別而未能明、明而未能彰。
足以治群僚、不足至侯王。
願得受樹天之度、四時陰陽合之、別星辰与日月光、以彰経術。
後世益明、上通神農、著至教疑於二皇。
帝曰、善。無失之。此皆陰陽、表里、上下、雌雄、相輸応也。
而道上知天文、下知地理、中知人事、可以長久、以教衆庶、亦不疑殆。
医道論篇、可伝後世、可以為宝。
雷公曰、請受道、諷誦用解。
帝曰、子不聞陰陽伝乎。
曰、不知。
曰、夫三陽天為業。
上下無常、合而病至、偏害陰陽。
雷公曰、三陽莫当、請聞其解。
帝曰、三陽独至者、是三陽并至。
并至如風雨、上為巓疾、下為漏病。
外無期、内無正、不中経紀、診無上下、以書別。
雷公曰、臣治疏愈。説意而已。
帝曰、三陽者、至陽也。
積并則為驚、病起疾風、至如礔礰。
九竅皆塞、陽気滂溢、乾嗌喉塞、并於陰、則上下無常、薄為腸澼。
此謂三陽直心、坐不得起。臥者便身全。
三陽之病。且以知天下。何以別陰陽、応四時、合之五行。
雷公曰、陽言不別、陰言不理。
請起受解、以為至道。
帝曰。子若受伝、不知合至道、以惑師教。
語子至道之要。病傷五蔵、筋骨以消。
子言不明不別、是世主学尽矣。
腎且絶、惋惋日暮、従容不出。人事不殷。
医学理論は、
天文、地理、人事などの要素と結びつけて、
分析、理解するべきである。
黄帝がいう。
「〜忘れてはならない。
これら(医学の理論)は皆、
陰陽・表裏・上下・雌雄が互いに関係しあい、
感応しあっている理論なのだ。
医の道というものは、
上は天の現象に通じ、
下は地の様子に通じ、
中は人間社会の事柄に通じているべきなのだ。
そうした学問であって始めて、
永遠の真理となりうるし、
それによって群衆を教え導いても、
何の疑いも生じることがない。
こうした医学の理論を書に記せば、
後世に伝うべきものとなり、
貴重な資料となるだろう。」
『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』より
参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 中巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『鍼灸医学事典』 医道の日本社
『内経気象学入門』 緑書房
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
新川