10月下旬大阪にて
10月下旬大阪にて

下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


修行生の大原です。
寒気によって引き起こされた
病理変化、伝変、転帰のメカニズムを
寒気病機といいます。

寒気には、外寒内寒があります。
外寒とは、外寒の寒邪による疾病であり、
傷寒と中寒に分けられます。
肌表を損傷するものを傷寒といい、
臓腑を損傷するものを中寒といいます。
一方、内寒は、生体の陽気が
虚するために発生します。

外寒と内寒という区別はありますが、
外寒が蓄積して陽気を不足させ、
次第に内寒を生じさせるなど
両者は互いに影響を与えあいます。

以下、その病機をまとめます。

<外寒病機>
寒は陰邪で陽気を損傷しやすい。
また、寒は吸引を主るので、
陽気の損傷、経脈気血が凝結して
塞がるという病変が必ず現れる。
さらに、疼痛は寒気病機に必ず現れる。

(1)寒邪外束
衛陽が不足していれば、
そこから寒邪が侵入して肌表を拘束する。
衛陽が鬱滞し、営陰が凝結し、
経気の流れが悪くなる。
悪寒・発熱・無汗・関節などの痛みが発生する。
また、毛竅が閉じて肺は宣発粛降を失い、
無汗・喘息などの症状が現れる。

(2)寒が筋骨に付着する
寒邪が肌表を拘束して治らなければ
次第に裏に入り、筋骨に付着する。
正気が不足していれば、
寒と風・湿が混ざって侵入し痺証となる。

(3)寒が経絡に鬱滞する
寒邪が体内に滞留して経絡を塞げば
気血が凝滞し経脈が引きつる。
疼痛を主証とするさまざまな病症が現れる。

(4)寒が凝結して血痺になる
気血が虚弱な人が寒いところに寝起きすれば
寒邪が虚に乗じて侵入するので、
寒が経脈に凝結して気滞し血痺となる。

(5)寒が凝結して津が停滞する
陽気が不振で寒邪が凝滞すれば、
肺・脾・腎の機能が失調し、
三焦の気化作用が働かなくなる。
すると水穀は精微に変わらず、津液は
正常に循環せず、体内に滞留する。
そして津液が凝結して痰になったり、
集まって飲となったりして病因となる。

<内寒病機>
陽気が虚弱になり、臓腑機能が
衰退することによって発生する。
水液の循環障害、濁陰貯留という
病理変化をもたらす。

(1)陰寒内盛
陽気が衰退すれば、寒邪は表から裏へと伝入するが、
ときには皮膚を通らず直接裏に入る場合がある。
患者がもともと正虚陽弱である場合に多い。
悪寒、溏便、胃もたれなどが見られる。

(2)陽虚内寒
2種類あり、1つは陽気不足により
寒が裏に入ったために起こるもので、
上記の(1)陰寒内盛にあたる。
もう1つは、陽気が虚損したために
寒が体内に発生したもので虚寒にあたる。
脾や腎の陽虚による。
脾陽虚による寒は中州虚寒といい、
腎陽虚による寒は命門大衰という。

(3)陳寒錮冷
寒邪が滞留して蓄積し、
なかなか除去できない状態をいう。
多くは、真陽が不足しているところに
陰寒の邪が、外から入り込んだり、
内部から発生して、長く体内に
蓄積されることで起こる。


参考文献:
『中医病因病機学』 東洋学術出版社
『標準 中医内科学』 東洋学術出版社
『基礎中医学』 燎原

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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