浮はうきたる脉なり、
指かろくして診れば脉たしかにあり、
指つよくおして診ればなし、
うきて力あるは風なり、
病ひ表にあり。
沈はしづみたる脉なり、
指つよく按じて診ればたしかにあり、
かろくあててみればなし、
沈みて力あるは積聚、
力なきは気のとどこおり也、病裏にあり。
遅はおそき脉なり、
一息の間に二三動ほどうつなり、
力あるは痛みなり、力なきは冷なり、
陰脉なり、
陽虚とす。
数はかずある脉なり、
一息の間に五六動うつなり、
力なきは瘡也、
陰虚とす。
(鍼灸重宝記)