Leica M-Monochrome+super-elmar

生まれてきて、
人と支え合うことを覚え、
いつか支えを失う時には、
自分の身体の一部を失うような喪失感に襲われる。
支えるべきものの為に、
強くなってきたつもりが、
それを失えば、
もはや、容易に
自分一人では生きていけないという弱さを露呈することになるという矛盾。
何かを得ると錯覚するが、
実際は、失ったものを取り返し続ける為に人は多くの歩みを重ねるのかもしれない。
なんという儚い存在だろうか。

木々の生き方は異なる。
孤独を受け入れ、
まさに、強く、
たくましく、
いつにおいても、
そこにある生死を受け入れている。
光が求められないと知れば、
彼らは平気で自らの枝を落とし、
身を軽くする。
石はより強く、孤独に、
多くの秘密を守りながら悠久の時を見守る。
生き死にの螺旋を見つめながら、
今、
何が強く、
何が弱いか、を問われる。
人は決して強くない。
むしろ、脆弱な生物だと思う。
鍼師。
脆弱な人間が、
脆弱な人間を修理している。
因果なもんだ。

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