どうも、新川です。
先日、香川県に行きたい衝動にかられ、
青春18切符を片手に、
朝6時台 新大阪発の快速に飛び乗りました。
もちろん新幹線を使わずに岡山へ。
上郡〜万富あたりの風景は、
のんびり、ゆったりとした日本の原風景が広がっておりました。
そして、岡山駅
岡山〜髙松間を走る「マリンライナー」へ乗り込みます。
こちらの車両、髙松行きの場合、
先頭車両のみが指定席で、
車体のカラーリングも一般車両とは異なっており、
京阪電車の特急を思い出させる二階建てなんですね〜、
こりゃ珍しい☆
髙松には昼前に到着。
ことでん(高松琴平電気鉄道株式会社)の
髙松築港駅から市内へ進みます。
今回の御報告はここまで。
じっくり電車を堪能できた旅でした☆
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今回は、 六微旨大論篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。
【六微旨大論篇 六十八】
【原文】
黄帝問曰、嗚呼遠哉、天之道也。如迎浮雲、若視深淵。視深淵尚可測、迎浮雲莫知其極。
夫子数言謹奉天道、余聞而蔵之、心私異之、不知其所謂也。
願夫子溢志尽言其事、令終不滅、久而不絶。天之道可得聞乎。
岐伯稽首再拝対曰、明乎哉問。天之道也、此因天之序、盛衰之時也。
帝曰、願聞天道六六之節、盛衰何也。
岐伯曰、上下有位、左右有紀。故少陽之右、陽明治之。
陽明之右、太陽治之。太陽之右、厥陰治之。厥陰之右、少陰治之。少陰之右、太陰治之、太陰之右、少陽治之。
此所謂気之標、蓋南面而待也。
故曰、因天之序盛衰之時、移光定位、正立而待之。此之謂也。少陽之上、火気治之、中見厥陰。
陽明之上、燥気治之、中見太陰。太陽之上、寒気治之、中見少陰。
厥陰之上、風気治之、中見少陽。少陰之上、熱気治之、中見太陽。
太陰之上、湿気治之、中見陽明。
所謂本也、本之下、中之見也。見之下、気之標也。本標不同、気応異象。
帝曰、其有至而至、有至而不至、有至而太過、何也。
岐伯曰、至而至者和。至而不至、来気不及也。未至而至、来気有余也。
帝曰、至而不至、未至而至、如何。
岐伯曰、応則順、否則逆。逆則変生、変則病。
帝曰、善。請言其応。
岐伯曰、物生其応也、気脈其応也。
帝曰、善。
願聞地理之応六節気位何如。
岐伯曰、顕明之右、君火之位也。君火之右、退行一歩、相火治之。
復行一歩、土気治之。復行一歩、金気治之。
復行一歩、水気治之。復行一歩、木気治之。
復行一歩、君火治之。相火之下、水気承之。
水位之下、土気承之。土位之下、風気承之。
風位之下、金気承之。金位之下、火気承之。
君火之下、陰精承之。
帝曰、何也。
岐伯曰、亢則害、承乃制。
制則生化、外列盛衰。害則敗乱、生化大病。
帝曰、盛衰何如。
岐伯曰、非其位則邪、当其位則正。邪則変甚、正則微。
帝曰、何謂当位。
岐伯曰、木運臨卯、火運臨午、土運臨四季、金運臨酉、水運臨子、所謂歳会、気之平也。
帝曰、非位何如。
岐伯曰、歳不与会也。
帝曰、土運之歳、上見太陰、火運之歳、上見少陽少陰、金運之歳、上見陽明、木運之歳、上見厥陰、水運之歳、上見太陽、奈何。
岐伯曰、天之与会也。故天元冊曰天符。天符歳会何如。
岐伯曰、太乙天符之会也。
帝曰、其貴賎何如。
岐伯曰、天符為執法、歳会為行令、太乙天符為貴人。
帝曰、邪之中也奈何。
岐伯曰、中執法者、其病速而危。中行令者、其病徐而特。中貴人者、其病暴而死。
帝曰、位之易也何如。
岐伯曰、君位臣則順、臣位君則逆。逆則其病近、其害速。
順則其病遠、其害微。所謂二火也。
帝曰、善。
願聞其歩何如。
岐伯曰、所謂歩者、六十度而有奇。故二十四歩積盈百刻、而成日也。
帝曰、六気応五行之変何如。
岐伯曰、位有終始、気有初中、上下不同、求之亦異也。
帝曰、求之奈何。
岐伯曰、天気始於甲、地気始於子、子甲相合、命曰歳立。謹候其時、気可与期。
帝曰、願聞其歳六気始終、早晏何如。
岐伯曰、明乎哉問也。甲子之歳、初之気、天数始於水下一刻、終於八十七刻半。
二之気始於八十七刻六分、終於七十五刻。三之気、始於七十六刻、終於六十二刻半。
四之気始於六十二刻六分、終於五十刻。五之気始於五十一刻、終於三十七刻半。
六之気始於三十七刻六分。終於二十五刻。
所謂初六、天之数也。乙丑歳、初之気、天数始於二十六刻、終於一十二刻半。
二之気始於一十二刻六分、終於水下百刻。
三之気始於一刻、終於八十七刻半。
四之気始於八十七刻六分、終於七十五刻。
五之気始於七十六刻、終於六十二刻半。
六之気始於六十二刻六分、終於五十刻。
所謂六二、天之数也。丙寅歳、初之気、天数始於五十一刻、終於三十七刻半。
二之気始於三十七刻六分、終於二十五刻。
三之気始於二十六刻、終於一十二刻半。
四之気始於一十二刻六分、終於水下百刻。
五之気始於一刻、終於八十七刻半。
六之気始於八十七刻六分、終於七十五刻。
所謂六三、天之数也。丁卯歳、初之気、天数始於七十六刻、終於六十二刻半。
二之気始於六十二刻六分、終於五十刻。
三之気始於五十一刻、終於三十七刻半。
四之気始於三十七刻六分、終於二十五刻。
五之気始於二十六刻、終於一十二刻半。
六之気始於一十二刻六分、終於水下百刻。
所謂六四、天之数也。次戊辰歳、初之気復始於一刻、常如是無已、周而復始。
帝曰、願聞其歳候何如。
岐伯曰、悉乎哉問也。日行一周、天気始於一刻、日行再周、天気始於二十六刻、
日行三周、天気始於五十一刻、日行四周、天気始於七十六刻、
日行五周、天気復始於一刻。所謂一紀也。
是故寅午戌歳気会同、卯未亥歳気会同、辰申子歳気会同、巳酉丑歳気会同。終而復始。
帝曰、願聞其用也。
岐伯曰、言天者求之本、言地者求之位、言人者求之気交。
帝曰、何謂気交。
岐伯曰、上下之位、気交之中、人之居也。
故曰、天枢之上、天気主之、天枢之下、地気主之、気交之分、人気従之、万物由之。此之謂也。
帝曰、何謂初中。
岐伯曰、初凡三十度而有奇。中気同法。
帝曰、初中何也。
岐伯曰、所以分天地也。
帝曰、願卒聞之。
岐伯曰、初者地気也。中者天気也。
帝曰、其升降何如。
岐伯曰、気之升降、天地之更用也。
帝曰、願聞其用何如。
岐伯曰、升已而降。降者謂天。降已而升。升者謂地。
天気下降、気流於地、地気上升、気騰於天。故高下相召、升降相因、而変作矣。
帝曰、善。
寒湿相遘、燥熱相臨、風火相値、其有聞乎。
岐伯曰、気有勝復。勝復之作、有徳有化、有用有変、変則邪気居之。
帝曰、何謂邪乎。
岐伯曰、夫物之生、従於化、物之極由乎変、変化之相薄、成敗之所由也。
故気有往復、用有遅速。四者之有、而化而変、風之来也。
帝曰、遅速往復、風所由生、而化而変、故因盛衰之変耳。成敗倚伏遊乎中、何也。
岐伯曰、成敗倚伏、生乎動、動而不已、則変作矣。
帝曰、有期乎。
岐伯曰、不生不化、静之期也。
帝曰、不生化乎。
岐伯曰、出入廃、則神機化滅、升降息、則気立孤危。故非出入、則無以生長壮老已。
非升降、則無以生長化收蔵。是以升降出入、無器不有。故器者生化之宇、器散則分之、生化息矣。
故無不出入、無不升降。化有小大、期有近遠。四者之有、而貴常守、反常、則災害至矣。
故曰、無形無患。此之謂也。
帝曰、善。
有不生不化乎。
岐伯曰、悉乎哉問也。与道合同、惟真人也。
帝曰、善。
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☆『至りて至る、
至るもしかるに至らず、
至りてしかも太過なり。』
黄帝がいう。
「六気には、
しかるべき時になって到来する場合もあり、
しかるべき時に気が到来しない場合もあり、
時に先んじて到来する場合もあるが、
これはなぜか。」
岐伯がいう。
「しかるべき時に到来するのは和平の気であり、
時が到来したのに気が到来しないのは気が不及なのであり、
時がまだ到来しないのに気が先に到来するのは気が有余〔太過〕であるのです。」
〜
岐伯がいう。
「万物の生長が気の到来の先後に即応しているのが適応していることであり、
また人間の脈の気が気の到来の
先後に即応しているのも適応しているということなのです。」
黄帝がいう。
「よろしい。」 『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』より
※天地間の万物はこのことに密接に即応している
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●天符
大運(歳運)と司天の気が同じもの。
「土運之歳、上見太陰、火運之歳、上見少陽少陰、金運之歳、上見陽明、
木運之歳、上見厥陰、水運之歳、上見太陽、奈何。
岐伯曰、天之与会也。故天元冊曰天符。」
→「土運が主歳であってしかも司天が太陰である場合、
火運が主歳であってしかも司天が少陽あるいは少陰である場合、
金運が主歳であってしかも司天が陽明である場合、
木運が主歳であってしかも司天が厥陰である場合、
水運が主歳であってしかも司天が太陽である場合。」
●歳会
主歳と歳支の五行属性が同じもの
「歳直」あるいは「歳位」とも称する。
歳会は次の二つの条件をそなえることを必須としている。
⑴地の十二支と天の十干との五行の属性が同一であること。
⑵五方の標準位に当たっていること。
このゆえに、いわゆる「歳会」とは、
その年の天干と地支とが五方の標準位において出会うことなのである。
たとえば「木運が卯に臨む」とき、
木は東方の卯の位に属しているので、
天干と地支が同様に木に属している上に、
さらに同一の方位に属しており、
それゆえに「歳会」なのである。
●太乙天符
天符の年で、また歳会でもあるもの
岐伯がいう。
「これは司天が五運とめぐり会うのであり、
それゆえに『天元冊』では天府と称しています。」
黄帝がさらにいう
「天符である上に、
さらに歳会である場合はどうか。」
岐伯がいう。
「これは太乙天符と呼ばれます。」
黄帝がさらに問う。
「それらの間には、官職でいえば、
どのような貴賤の区別があるのか。」
岐伯がいう。
「天符は法を執行する官 のようなものであり、
歳会は政令を行う役人 のようなものであり、
太乙天符は尊貴な君主 のようなものです。」
黄帝がさらに問う。
「邪気を感受して病気になる場合、
この三者にはどのような区別があるのか。」
岐伯がいう。
「法を執行する官〔天符〕の邪気に中った場合は、
病気は急性であり、かなり危険です。
政令を行う役人〔歳会〕の邪気に中った場合は、
病気の勢は緩やかであり、
病気の進行は比較的長期にわたります。
尊貴な君主〔太乙天符〕の邪気に中った場合は、
発病は急激でありすぐに死ぬでしょう。」
黄帝がいう。
「六気の位置が互いに入れかわる場合はどうか。」
岐伯がいう。
「君主が臣下の位にいる場合は順当であり、
それゆえに発病は比較的緩慢であり、
危険性も小さいのですが、
臣下が君主の位を占めた場合は逆であり、
それゆえに発病は急激であり、
危険性も大きくなります。
気の位置が入れかわるというのは、
君火と相火を指していったものです。」
黄帝がいう。
「よろしい。」 『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』より
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【勝気と復気】
勝気:一年の気候変化の内、始めに起こる著しい気候変化。
復気:勝気の後に続く気候変化を指している。
→気候に偏りがあるとそれを正常に戻そうとする自然界の調節機構を説明したもの
黄帝がいう。
「天地の気の昇降とはどのようなものか。」
岐伯がいう。
「気の昇降は、
天と地と相互の間の密接な関係がもたらす作用なのです。」
黄帝がさらにいう。
「それらの間の密接な関係がもたらす作用とはどのようなものか、聞きたい。」
岐伯がいう。
「上昇してから下降しますが、
下降は天の作用に由来しています。
また下降してから上昇しますが、
上昇は地の作用に由来しています。
天の気が下降すれば、
気は地上に流れ広がり、
地の気が上昇すれば、
気は天空に立ち昇ります。
天と地とは上下から互いに吸引しあう作用があるために、
上昇と下降は互いに因となり果となる連鎖的な関係にあり、
それゆえにこそ変化を生みだすことができるのです。」
黄帝がいう。
「なるほど。
では、寒と湿がでくわし、
燥と熱がでくわし、
風と火がでくわす場合、
その中にどのような変化が引き起こされるのであろうか。」
岐伯がいう。
「気には能動的な抑制の作用があり、
受動的な反抗の作用があります。
そこで気には特性があり、
生成化育のはたらきがあり、作用があり、
異変があるのですが、
異変が起これば、邪気を生みだします。」 『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』より
参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 中巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『鍼灸医学事典』 医道の日本社
『内経気象学入門』 緑書房
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
新川