先日、地元のお祭りに約20年振りに行って来ました。
これだけ期間が空いていたので、
以前がどんなものか忘れてしまいましたが、
想像以上に人が多く、かえって疲れました。

またカメラを持って出ていたのですが、
あまりの混雑に写真を撮ることが出来ず、
ただ 重たい思いをしただけになってしまいました…

まぁ来年こそは、写真を撮るポイントを下調べし、
参加したいと思います!

では『難経』の記事に参ります。


【原文】
五十九難曰、狂癲之病、何以別之。

然。
狂疾之始発、少臥而不飢、自高賢也、自弁智也、
自倨貴也、妄笑好歌楽、妄行不休是也。
癲疾始発、意不楽、僵仆直視。其脈三部陰陽倶盛是也。


【現代語訳】
狂病と癲病は、どのように診分けたらよいのか。

答え。
狂病の所見は、睡眠時間が短い、空腹感がない、
自分は賢く理智的で高貴な人物である、
傲慢で謙虚さに欠ける、妄りに笑う、歌う、
休むことなく動きまわるといった症状が起こる。
こういった症状が起こるのは、陽気が盛んとなっているからである。
癲病の所見は、不快な気分になる、倒れて目は一ヵ所を直視するようになり、
左右の脈が三部共に強く盛んになる。


【解説】
当難では狂病と癲病の鑑別方法を論じている。

狂病と癲病はいずれも精神に異常をきたす疾患と
考えられており、症状から狂病と癲病をはっきりと
区別することが難しい為「癲狂」と並び称されている。
※脈象では狂病が、左右の寸部(陽)が盛んとなり、
癲病では、左右の尺部が盛んになる。

この証に関しては『黄帝内経 素問』に記載がされており、
病能論篇には
「帝曰、有病怒狂者。此病安生。岐伯曰、生於陽也。
帝曰、陽何以使人狂。岐伯曰、陽気者、因暴折而難決。」
黄帝が「怒り狂う病人いるが、なぜこの様なことが起きるのか。」と問うと、
岐伯が「陽気がもとで発症するのです。」と答え、
黄帝がさらに「なぜ陽気が人を発狂させるのか。」と問うと、
岐伯が「陽気が、突然に刺激を受け、しかも事を解決することが出来ない為、
怒りを爆発するのである。」と答えた。
というような病因の記述がみられる。

以下に主な病因病機を記述する。
陰陽失調
歴代の医家は、陰陽の盛衰が癲狂の主な要因と考えており、
陰陽の平衡が失調し、下焦では陰虚、上焦では陽亢が起こり
心神が乱れ癲狂を発症する。

情志抑鬱
情志の乱れによるものであり、
『景岳全書』には
「狂病は火によって起こることが多い。
これは謀りごとがうまくいかなかったり、
思慮のために気が鬱結し、ストレスが解消されなかったり、
怒りの発散場所がなかったりしたために、
肝胆の気逆が起こる。」と記述されている。

痰気上擾
痰気が上昇し清竅を乱すと、心神が覆い阻まれて
神志が逆乱する。
そのため狂躁不安になり癲狂の症状が現れる。

気血凝滞
脳気と臓腑の気が交わらないために起こるとされ
気が交わらないために夢を見ているような状態にあると
考えられている。


<参考文献>
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『難経解説』 東洋学術出版社
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『[標準]中医内科学』 東洋学術出版社
『基礎中医学』 燎原書店

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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