下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。
修行生の大原です。
4月から2年生になり、
去年と比べて専門的な授業が増えました。
ある授業で「陰陽の特徴」についての話がありました。
本を読んだりして少しは知っていたのですが、
理解が足りていなかったと思い、調べてみました。
陰陽の消長・転化とは、一定の条件下で、
陽が陰に、陰が陽にそれぞれ変化することを指し、
陰陽の消長は量的変化で、
陰陽の転化は量的変化にもとづいて発生する
質的変化をいいます。
言い換えると、陰陽の消長とは、
陰が減少すると陽が増加し、(陽消陰長)(陰消陽長)
陽が減少すると陰が増加する(陰消陽長)(陽消陰長)
ということです。
※誤りがありましたので一部修正しております。
また、陰陽の転化に関して、
『素問 陰陽応象大論篇』には
寒極まれば熱を生じ、熱極まれば寒を生ず。
とあります。
『霊枢 論疾診尺篇』には
四時の変、寒暑の勝は、重陰は必ず陽なり、重陽は必ず陰なり。
故に陰は寒を主り、陽は熱を主る。
故に寒甚だしければ熱し、熱甚だしければ寒す。
故に曰く、寒は熱を生じ、熱は寒を生ず。
とあります。(「四時」とは四季のことです。)
以上から、「重」や「極」が陰陽の転化の条件といえます。
簡単にいうと、
陰が大きく増加して限界に達すると陽となり、
陽が大きく増加して限界に達すると陰となる
ということです。
陰陽の消長と転化を、四季の変化に例えると
初春から夏にかけて =陰消陽長(消長)
夏至 =陽が極まり陰が生じる(転化)
初秋から冬にかけて =陽消陰長(消長)
冬至 =陰が極まり陽が生じる(転化)
となります。
臨床の現場において
病症が悪化・進行して極熱または極寒の状態になると、
症状の性質と、病症の原因が相反することがあります。
これを「仮象」といい、陰陽の転化が
症状として現れます。具体的には、
真寒仮熱証(寒象による症状と同時に、
悪熱・心煩・のぼぜなどの熱象が現れる)や
真熱仮寒証(熱象による症状と同時に、微悪寒、
四肢の冷え、悪風を感じる)があります。
このような状況では、詳細に観察を行い、
仮象に惑わされないように注意して
診断を下す必要があります。
最後に、陰陽には、
今回のテーマである消長、転化の他にも、
対立と制約や、相互依存(陰陽互根)
という特徴があります。
これは、陰と陽は対立しながら相互に
依存していることをいいます。
陰と陽が分離することを「陰陽離決」といい、
陰陽がお互いを固守することが
できなくなってしまうことを表します。
陽気あるいは陰精の欠乏が極まることで発生するもので、
極めて重大な病理過程の一つです。
このときの陰と陽をそれぞれ「孤陰」、「孤陽」といい、
「孤陰は生ぜず、孤陽は長ぜず」と指摘されています。
参考文献:
『基礎中医学』 燎原
『中医弁証学』 東洋学術出版社
『中医病因病機学』 東洋学術出版社
『東洋医学概論』 医道の日本社
『鍼の力』 緑書房
*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。
大原
「陰陽の消長と転化」の記事に
陰が減少すると陽が増加し、(陽消陰長)
陽が減少すると陰が増加する(陰消陽長)
とありますが、
陰が減少すると陽が増加→陰消陽長
陽が減少すると陰が増加→陽消陰長
ではないでしょうか?
ezashiさま
コメントありがとうございます。
はい、仰る通りですね。
記事の方、修正いたします。
ご指摘ありがとうございます!