アトピーの患者。
同業者から手に負えないということで
依頼され預かった。
初診時、9歳のお嬢ちゃん。
初診時は皮膚症状ひどく、落屑多し、
心神不和にてうつろな表情をしていた。
去年の4月から鍼治療を始め、8月頃には大分安定したので
治療のペースを空けて調整して現在に至る。(約一年)
皮膚症状が改善するのはもちろんであるが、
鍼灸師として生邪の状態の指標にする経穴の状態が
大幅に改善されたことは本当に喜ばしい。
あくまで 僕らは鍼灸師として、
先にも話した望聞問切の診断術に基づくものであるが、
一見、素人では判断しづらいものの、
プロが見ればわかるであろう(わかるべきだ。)
経穴の状態がここまで生気を取り戻してくれるのは
本当に大きな意義が或る、
こういう風に生気が建てば、もちろん、
症状は緩解する。
若い生命。これからの命。
初診時の状態のママ、五臓が落ちた状態でこれからの人生を歩まれるのと、
生気を建てた状態で送り届けるのでは、
その人生の意味合い、彩りも大きく異なるであろうと思い、
嬉しいのでここに公開した。
皮膚だけでなく、五臓を救えたことは
術者としても陰ながらの大きな誉れとなる。
【舌と気色の変化】
【初診時の各部位を望す】
【治療を重ねた変化(約一年)】
脾胃が建ち、腎気もよく応じ、肝血が満たされた来たのが
望診でよくわかる。
独特の匂いもあるので聞診での変化も大きい。
舌の写真は舌に目が行きがちであるが、気色と肌肉の付き方、
ここでは顎周りの変化が重要。
腎気が陰津とそのともに枯れてしまっていたものが、
よく根ざしてきた。
治療は穴名もついていないようなところに一穴であるが、
ここで公開する気はない。
※写真はサムネイル化して小さくなっているので、クリックしていただければ
大きなサイズで展開致すのでどうぞ宜しくお願い致します。
治療担当 林玄一