ものごとの本質は常にシンプルです。
ほう、そんな簡単なものなんだなって思われるかも知れませんが、
実際はその反対。
はちゃめちゃに散らかされて細分化された物の中から、
元の形を読み取り、
無駄な物、派生して生まれた取るに足らない事象を
整理して、シンプルな形を描き直す能力というのは、
細分化して、名称を与え続ける仕事よりも
よほど難しい。
しかし、やっかいなことにすごく単純な作業に端からは見える。
ものすごく複雑な作業を
研ぎ澄ました結果、誰にでも出来そうなぐらいに
簡素化して少ない所作に落とし込む。
こんな美しい仕事ってないです。
こんなに尊いことってないです。
僕の目線の先はいつもそこです。
そこはいつだってキラキラしています。
名もなく、
無垢なまま。
政治も医学も宗教も教育も芸術も
そういった偉人を求めたい。
細分化し続けるのは二流だ。
何人(なにじん)でも誰さんでもいい。
複雑化する社会を前に、
権利がどうこう主張する前に、
すべてを枕元に置いておいて、
いまいちど、
真人間(まにんげん)に戻るべきだ。
と、思うわけだ。