下積み修行中の冠木のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。
こんにちは、冠木です。
後程、耳の話が出てくるので載せてみました。
「私が耳を選んだのではない、耳が私を選んだのだ。」
面白い言葉です。
まさか、耳でこんな芸術が出来るとは・・・(笑)
とてもリアルです。
【腎】
人体の真陰(腎陰)真陽(腎陽)を生み出す・精を貯蔵・水をコントロール・
納気し・骨を統轄・髄を生み出し、脳を満たす・
聴覚と大小便などの生理機能を統轄する。
また、生殖・生長・発育や生まれつきの素質を密接に関係している。
これを、先天の本という。
そのため、腎・膀胱に病が発生すれば、これらの部位に現れる。
(腎と膀胱は表裏関係にあるため。)
*真陰真陽
腎中の精気は、生命活動の本であり、真陰真陽が各臓の陰陽の根本である。
真陰:臓腑・組織を潤し、滋養する作用
真陽:臓腑・組織を温め、生化する作用
*精(精気)
人体を構成し、人体の各種機能をささえる基本物質。
蔵精とは、精気を貯蔵することで、腎の生理機能を指す。
先天の精とは、父母から受け継いだ生殖の精である。
*腎主水
水液代謝を担い調節する機能。
主に腎の気化作用に依存している。
そのなかで、重要なものが腎中の精気による蒸騰気化作用である。
これが、正常であれば肺の粛降機能が発揮されるため、
水液は膀胱に送られ尿液となり対外に排泄される。
*腎主納気
「納」は、納め入れる・固め取り込むの意味がある。
肺が吸入した清気受け入れ納め、呼吸が浅くなるのを防ぐ。
呼吸が正常に保たれるのは、肺と腎が協調しているためである。
*腎之合骨也。其栄髪也。(腎の合は骨なり、その栄は髪なり。)
☆腎は、骨を主る。
「骨」は骨格のことである。
骨格は人体を支えるもので人身の支柱である。
腎主骨とは、腎が骨格の生長・発育を密接な関係があることを指摘したもので、
骨格は骨髄の充養を得て生長・発育する。
骨髄は腎精により化生され、骨腔中に蓄えられるため、
骨髄が充満するかどうかは、腎中の精気が旺盛であるかどうかによって決まる。
つまり、骨格の堅固さは、腎中の精気の盛衰に依存している。
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●骨は一身の柱である。故に骨でその身体の強弱を見ることができる。
また寿命の長短を知ることができる。
●骨が太い者は身体強健でかつ長命である。
●骨が細い者は一身の柱が細いのであるから身体も弱く短命である。
●骨が細くても俗にいうかた肥りのように、肉がしまっている者は丈夫である。
また身体を使うことなく安楽に暮すけれども気苦労は多い方である。
・・・(現代訳 南北相法 天保書院蔵 緑書房 P63より引用)・・・
☆腎、其華在髪(腎、其の華は髪にあり。)
頭髪の栄養状態と腎の精気の盛衰と
密接に関係していることを説明したものである。
頭髪の色艶を良好に保つためには血の滋養と精の充養が必要である。
血が旺盛であれば頭髪は艶やかになり、
また血は精と相互に化生する関係にあるため、
精が足りていれば血も旺盛になる。
このことから、頭髪の栄養は血に由来するが、
その発生の源は腎にある。
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Q,
「髪や髭も体の一部ですが何に対応しているのでしょうか。」
A,
「髪と髭は草木に対応している。それは血の苗であって心を司る。
また腎臓と関係がある。心臓と腎臓とは陰と陽であり、
その陰陽が相互にからみあって髪と髭を生ぜしめているのである。
それ故にこれを父母の血脈といい、髪と髭とによって子孫の有無を知ることができる。
また腎血の強弱をも判断し得るのである。
血が枯れる時は腎が枯れる時であり、
したがって老いて血が薄れ白髪となるのは草木が枯れるのに等しいといえよう。
また血は身体の水であり、水から木が生ずるのと同様に血から髪と髭が生ずると考えればよい。」
・・・(現代訳 南北相法 天保書院蔵 緑書房 P38より引用)・・・
*髄
骨髄と脊髄に分けられる。
脊髄は上部で脳につながっており、
脳は髄が集まってできていることから「髄海」ともいう。
北方生寒。
寒生水、水生鹹、鹹生腎、
腎生骨髄、髄生肝。
北方は寒を生ず。
寒は水を生じ、水は鹹(塩辛い)を生じ、鹹は腎を生じ、
腎は骨髄を生じ、髄は肝を生ず。
*腎開窮於耳(腎は耳に開窮す)
聴覚が腎臓の精気の盛衰と
密接な関係があることを示唆したものである。
腎の精気は経脈を経て耳に通じるため、
腎の精気が充足していれば聴覚が鋭くなり、
音に対する識別能力が高まる。
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Q,
「耳を採聴の官というのは何故ですか。」
。。
。。。
A,
「耳は腎の苗であって、もろもろの音を聞く働きを持つ。
故に聴事を採るという文字をもって採聴の官という。
(省略)人は老いると精力も衰え耳が遠くなる。」
★そういえば耳の事を書きながら、
ニュースで言っていたある言葉を思い出しました。
「今年の流行りの占いは【耳占い】です!!」と…
その時は、そうなんだぁ~と聞き流していましたが(笑)
Q,
「耳が堅い者は貧相であっても相応の福運に恵まれるというのは何故でしょうか。」
。。
。。
A,
「耳は腎臓の苗であるから耳が堅いのは腎気が強いのである。
そして腎気が強い時は精神も豊かになり気力も養われるので
おのずから運がめぐってくる。(省略)・・・」
Q,
「耳たぶがないように小さい者は心がいらつき、
耳たぶがふっくらと丸く下がっている者は心が豊かであるというのは何故でしょうか。」
A,
「耳は腎臓の苗であるから五行の水である。
故に耳たぶがふっくらとして丸く下がっている者は精力が充満しているので
心が火を治め肝気を押える。それでこの人は心が豊かなのである。(省略)・・・
なお耳そのものに大小があるのでその点に留意して見なければいけない。」
・・・(現代訳 南北相法 天保書院蔵 緑書房 P107,108より抜粋)・・・
なるほど、耳の形ひとつとっても面白いものです。
参考文献:
『中医学の基礎』
『中医病因病機学』
『中医基本用語辞典』
『やさしい中医学入門』
『東洋医学講座 取穴編』
『現代語訳 黄帝内径素問 上巻』 東洋学術出版
『現代訳 南北相法 天保書院蔵』 緑書房
イメージ画像参考文献:
『北斎漫画―初摺』 小学館
人物イメージ画
水野南北:冠木〔一鍼堂〕
弟子:為沢〔一鍼堂〕
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
冠木