下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


2/20 朝の空
2/20 朝の空

修行生の大原です。
ここ大阪では、立春の前後から、
「今日は温かいな」と思う日があります。
季節の変わり目で、寒さが戻る日もあり、
このような時期に体調を崩す人は、
結構いらっしゃるのではないでしょうか。

人体の「気」は、全身の上下内外の
あらゆる場所を休みなく周流しています。
この「気」の出入りのことを
「昇降出入(しょうこうしゅつにゅう)」といいます。

東洋医学における病気の原因の一つとして、
正気の不足による外邪の侵入があります。
外邪とは「風」「寒」「湿」「熱」「燥」「暑」の6つ
※(注)これらは人の内において、気機を侵したときに初めて邪と認識されます。
通常においては、自然界にも、人にとっても必要で重要な要素でありますから、
“外邪となり得るのは”と認識しておいて下さい。
これらをまとめて六淫とも呼びます。

ある東洋医学の勉強会で聞いた話ですが、
人体の「気」は、気温の低い時には
体の外から内へ入ってきやすいそうです。
そして気温が高くなると、体温を逃がすように
「気」は内から外へ出ていきやすくなるそうです。

ここで、昼間は気温が高く、夜になって
急に冷え込んだ場合を考えてみます。

気温が高いと、「気」は内から外へ出ていき、
気温が低くなると、「気」は内へと集まってきます。

つまり、「気」の流れの向きが
外向きから内向きに急激に変わるので、
外邪も人体に侵入しやすくなります。

では、外淫の一つである「風」の
特徴についてまとめてみます。

風性は善(よ)く行(めぐり)り、数(しばしば)変ず
「風」が自然界では様々な空間を
流動していくという性質をもつために、
「風邪」による病変は症状が遊走性で変化が多く、
発病が急激で変化も速い。

風は百病の長である
「風邪」は単独で病変を引き起こすことは少なく、
一般には多くの外感病の先導になって、
「寒」「湿」「燥」「熱」などとともに人体を侵襲する。

すなわち、この時期、上記のような気温の変化があると
「風邪」によって「寒」や「湿」といった邪が侵入し、
それらの影響を受けやすくなります。
「風」「寒」「湿」の外淫による
代表的な病理をあげてみます。

「風邪」と一緒に「寒邪」が体内に侵入した場合、
「寒邪」が体表の「衛気」を拘束するため
悪寒・疼痛が強く、脈も緊張し、軽度の発熱がおこる。

また「風邪」と一緒に「寒邪」「湿邪」が
体内に侵入した場合、皮膚や筋骨関節に付着したりするので、
気血の循環が悪くなり、「痺証」の病理変化などが現れる。
「痺証」とは、関節や肌肉の酸痛・屈伸不利が主病で、
主となっている邪気によって
「行痺」「痛痺」「着痺」など、証状が区別される。

昼夜の温暖の差が激しい日は、
「気」の流れの変化を意識して、
「外淫」から身を守るように1枚多く羽織るなど、
油断しないように心懸けたいものです。


参考文献:
『基礎中医学』 燎原
『中医弁証学』 東洋学術出版社
『中医病因病機学』 東洋学術出版社

*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

大原

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