下積み修行中の冠木さんのお勉強記事です。勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


【築賓】:足の少陰腎経
築:
●きずく。
●つきかためる。
●きね。土を突き固める道具。

賓:
●まろうど。客、来客。
●客として泊まる。また、客としてもてなす。
●つらねる。連なる。
●したがう。つき従う。


築賓(郄穴=窪んだところの穴の意味で、経気が特に集まっていると考えられ、
各正経脈、奇脈の陰・陽蹻脈と陰・陽維脈にそれぞれ1穴ずつあるため16郄穴を数える。)

【由来】
●「築」は堅実なことをいう。
「賓」は膝蓋骨と同音である。
本穴は腓腹筋を堅くしたときの筋腹下端にあって膝蓋骨をささえる、という意味から築賓と命名された。
●「迎賓館」を築き、来賓を待つという意味。
奇経八脈の陰維脈がここに合流することを示唆した。

【取穴部位】
下腿後内側、ヒラメ筋とアキレス腱の間、内果尖の上方五寸。
腹筋の内側前縁に沿って上がると考え、築賓はヒラメ筋と腓腹筋の筋間。

【取穴法】
仰臥位(仰向け)で、下腿を外転して取穴する。
膝窩(窩=くぼみ)から指を内側にすべらせると、堅い腱に触れる。
これが半腱様筋腱で、この腱の内縁と次の半膜様筋腱の間で膝窩の横紋上に陰谷を求める。
次に内果頂点とアキレス腱の間のくぼみの、
後脛骨動脈拍動部に太谿を求める。
陰谷と太谿の間を三等分し、太谿から3分の1上方1㎝の高さで、腓腹筋の前縁の溝を探りながら、
その中に築賓を取穴する。

=こむら。ふくらはぎ。脛(すね。はぎ。膝から下、かかとから上の部分)の後ろのふくれた所。

(←肉が偏になるときは、月の形になり、肉月と呼ばれる。
肉・月を音符として、身体各部の名称、その状態などに関する文字ができている。)


(←地下水、地中の道、まっすぐに立つ波)

*形声文字:力強くまっすぐにのびる意味を共有している。

例:頸・剄・茎・逕・経



奇経八脈 陰維脈

陰維脈『中医学の基礎』より
陰維脈『中医学の基礎』より

【循行部位】
下腿内側で足三陰経が交会するところより起こり、下肢の内側に沿って上行し、腹部に至り、
足太陰脾経と同行し、脇部に至り、足厥陰肝経と合し、そののち上行して咽喉に至り、任脈と出会う。

【基本的な作用】
維には、維(つなぐ)、維持するという意味がある。陰維脈は全身の陰経を連絡させる。

*維:綱をはってささえる。しばる。また、結ぶ。

【疎通、連絡作用】
陰維脈は各陰経を連絡させ、任脈の天突、廉泉で交会する。

【統率、コントロール作用】
陰維脈は陰経を連絡し、全身の裏を主っている。

【灌漑、調整作用】
十二経脈と臓腑の気が旺盛なときには、奇経八脈に蓄えられ、
また十二経脈の需要に応じて奇経八脈はこれを灌漑、供給する。
十二経脈の気を調節したり、蓄える作用がある。
また、素問・痿論には陰維脈には「諸経を滲灌(灌漑)するを主る」作用があると述べている。

*灌漑:田畑に必要な水を、人工的に引いて来て供給すること。


参考文献:
『中医学の基礎』
『針灸学[経穴編]』
『中医病因病機学』
『東洋医学講座 取穴編』 東洋学術出版
『新版 経絡経穴概論』 医道の道
『図説 東洋医学 取穴編』 学研
『新版 漢語林』 大修館書店
『新明解 国語辞典』 三省堂
『経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼』 医歯薬出版株式会社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

冠木

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