どうも、新川です。
お盆にお休みを頂きまして、
金沢へ帰省した帰りのホームにて、
素敵な出会いがありました。
寝台特急トワイライトエクスプレスです。
運行している本数自体が少ないので、
狙って見に行かないと、なかなか出会えません。
偶然、停車していることを知り発車3分前に駆けつけました。
外装の色味は、しっとりした濃いめのグリーン。
内装は寝台特急らしく、シックな雰囲気でした。
思い切って乗り込もうかと思いましたが、
勿論、おとなしくサンダーバードに乗って家路につきました(苦笑)
さて今回は、
病能論篇についてです。
今回は、病能論篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。
【病能論篇 四十六】
★黄帝が問う。
「胃脘部の癰を患っている病人は、どのようにして診断するのか。」
岐伯が答える。
「この病を診断するには、まずその胃脈を診なくてはなりません。
その脈は必ず沈・細であり、
沈・細は胃気の上逆を表示しています。
胃気が上逆すると人迎の脈が盛んに跳動します。
盛んに跳動するのは熱があるからです。
人迎は胃の動脈であって、
気が上逆して人迎脈が盛んに跳動するのは、
熱気が胃口に結集して発散できないことを物語っています。
それで胃脘部に癰腫が発生するのです。」
黄帝がいう。
「よくわかった。」
★「床に入っても安眠できない患者がいるが、これはどうしてなのか。」
岐伯がいう。
「これは五蔵が情志活動の障害などが原因となって傷つけられるからです。
精神の寄る辺となる五蔵の損傷が回復するのを待てば、
安眠することができるようになります。
こうしたわけで一般の人はそれが何の病気であったかを測り知ることができません。」
★黄帝がいう。
「仰向けに寝ることができない人がいるが、
これはどうしてか。」
岐伯がいう。
「肺蔵は最も高い位置にあって、各蔵器の蓋のようになっています。
肺内の邪気が充ちて盛んになると、脈絡も脹大となります。
肺の脈絡が脹大になると、仰臥することができなくなります。
『奇恒陰陽論』の中にこの方面の論述があります。」
★黄帝が問う。
「気逆による病人で、
診察すると右手の脈は沈で緊であり、
左手の脈は浮で遅である場合には、
主な病変は一体どこにあるのか。」
岐伯がいう。
「冬であれば、右脈はもともと沈・緊であるのが当然で、
これは四時に相応したものです。
左手の脈が浮で遅であるのは、
これは四時に対応していません。
いま浮・遅の脈が左手に見られるのは、
腎蔵に病があるからで、肺蔵ともかなり関係があり、
腰部に疼痛があるはずです。」
黄帝がいう。
「どうしてそのようにいえるのか。」
岐伯がいう。
「少陰腎経の脈は腎蔵を貫いて、
肺蔵に絡しています。
今、冬に肺脈(浮遅の脈)を得たのは、
これは腎気が不足し、
腎蔵に病があるからであって、
そのために腰も痛みます。」
★黄帝がいう。
「頸部の癰を患っている病人に、
砭石〔石のメス〕を用いて治療しても、
あるいは鍼灸を用いて治療しても、
ひとしく治すことができるが、
その理由はどこにあるか。」
岐伯がいう。
「これは病名は同じでも、
病の程度が異なるのです。
もし気が停滞してできた癰腫であれば、
鍼を刺して気滞を除き去ればよいのです。
もし気が盛んでつまりふさがり、
同時に血もこれに従ってうっ滞している癰腫であれば、
砭石を用いて切開しうっ血を瀉さなければなりません。
これがいわゆる同病異治、
つまり病名は同じでも治療法が異なるというものです。」
★黄帝がいう。
「むやみに怒り狂う病人があるが、
これはどうして起こるのか。」
岐伯がいう。
「陽気がもとで発生するのです。」
黄帝がいう。
「陽気がどうして人を発狂させるのか。」
岐伯がいう。
「陽気が、突然に強烈な刺激を受け、
しかも事を解決することができないので、怒りを爆発するのです。
病名を陽厥といいます。」
黄帝がいう。
「どうしてそれがわかるのか。」
岐伯がいう。
「正常人の陽明経脈は跳動していますが、
太陽と少陽の経脈の搏動は明かではありません。
本来は明かでない搏動が大きくしかも速く搏動するのは、
これがつまり陽厥の徴候です。」
黄帝がいう。
「治療はどうするのか。」
岐伯がいう。
「飲食を禁止すれば、すぐに治ります。
飲食物は胃腸に入り、消化吸収されて、陽気を助長します。
そこで飲食を禁止すれば、陽気が弱まり怒狂が治るのです。
その上で患者に※1生鉄洛を飲ませます。
生鉄洛は気を降ろし結を開く作用があるからです。」
黄帝がいう。
「よくわかった。」
※1生鉄洛
→張景岳 の説
「煅鉄の際にとび散る鉄屑を、水に浸して飲用とする。
その性は寒で重であり、熱を墜し結を開く効能がある。」
★「身体中が発熱し、四肢がだるくて、水を浴びたように発汗し、
寒けがして、息切れを訴える病がある。
これは何病であるか。」
岐伯がいう。
「病名を酒風といいます。」
黄帝がいう。
「治療はどうするのか。」
岐伯がいう。
「※沢瀉と白朮を各おの十分と麋銜五分とを配合した研末を、
毎回三指でつまんだ分量をとり、
食前に服用します。」
沢瀉
〔性味〕甘・淡、寒
〔帰経〕腎・膀胱
効能として、
利水滲湿・泄熱・除痰飲
などがあげられる。
白朮
〔性味〕甘・苦、温
〔帰経〕脾、胃
効能として、
健脾益気・燥湿利水・固表止汗
などがあげられる。
麋銜(ビカン)別名:薇啣
〔性味〕苦、平
効能として、
祛風湿
などがあげられる。
張景岳 の説
「一名無心草、南人は天風草とよぶ。」
黄帝問曰、人病胃脘癰者、診当何如。
岐伯対曰、診此者、当候胃脈。其脈当沈細。沈細者気逆。逆者人迎甚盛。甚盛則熱。
人迎者、胃脈也、逆而盛、則熱聚於胃口而不行。故胃脘為癰也。
帝曰、善。
人有臥而有所不安者、何也。
岐伯曰、蔵有所傷。及精有所之寄則安。故人不能懸其病也。
帝曰、人之不得偃臥者、何也。
岐伯曰、肺者、蔵之蓋也。肺気盛則脈大。脈大則不得偃臥。論在『奇恒陰陽』中。
帝曰、有病厥者。診右脈沈而緊、左脈浮而遅。不然病主安在。
岐伯曰、冬診之、右脈固当沈緊、此応四時。左脈浮而遅、此逆四時。在左当主病在腎、頗関在肺。当腰痛也。
帝曰、何以言之。
岐伯曰、少陰脈貫腎絡肺。今得肺脈、腎為之病。故腎為腰痛之病也。
帝曰、善。
有病頸癰者、或石治之、或鍼灸治之。而皆已、其真安在。
岐伯曰、此同名異等者也。夫癰気之息者、宜以鍼開除去之。夫気盛血聚者、宜石而写之。此所謂同病異治也。
帝曰、有病怒狂者。此病安生。
岐伯曰、生於陽也。
帝曰、陽何以使人狂。
岐伯曰、陽気者、因暴折而難決。故善怒也、病名曰陽厥。
帝曰、何以知之。
岐伯曰、陽明者常動、巨陽少陽不動。不動而動大疾、此其候也。
帝曰、治之奈何。
岐伯曰、奪其食即已。夫食入於陰、長気於陽。故奪其食即已。使之服以生鉄洛為飲。夫生鉄洛者、下気疾也。
帝曰、善。
有病身熱解堕、汗出如浴、悪風少気。此為何病。
岐伯曰、病名曰酒風。
帝曰、治之奈何。
岐伯曰、以沢瀉朮各十分、麋銜五分、合以三指撮為後飯。
所謂深之細者、其中手如鍼也。摩之切之、聚者堅也、博者大也。
『上経』者、言気之通天也。『下経』者、言病之変化也。
『金匱』者、決死生也。『揆度』者、切度之也。『奇恒』者、言奇病也。
所謂奇者、使奇病不得以四時死也。
恒者、得以四時死也。所謂揆者、方切求之也。言切求其脈理也。
度者、得其病処、以四時度之也。
参考文献:
『黄帝内経素問 中巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『素問ハンドブック』 医道の日本社
新川
こんにちは。
つい先日、旅番組でトワイライトエクスプレスの特集をやっていました。
大阪⇔札幌を結ぶ寝台特急でとにかく予約がとりにくい!
と、いう事しか知らなかった私ですが、
三方向の景色が楽しめる1号車の展望スイートに、一度でいいから乗ってみたい!
と思いました。(*^。^*)
飛行機を利用すれば2時間ほどで行けますが、
車窓からの風景を楽しみながら、優雅な気分にひたりつつ、
一晩、列車にゆられて行くのもいいかな~と思います。
ご報告ですが、
鍼をしていただいた後、眼の充血はおさまりました♪
ありがとうございました m(__)m
こんにちは。
経過の御報告ありがとうございます。
目の充血が治まり、なによりです。
展望スイートいいですね。
今では珍しいサロンカー、食堂車もありますので、
用もないのに動き回りたくなりそうです。
あの木目調の内装が、旅の雰囲気を高めてくれます。
時刻表によれば、
大阪 11:50発 とありますので、
これからの季節であれば、
直江津付近(直江津駅 16:31着)で夕焼けが見られたりと
壮大な風景が楽しめそうですね。
新川
先生こんばんは♪
寝台特急、一度乗ってみたいものです。
幼い頃、母の実家の愛媛に向かう際、新幹線、フェリー、列車、バスを乗り継いで行ったことがありました。
今では車を運転して8時間くらいで行けるので、時間をかけていくこともなくなりましたが、久々に時間を気にしない、のんびりした列車の旅をしたくなりました。
haru☆aiさん
コメントありがとうございます。
新幹線、フェリー、列車、バスの乗り継ぎは大変ですね。
相当忍耐力が鍛えられそうです(汗)
関西は有名私鉄が多くありますので、
いつもは使わない路線を利用するだけでも、
景色が大きく変わりますので、
お時間に余裕がある際は、お試し下さい。
新川