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どうも、為沢です。
11月17日(土)の夜19時に、
獅子座流星群の活動のピークが予想されております。
獅子座流星群と言えば、2001年に日本を含むアジアで
1時間あたり2,000個にものぼる大出現が観測されました。
(もう11年前か…早いなぁ〜)
当時、私は実家のベランダで観測を試みたのですが
深夜ということもあって あまりの寒さにお布団被って
涕垂らし ガクガク震えながら
獅子座流星群を観測していたのを覚えております(笑)
流星群は非常に感動的でしたが、寒さも骨身に沁みました。
当時の出現数には及びませんが
今年も東の空で観測ができるみたいですよ。☆是非☆
では、今回の傷寒論は弁太陽病脈証并治(中)九十四章・九十五章。
九十四章では、病証が治癒に至る過程を、脈診から判断することを述べており、
九十五章では、太陽中風証の病理を補足説明しております。
弁太陽病脈証并治(中)九十四章
太陽病未解、脉陰陽倶停、一作微。必先振慄、汗出而解。
但陽脉微者、先出汗出而解。但陰脉微一作尺脉実。者、下之而解。
若欲下之、宜調胃承湯。四十六。一用前第三十三方、一云、用大柴胡湯。
和訓:
太陽病未だ解せず、脉陰陽倶に停るは、一つは微に作る。必ず先ず振慄し、汗出でて解す。
但だ陰脉微一つは尺脉実に作る。なるものは、之を下して解す。若し之を下さんと欲せば、
調胃承気湯に宜し。四十六。前の第三十三方を用う、一つに云う、大柴胡湯を用うと。
・太陽病未解、脉陰陽倶停、一作微。必先振慄、汗出而解
太陽病が未だ癒えず、寸部と尺部の脈象が触知できない。
「停」とは伏脈のことを指している。
これはその人の体質によって一時的に正気が虚し、正邪が相争い、
気血が塞がり経脈が通じないために、脈が一時的に伏して見えにくいという現象が現れる。
・但陽脉微者、先出汗出而解。
寸・関・尺のうち、表の正気を表す寸脈が微弱という意味で
体表の正気が弱く病邪が表にあることを示しているため
発汗させてやれば表の邪は解消する。
・但陰脉微一作尺脉実。者、下之而解。若欲下之、宜調胃承湯。
裏気を表す尺脈が微弱ということで、病邪は裏に鬱滞して胃気が和していない。
このとき、調胃承気湯を用いて瀉下してやれば、邪は排泄されて病は解す。
調胃承気湯
こちらを参照→【古医書】傷寒論を読む: 弁太陽病脈証并治(中)七十章・七十一章
提要:
病証が治癒に至る過程を、脈診から判断することを述べている。
訳:
太陽病がまだ癒えず、寸部と尺部の脈象が触知できないほど沈伏 別本では、微とする。
である場合、必ずまず悪寒戦慄がおこり、そのあと汗が出て病は癒える。
もし寸脉だけが微 別本では、尺脉が実とする。かに摶動していれば、攻下法で治療すれば治癒する。
攻下するには、調胃承気湯が適当である。
第四十六法。前記の第三十三法の処方を用いるが、別本では、大柴胡湯を用いている。
九十五章
太陽病、發熱汗出者、此爲栄弱衛強、故使汗出、
欲救邪風者、宜桂枝湯。四十七。方用前法。
和訓:
太陽病、発熱して汗出ずるものは、此れ栄弱衛強と為し、故に汗をして出ださしむ。
邪風を救わんと欲するものは、桂枝湯に宜し。四十七。方は前法を用う。
・太陽病、發熱汗出者、此爲栄弱衛強
発熱・汗出は太陽中風証の症状で、
基本的には営気が弱く、衛気が強いときに起こり
脈も陽が浮、陰が弱を示す。
・故使汗出、欲救邪風者、宜桂枝湯
これは風邪が肌表に侵入して起こったのであるから、
桂枝湯で解肌駆風、調和営衛をはかればよい。
桂枝湯
こちらを参照→【古医書】傷寒論を読む:弁太陽病脈証并治(上) 十二章・十三章
提要:
太陽中風証の病理を補足説明している。
訳:
太陽病に罹り、発熱して汗が出るのは、栄気が弱くて衛気が強い状態になっているから、
汗が出るのだ。風邪を駆除しようとするなら、桂枝湯がよい。第四十七法。前法の処方を用いる。
参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』 績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社
生薬イメージ画像:
『中医臨床家のための中薬学』 医歯薬出版株式会社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
為沢