参照元:Vimeo/Knate Myers
こんにちは、為沢です。
キレイな星空が観たいなと思い、画を探してると興味深いものがありました。
こちらの動画はISSから見える荘厳な宇宙の景色です。
最初は “この美しい宇宙の姿を自分の目で見てみたい” と感動して観てましたが、
中盤くらいから “地球に帰りてぇ〜” と 怖さを感じる程入れ込んでしまいました(笑)
どうぞ 息抜きに御鑑賞下さい。
では、今回の傷寒論は弁太陽病脈証并治(中)九十章と九十一章。
九十章では、発汗法と下法の法則について。
九十一章では、 表裏ともに病がある場合の論治を例を挙げて述べております。
弁太陽病脈証并治(中)九十章
本發汗、而復下之、此爲逆也。若先發汗、治不爲逆。
本先下之、而反汗之、爲逆。若先下之、治不爲逆。
和訓:
本發汗、而るに復た之を下すは、此れ逆と爲すなり。
若し先ず發汗せば、治は逆と爲さず。
本先ず之を下すに、而るに反って之を汗するは、逆と爲す。
・本發汗、而復下之、此爲逆也。若先發汗、治不爲逆
本来なら発汗させなければいけないのに、下してしまった。
これは逆の治療である。
・本先下之、而反汗之、爲逆。若先下之、治不爲逆
本来なら先に下さないといけないときに発汗させると、逆の治療になある。
このときはまず下法を行えば逆の治療にならない。
表証には発汗法、裏実証には下法を行うのは
二大原則であり、これに逆の治療を施すと変証が生じやすくなり
甚だしければ悪い結果になる場合もある。
提要:
発汗法と下法の法則について述べている。
訳:
もともと発汗すべきものに、かえって攻下を施すならば、間違った治療である。
もし先に発汗すれば、治療に誤りはない。
もともと攻下法を用いるべきものに、かえって発汗法を用いるなら、これは間違いである。
もし先に攻下法を用いれば、治療に誤りはない。
九十一章
・
傷寒、医下之、続得不利、清穀不止、
身疼痛者、急当救裏。後身疼痛、清便自調者、急当救表。
救裏宜四逆湯、救表宜桂枝湯。四十五。用前第十二方。
和訓:
傷寒、医之を下し、続いて下利を得、清穀止まらず、
身疼痛するものは、急いで当に裏を救うべし。
後に身疼痛し、清便自ら調うものは、急いで当に表を救うべし。
裏を救うには四逆散に宜しく、表を救うには桂枝湯に宜し。四十五。前の第十二方を用う。
傷寒の患者に下法を行ったところ、未消化物の下痢が止まらなくなった。
下法を行う前は、裏虚で表証を兼ねるもの 太陽と少陰の表裏同病であったと考えられる。
これを誤って下法を行い邪が内寒に変化し、少陽の陽気が衰え未消化物の下痢が起こった。
これは陰の寒邪が非常に強いために、真陽が下脱したと考えられる。
・身疼痛者、急当救裏
身疼痛という表証があったとしても、急いで裏証を治さないといけない。
・後身疼痛、清便自調者、急当救表
全身がまだ痛んでも、便通が自然に整ってくれば、
今度は急いで表証を治さないといけない。
・救裏宜四逆湯、救表宜桂枝湯
裏証を治療する場合、四逆湯を用いて真陽を回復させるとよい。
表証を治療する場合、桂枝湯を用いてわずかに発汗させ表を解くとよい。
提要:
表裏ともに病がある場合の論治を例を挙げて述べている。
訳:
傷寒の患者を医者は攻下法で治療したら、そのあと下痢がおこって止まらなくなり
しかも大便は不消化便である。そして依然として身体に痛みがとれない場合は
まず急いで裏証を治療しなければならない。
もし大便はもう正常になったのに、身体が痛む場合、今度は急いで表証を治療する。
裏証を治療するには四逆湯がよく、表証を治療するには桂枝湯証がよい。第四十五法。前記第十二法の処方を用いる。
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』 績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社
生薬イメージ画像:
『中医臨床家のための中薬学』 医歯薬出版株式会社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみてあげて下さい。
為沢