(写真をクリックして頂ければすべての写真を観ることが可能です。
今回は数枚の写真を組にしてポートフォリオを作成してみました。)
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写真が現在社会の様子をよく映していると思う。
人間の作った人工物、
人間よりもずっと長いことこの地球で営みを続けてきた自然。
その存在感がギリギリの駆け引きの元、
共存しているように思える。
人は自然を抹殺しないように、尊重の念をなんとか残しているように思えるし、
自然はその野生をあらわにしない程度に淡く、
人の構造物の余白に差し込んで生き延びている。
そして、そこで生きる人間達、子供達。
20年後、30年後がこの光景がどのように変容しているか。
そこにはまだ、愛が存在するのだろうか、
恐れや、希望が今や昔と変わらず、
人の生活の関心事であり続けるのか。
僕はもう少し、人が引いて自然が溌溂と生きていることを願うのだが、
どうなるのかはわからない。
見届けなければならない。
人間の尊厳が、自然の尊厳が守られ続けることを祈りたい。
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この写真を観ていると悲しくなる。
人が動物としての故郷を忘れ、
自然が自然としての野生性を隠しながら
両者が妥協点を見いだしているようにみえるから。
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鍼師が技術をどうだと言おうが、
そこには人と自然、両者の尊厳の上に成り立っている、
その前提があってのものだ。
林