『素問』の遺篇として残る
「刺法論」と「本病論」の2篇は、
よく校正で登場する林億さんらが軽視をした篇とされ、
『素問』の中にも組み込まれずおりました。

軽視をした理由は、
『素問』のオリジナルでもなく、
王冰版のものでもなく、
晩出、つまり林億さんらが校正をかける
少し前の時代に書かれたものであるが故に
自分たちが校正をかける『素問』からは
外してしまったわけです。

と言いますか、
勝手に追記をしていったものを
『素問』といって良いもんかという話にもなりますが。。。
そのため、学術的には『補注素問』や『新校正版素問』等分けています。
それらに関しては、こちらをご参照下さい。

この外された2篇ですが、
何者が書いたかは分かっておりません。
ただ言えることとしては、
それまでの『素問』よりも
臨床的に優れた者、医学に精通した者が
書いたと考えられています。

理由としては
篇名の如く「刺法」に関して詳しく書かれている点であり、
実際に後世の医家にも応用されたと記録されています。
個人的には、
それまでの『素問』にはない考察が入っている点、
医家の心持ちが書かれている点が非常に
面白いなと感じております。

「刺法論」「本病論」に関しては
僕も参考にさせて頂いている
東洋学術出版社さんの『現代語訳◉黄帝内経素問 下巻』に
載っております。

興味のある方は、一読下さい。

下野

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