今回から「胸上」に入ります。
【診肺】
「刺禁論曰、鬲肓之上、内有父母者、心肺之謂也、
故胸者肺之候云、左右膈下膚潤、
擧按有力者、肺氣充實之候、輕摩胸上、腠理枯腊而不密者、肺虚之候、
左右膈下柔虚、随手陥者、胃氣下陥、肺氣大虚之候、大率其人短息、」(無名氏)
高津敬節が著した『鍼灸溯洄集』に同様の記載をみる
『黄帝内経素問』刺禁論の
「鬲肓之上、中有父母」より。
楊上善の説によると、
「心下膈上謂肓、心爲陽、父也。肺爲陰、母也。
肺主於氣、心主於血、共營衛於身、故爲父母也」とし、
父母の解釈がなされている。
摩:さする
腊:干、乾の意
大率:おおむね
肺気を伺う
《参考文献》
『診病奇侅』医道の日本社
『現代語訳◉黄帝内経素問 上巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 中巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 下巻』東洋学術出版社