「下手之法」の続きです
「腹を診するならば、病人の右へ回て領へ風不入やうに心付くべし、披露するは惡し、
胸を不開こと第一なり、先左の肋下へ手をさしのべて窺て、
心を丹田にこめうかゝ゛ひ、右の肋下へ引とり、
其より中脘水分、兩天樞の左右の下、気海丹田中極までも、
能々上下浮中沈の九候の心を以てさがし尋ぬべし、
其時の手障り、留滞血積筋攣肉起疙の如きあるときは、
不平の腹とすべし(白竹)」
まずは余計な邪を入りこませないように心がけるところから始まり、
流れにそって腹をみる。
「手障り」という語からは、
些細な反応も触知する敏感な状態が表されているように思います。
疙:皮膚にできる腫物
《参考文献》
『診病奇侅』医道の日本社