こんにちは。
本院受付の日下です。
五味のうち辛味のご紹介は一旦終え、今回から甘味に移りたいと思います。
中薬学の書籍では甘味の特性は補・和・緩と説明される事が多いです。
「補」は補気薬、補血薬、補陰薬などに甘味が味として含まれる事が多く、名前通り何かを補っているので「補」です。
「和」は甘草・大棗などに含まれ、薬性の調和する事で方剤をまとめ上げる様な時に配合されます。
方剤中に配合される時は佐薬とも言われる立ち位置で、佐は手助けなどの意味で、メインとなる薬達を調和させて活躍させる裏方の様な役目になります。
「緩」は緩めるで、薬の性質を緩める事で強烈な薬による脾胃の損傷を防いだり、急激な症状を甘味によって緩和させ、急激な症状を落ち着かせたりします。
次回より方剤・生薬などを絡めながら、いくつか具体的なシーンをご紹介していきます。
参考資料
薬対論 南山堂
実用漢方生薬辞典 三浦於莵監修 ガイアブックス
中医臨床のための中薬学 神戸中医学研究会著 東洋学術出版社