どうも、新川です。
叙説の次にくるのが
下手之法です。
早速見ていきます。
下手之法
冒頭、
森中虚の説
「病人に向て診腹するに、醫者一毫も雑念なく、」(『診病奇侅』より)
から始まります。
「専一に病人に尋ぬるに、
食餌を致し來るや、又は空腹なるやと問ひ、
其病人來りし遠近をも尋ね、遠方より來りし病人には、暫休息させ、
又大小便の通利を尋ぬるなり、羸痩したる病人ならば、
大便通じたる即時は、いよいよよはく見ゆるものなり
又大便燥結したる病人は、
腹がいよいよ實なるやうに見ゆるものなり、
問尋ね、病人と醫者と神氣を合せ、
さて病人を仰臥させ、胸前に手を拱せ、足跟をそろへさせ、ろくにするなり、
其中にも、腹皮つよく脹て、動氣の見え難きは、
病人の左右の足を少し揚げさせ可診となり、
意齋の精しき教えなり(中虚)」(『診病奇侅』より)
心得を説いてからの
患者を徹底的に観察していく流れ
四診の大事が綴られております。
続く
《参考文献》
『診病奇侅』医道の日本社