どうも、下野です。
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僕はこの本に題にもなっている
「SONY」の製品が好きで、特にオーディオに
関しては長年愛用しています。
ご存じの方も多いと思いますが、
かつては「技術のSONY」として日本が誇る
企業でしたが、ここ数年は日本だけではなく世界中で
その存在感が薄れてしまったようです。
この本では、なぜそうなってしまったかが
著者の立石さんから見たSONYの低迷が書かれています。
創業者の盛田さん、井深さんはどう思っているのだろうか?
と、本を読みながら考えています。
では、難経の記事に参ります。
<原文>
二十三難曰、手足三陰三陽、脈之度数、可暁以不。
然。
手三陽之脈、従手至頭、長五尺、五六合三丈。
手三陰之脈、従手至胸中、長三尺五寸、三六一丈八尺、五六三尺、合二丈一尺。
足三陽之脈、従足至頭、長八尺、六八四丈八尺。
足三陰之脈、従足至胸、長六尺五寸、六六三丈六尺、五六三尺、合三丈九尺。
人両足蹻脈、従足至目、長七尺五寸、二七一丈四尺、二五一尺、合一丈五尺。
督脈任脈各長四尺五寸、二四八尺、二五一尺、合九尺。
凡脈長一十六丈二尺、此所謂十二経脈長短之数也。
経脈十二、絡脈十五、何始何窮也。
然。
経脈者、行血気、通陰陽、以栄於身者也。
其始従中焦、注手太陰・陽明、陽明注足陽明・太陰、
太陰注手少陰・太陽、太陽注足太陽・少陰、少陰注手心主・少陽、
少陽注足少陽・厥陰、厥陰復還注手太陰。
別絡十五、皆因其原、如環無端、転相潅漑、朝於寸口人迎、
以処百病、而決死生也。
経云、明知終始、陰陽定矣、何謂也。
然。
終始者、脈之紀也、寸口人迎、陰陽之気通於朝使、如環無端、
故曰始也。終者、三陰三陽之脈絶、絶則死。死各有形、故曰終也。
<現代語訳>
手足の三陰三陽(等)において、その長さを知ることは可能なのか。
答え。
手の三陽は手から頭までで、その長さは各々では五尺あり、合わせると三丈となる。
手の三陰は手から胸中までで、その長さは各々では三尺五寸あり、合わせると二丈一尺となる。
足の三陽は足から頭までで、その長さは各々では八尺あり、合わせると四丈八尺となる。
足の三陰は足から胸までで、その長さは各々では六尺五寸あり、合わせると三丈九尺となる。
人の両足の蹻脈は足から目までで、長さは各々七尺五寸あり、合わせると一丈五尺となる。
督脈と任脈は共に四尺五寸で、合わせると九尺となる。
以上全てを合わすと、十六丈二尺となり、これが所謂十二経脈(等)の長さである。
人の十二経脈、十五絡脈はどこから始まりどこで終わるのか。
答え。
経脈は気血を運行し、陰陽を通行させ全身を巡り養うもので、
中焦(胃)より起こり、手太陰肺経・手陽明大腸経に注ぎ、
手陽明大腸経から足陽明胃経・足太陰脾経に注ぎ、
足太陰脾経から手少陰心経・手太陽小腸経に注ぎ、
手太陽小腸経から足太陽膀胱経・足少陰腎経に注ぎ、
足少陰腎経から手厥陰心包経・手少陽三焦経に注ぎ、
手少陽三焦経から足少陽胆経・足厥陰肝経に注ぎ、
足厥陰肝経からまた戻って手太陰肺経に注ぐ。
十五別絡の源は十二経脈と相い通じ、
元々は中焦から出ているといえ、環のように循環して灌漑し
寸口・人迎に会う。
したがって寸口・人迎において百病を処置することができ、
生死を決定することが出来るのである。
医学経典に
「脈気の終始をしっかりと理解すると、陰陽が定まる」と
記されているが、どう理解すれば良いのか。
答え。
脈気の終始は、
脈法の綱紀である。
寸口・人迎に陰陽の気が環のように全身を循環し
川の流れびように絶え間なく続く。
これは生命活動を有する万物のようなので始という。
もし三陰・三陽の脈気が絶え塞がって通じなくなると
死する危険があり、死の徴候が現れる。
これは万物が生命活動を停止したようなので、終という。
<解説>
本難では、先ず経脈の長さ・循行方向について論じられている。
経脈の長さは同身寸で計算されたものであり、
本文中に十二経脈(等)としている理由については、
蹻脈、任脈、督脈が含まれている為、この様な記載としている。
次に十二経脈の循環について記されている。
十二経脈は「気血を運行し、陰陽を通行させ全身を巡り栄養する」と述べられ、
十二経脈はとぎれることなく陰経・陽経を巡り、
陰経と陽経は十五別絡を通して相互の伝注が行われる。
そして最後の段落には、
脈診において、主に寸口と人迎の脈気を診ることが
予後診断を判断する為の重要となると記されており、
「始」とは正常な生理状況における寸口・人迎の脈拍の動力の
源泉をいったもので、
「終」とは気の尽きたこと、つまり死の危険性があると述べたものである。
ただ十二経脈の脈気が絶えて死の前の臨床症状は、
各経脈によって異なると記されている。
この臨床症状については二十四難で紹介します。
<参考文献>
『難経解説』 東洋学術出版社
『難経鉄鑑』 たにぐち書店
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみてあげて下さい。