こんにちは。
本院受付の日下です。
今回は五味の一つ、辛味の持つ(散・行)の内の散について書いていきます。

散の働きについては
薬対論「作用 散ー発散ー 応用 表証」とされる様に
表証に適応すると解説させる事もあります。

より具体的には漢方生薬辞典
「発散作用 発汗により人体の外表の外邪(表邪)を取り除き表証を治癒させる作用。
 麻黄・薄荷・荊芥・紫蘇などの解表薬など」

この認識では傷寒論においては太陽病、温病学においては衛分証に適応されると思います。

中国傷寒論解説
「太陽病の治療ー太陽経証は表に属しているので、発汗法を行うべきである。
 風寒の邪気を受けて発病したのであるから、辛温解表の治療法が適当である。」

中医臨床のための温病学入門
「解表法ー(1)疏風泄熱
 通常は「辛涼解表」といい、辛散涼泄によって衛表の風熱を疏散する治法。」

ただし、辛味の持つ散の力は表証のみに限らない話でもあります。
次回は表証以外に散の作用が使われているものをご紹介できればと思います。

参考資料
薬対論 南山堂
漢方生薬実用辞典 ガイアブックス 三浦於菟監修・執筆

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