こんにちは。
本院受付の日下です。
中薬学の薬性理論の一つである「四気五味」ついて調べていきます。

基本的に
四気は「寒・熱・温・涼」
五味は「酸・苦・甘・辛・鹹」
が、それぞれの主な中身です。
四気五味にはそれぞれの性質があり、
治療の際は状況に応じてこれらを組み合わせて使います。

まずは歴史から見ていきます。
中国に現存する最古の薬学書と言われる神農本草経には
「薬に酸、鹹、甘、苦、辛の五味有り。また寒、熱、温、涼の四気有り。」
と書かれている事から少なくとも漢代にはあった認識の様です。

しかし更に古い西秋〜春秋時代には
周礼「疾医は万物の疾病を養い、掌り…五味、五穀、五薬を以って其の病を養う。」
尚書「潤下は鹹をなし、炎上は苦をなし、曲直は酸をなし、従革は辛いをなし、稼穡は甘をなす」
とある様に、漢代より前の西秋〜春秋時代にはあった認識の様です。

また、調べていくと現代・古代と五味に対する認識のズレも見られ、
掘り下げていくと面白い分野に感じられました。
後々、一般的な認識をご紹介した後に書いていければと思います。

参考資料
中国医学の歴史           東洋学術出版社    編訳 川井正久
神農本草経解説           源草社        森由雄
宋以前傷寒論考           東洋学術出版社    編 森立之研究会
陰陽五行説 その発生と展開     じほう        根本光人監修
中医臨床のための中薬学       東洋学術出版社    神戸中医学研究会

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